著者の初期最高傑作が復活!
8歳で児童文学賞を受賞し天才少年と呼ばれた小松原淳は、なぜ富士の樹海に消えたのか? 母親の依頼で淳の伝記を書くことになった作家志望の島崎は、膨大な資料を読み、関係者に取材して淳の人生に迫るが、やがて不気味な“異人”の影が彼の周辺に出没するようになり……。
解説・小池啓介
Posted by ブクログ 2023年01月14日
倒錯のロンドに続いて折原さん2作め。仕掛けを警戒しながら読み進めるも、意外な展開に翻弄されました。折原さんだから、と仕掛けを打っているのはわかるので慎重に読み進めるとこれは誰のこと?章の最後は「…」で終えないで!先が気になる!ともやもや不気味な感じ。後半全てが紐解かれてスッキリ!登場人物が作家だと作...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年01月21日
ある男の伝記を執筆する事になったゴーストライター島崎潤一目線で、一人の人間の生い立ちを探っていくというあらすじ。
長編ながら、インタビュー形式だったり、作中作があったりと形式がコロコロ変わるので最後まで弛れることなくスイスイ読めました。もちろん内容的にもずっとどうなるのだろうとドキドキさせてくれるも...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月10日
期待していなかっただけに面白かった。かなり凝っていると思った(年譜、インタビュー、小説中小説、モノローグの組合せ)
失踪した息子の伝記を作り、自費出版したいというスタート自体非現実的と思ったが、請け負ったゴーストライターの島崎とその息子の小松原淳、その二人の両母親(メインは小松原の方だが···)、小...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年06月20日
サスペンスとしては間違いなく一級品であり、著者が得意とする、短編小説や日記を挟み込む形式の多重文体も存分に発揮されている。
しかし、折原一の作品ということで、自分は後半での叙述トリックによるどんでん返しを期待しすぎていたのかもしれない。
この作品にも確かに叙述トリックは使われているが、驚きはあま...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月14日
樹海で行方不明になった小松原淳の伝記を書いて欲しいとゴースライター島崎順一の元に依頼が。伝記のための取材をしていく中で不可解な事件の数々、不審な影。島崎はゴーストライティングの中で何に出会うのか。
折原一さんの作品は初めてでしたが、読みやすさと伏線回収の数々、そして叙述トリックの爽快さが良かったです...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月09日
2018年本屋大賞発掘部門「超発掘本!
樋口麻衣さんは、この本を読んで欲しくて書店員になったという。
こんなもの、面白くないわけがないということで
読み進めた訳でありますが
本当に面白くないことはなかったと言うところです。
なかなかの分厚さをもつ本でしたが
メインストーリー、インタビュー、モノロー...続きを読む