冤罪者

冤罪者

小説・文芸
896円 (税込)

4pt

叙述トリックの第一人者、折原一の筆致が冴え渡る「――者」シリーズ。ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行犯として拘置中の河原輝男が冤罪を主張し、五十嵐に助力を求めるものだった。自らの婚約者を河原に殺された五十嵐にとって、それは到底素直に受け入れられる内容ではなかったが、やがて河原の“無実”を証明する人物が現れ、裁判は混迷。そして新たな惨劇がはじまった――! 逆転また逆転、冤罪事件の闇を描く傑作推理。

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冤罪者 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    面白かった。

    これだけ枚数あると描写も丁寧だし状況が分かりやすい。その上2転3転4転…最後まで犯人がわからなかった。
    最後の最後まで読んで最後の一コマがカチッとハマって〜この爽快感。

    折原一さんの者シリーズ。まだ2冊しか読んでないけど大ファンとなりました。

    0
    2022年02月06日

    Posted by ブクログ

    ストーリーやトリックはとても面白かったのですが、とにかく性描写や登場人物がことごとく気持ち悪いです。
    主人公も全然善い人じゃないし、「冤罪者」に至っては、結局極悪犯罪者でしたしね…

    0
    2017年03月18日

    Posted by ブクログ

    コレはすごかった。冤罪者ってタイトルだけに どこかで騙されてる、と自覚しながらよんでいたのに 騙され方が衝撃すぎ。
    後半は伏線をつなごうと必死に読んだけど どう読んでも糸が切れてしまう感じ。じれったく,ハラハラし、そうして折原ワールドに引きずられていきました。タイトルに騙されて社会派を期待しないで下さい。冤罪でもいいからコイツ犯人にしようやって気持ちになるひどい奴ばかり。
    冤罪,と思いきや おとしめられたのは冤罪者ではなく読者のあなた って帯にのせたい。

    0
    2015年09月07日

    Posted by ブクログ

    「叙述トリックと言えば」で検索して上がってきたので読んでみる。1997年初版。ようやくPCが普及し出した頃の通信状況があまりにレトロで古めかしく、ちょっと壁を感じた。個人情報の扱いがおおらかで、危機管理や防犯意識もあまりなく、昭和から令和にかけて変わってきた社会の規範意識についてよく感じ取れる。

    重厚すぎず、かといって決して軽くなく、丁度いいミステリー。惨い事件が中心にあるものの、被害の詳細を微に入り細に入り描くような露悪的な表現はなく、新聞のように淡々と伝えてくる硬派な文章。
    撒かれた伏線は複雑にのたうっているのに、ちゃんと内容が把握できるだけの分量と濃度で人物について語ってくれるので、ミステリーでよく陥る「これ誰だっけ」現象があまりなかった。代わりにキャラが濃すぎて、若干胸焼けのような感覚を覚える。
    終盤、元刑事が一線を超えた辺りから凄まじい盛り上がり。中でも嗅覚に訴えかけてくる描写は異様な迫力があった。助走が長いジェットコースターのような作品。

    ただ、ミステリーや刑事ドラマ馴れしてしまった自分には設定や展開が強引に感じられて心底は楽しめなかった。
    あちこちで詳細をあえて描かず謎と余韻を残す部分が、人を選ぶ作家という印象がある。もう少し新しい作品を読んでみたい。

    0
    2026年05月26日

    Posted by ブクログ

    信用と信頼の折原一長編はやはり面白い。保証制度濃厚なので、この600Pを超えるぶ厚い作品でも躊躇せず手に取ることが出来るし、やはりあっという間に読み終えてしまった。

    連続婦女暴行殺人事件。被害者は真夜中開けっ放しの窓から侵入され陵辱された後、顔と足にガソリンを撒かれ火を放たれる。その容疑者として捕らえられたのが河原輝夫だ。彼は年月を経て拘置所からノンフィクションライターの五十嵐友也に冤罪を訴える手紙を出す。
    最後の被害者 水沢舞の婚約者であった彼は一から事件を見直す事となる。彼自身の心の葛藤、そして複雑に絡まる人間模様は容赦無く予想打にしない結末をとして我等読者に突き立ててくるのだからもう堪らない。

    歩みが遅いのは確かだが、この丁寧さが後のクライマックスを多いに引き立ててくれている。人物描写の作り込みは秀逸だし、背景をしっかり認識できるものだから面白いが止まらない。歯止めが効かなくなるので残りページが1/4を切った時、その後ゆとりのある時間を取れないようなら一旦ブレイクタイムを挟んだ方が良い。現実に戻れなくなり、確実に生活に支障が出る。実話だ。
    ーーーーーーーーーーーーーーー

    対象者が犯罪者の時点で致し方ないのだが、性描写の嫌悪は強めに出た。男尊女卑の言葉がメジャーと化した現代ではココを頷ける方は少ないと思うが、個人的には、この未来を知らない時代に作られた燃え上がる前の火種 原点を覗き見できた事に満足している。
    正常人枠である筈の主人公、五十嵐友也の奇行に詳しく触れていない事が男尊女卑の言葉を浮上させている気がするが、これも演出に一役買っている様に感じた。皆どこか狂っているし何かに取り憑かれている状態なのだ。この、終始薄気味悪い重たい空気が流れているのも魅力的だ。決してホラーで無ければファンタジーでもない、潜在意識として組み込まれた人の恐ろしい部分を皆絶妙に解放している。ここに恐怖を覚えるのは(恐らく)人として間違えていないはずだ、と妙に安心してしまう程だった。

    著者のミステリーは古風だが(事実、1997年の作品である)裏の裏をかいてくる複雑なトリックと、終盤のサスペンスな展開には毎回釘付けにされてしまう。推理を放棄し熱中、終わりの見えない転々連撃に自身のHPがみるみる減っていく。これには抗わず、素直に悦に入るのが吉かと思う。回復薬も必要ない、根性で乗り切ろう。
    このギリギリに削られた状態がサスペンスの醍醐味に感じているのだが、苦手な人は「こいつおかしいんじゃないか」と脳内で蔑んでいただければ...決して声に出さず... メンタル豆腐なので...(フェードアウト)

    ページ数と同じく内容も重厚感溢れる作品なので手に取る際は人によっては精神統一のプチ儀式が必要やもしれない。だがそれを経て得られる娯楽は大きいと思う。昔の作品に触れるとその時代の背景も見えてくるし、人の根源の恐ろしさを再認識すると一概に「過去の出来事」と一蹴する事は出来なかった。更に、警察捜査のもどかしさや横暴さも今と比べて善し悪しの判断材料になる。それを善か、悪か、と考えをまとめるのは個人の楽しみだ。
    色々な思想を生み出してくれる昔の作品は大好きだし、私的その筆頭が折原一という作家だ。
    ーーーーーーーーーーーーーー

    エピローグの昭和ロマンス感は最初こそ嘲笑したが一周まわってご愛嬌と化した。「僕は狩人さ」「まぁ、命中率の低い狩人さんですこと」
    ........これをノーリアクション、真顔で通過できた方は是非お知らせして欲しい。その鋼の精神是非御教示いただきたい。

    0
    2022年04月01日

    Posted by ブクログ

    自分の婚約者が殺害された連続婦女暴行事件の容疑者として逮捕された河原輝男から、自分は冤罪であるため助けて欲しいと手紙が届く。
    葛藤を感じながらも過去の事件を調べていくうちに、河原は無罪放免となる。だが、河原の釈放後も事件は発生する。果たして河原は本当に無罪なのか……。

    やや長編気味の作品ですが、読みやすく中だるみもなく、一気に読めた作品でした。
    作品名から、河原は冤罪で真犯人がいるんだろうなと思いながら読んでいたのですが、河原が一癖も二癖もある人物で、本当に冤罪なんだろうかと途中で思ったりもしました。
    終盤は、さすがと思わせる展開で、十分楽しめたのですが、ある登場人物の性格設定には、少し無理があるかなと思いました。

    0
    2016年01月10日

    Posted by ブクログ

    ノンフィクション作家・五十嵐友也のもとに届けられた一通の手紙。それは連続婦女暴行魔として拘置中の河原輝男が冤罪を主張し、助力を求めるものだった。しかし自らの婚約者を犯人に殺された五十嵐にとって、それはとても素直に受け取れるものではない。河原の他に真犯人がいるのだろうか。謎のまた謎の千枚。

    0
    2015年05月14日

    Posted by ブクログ

    一人の冤罪者を追う物語です。新聞記事、雑誌記事、裁判傍聴とノンフィクションのような状景が繰りひろげられ、混迷の様相を呈していきます。捻りに捻ったプロットを破綻なく一気に収束させる展開は圧巻です。著者の代表作の一つだと思います。

    0
    2013年10月08日

    Posted by ブクログ

    これが折原ワールドなんですね。
    折原一は三作目ですが、この人の本の読み方はわかった。
    立ち止まったり、振り返ったり、読み返したりせずに読む進むべし!

    0
    2013年04月09日

    Posted by ブクログ

    ルポライターの五十嵐友也はその昔、ある婦女暴行連続殺人事件を追っていた。女性を暴行し殺害した後、被害者の顔に灯油をかけて燃やすという残虐なものだった。そして五十嵐と当時付き合っていた彼女までが、なんとその連続殺人事件の被害者となり、殺されてしまったのだ。
    やがて河原輝男という男が容疑者として浮上してくる。警察は河原を取り調べるが、決定的な証拠はなかった。そこで警察は、窃盗などの別件で勾留期間を繰り返し延長。ようやく河原は自白し、裁判で無期懲役となった。
    その事件から約10年経って、五十嵐は獄中の河原から「これは冤罪だ。自分の無実を証明するために協力して欲しい」という旨の手紙を受け取る。
    河原は本当に無実なのだろうか、もしそうであれば真犯人は今どこで何をしているのか。

    五十嵐は恋人を殺された後に出会った女性と結婚していたし、今更辛い過去を思い出したくはなかった。でも河原と面会したとき、以前の印象と違って誠実な真面目な人間のように見えたために、冤罪もあながちありえない話ではないと感じる。そこで、この事件をもう一度調べ、それを記事にすることに決めたのだ。

    この物語のいいところは、いろんな人が出てくるわりにはごちゃごちゃしていないところだ。あれー、この人なんの人だっけ?ということがない。
    怪しい人ばかりなので、もしかしたら連続殺人事件と見せかけて、本当はそれぞれ犯人が違うのではないかと予想してみる。犯行現場は2階なのでそれが何か関係があるのか、名前のよく分からない男女は誰なのか、自転車を乗り回す奇異な少年はどう関わってくるのだろうか。もう先が気になって仕方がないので、会社の休み時間も電車の中もひたすら読んで読んで読みまくる(とくかく分厚いから)。

    結構グロテスクな描写があり、女性の立場から言わせてもらうと、読むに堪えないシーンも多々ある。苦手な人もいるかもしれない。わたしもギリギリのラインだった。こういう犯罪を犯す人間には怒りしかないし。
    でもその怒りすらも、真犯人が分かった時点で吹き飛ばされそうになっちゃう。でも悪い人はやっぱり絶対許せないけどね。

    折原一、独特の面白さがあると思う。






    0
    2022年05月25日

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