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ASD(自閉スペクトラム症)と
ADHD(注意欠如・多動症)とを
併発した文学研究者が
世界を旅するとどうなるのか?
コミュ障、フロー体験、脳内BGM、キマイラ現象、依存症、発達性協調運動症……
ゆく先々の土地で、“ゆらめく身体”と世界文学が溶け合い、
前人未到のワンダーランドが立ち上がる異色の「当事者紀行」本。
・ウィーンの夜道を“反復”徘徊し、月面世界と接続する
・グラナダの“フロー体験”とヴァージニア・ウルフの『波』
・美しきソニアと村上春樹をめぐるマインドワンダリング
・カサブランカ――“砂塵の水中世界”とムーミン谷…etc.
圧倒的に美しく、知的興奮に満ちたハイパートラベル当事者研究!
「脳の多様性」(ニューロダイバーシティ) の時代における、発達障害の新しい可能性がここに。
Posted by ブクログ 2023年09月01日
発達障害のある文学者の「当事者紀行」本。世界周航記と副題にあるが、ゆらゆらとした感覚の美しい描写に惹かれる。
蛮勇は勇気ではないという記述にハッとさせられる。自分の時折極端な決断はここからくるのかと思う。
カルト宗教信者の母から虐待を受けた過酷な生い立ちも客体視できる非常に高度な知性
P003 「...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月09日
著者は40代になってASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如・多動症)と診断された、ドイツ文学者。大学院生の時に各国の留学生に囲まれた経験から海外への不安が消え、20代後半に世界各国を巡るようになったとのこと。
青へ強い執着を示すとか、気に入ったら同じものを食べ続けるとかにしてもそうだし、...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月20日
青に溺れる感覚。わからないでもない。ゆらゆらと揺蕩う感覚。作者が各国で感じる思いのそこここに、そう観てるのか。と、関心したり、納得したり。
それぞれの都市の思い出に、寄り添う本の引用。
こんな読書感想文書けたら、あんなに嫌だった夏休みの宿題の読書感想文も、楽しく書けたのかも。なんてことを思いながら読...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月24日
フォローしている方のおすすめで。著者本人は発達障害を全面に出しているが、誰しも初めての海外の街ではグダグダになる事が多い、というのは同じと思う。こだわり強すぎの大学教授のクセ凄い旅行記といった感じでさらっと読める。が、発達障害と言う大きなくくりではなく、さまざまな症状を持ちながら自己肯定的な文章に温...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月14日
スペクトラムの自分の症状を冷静に捉えて書いてくれているので、分かりやすい。中の人はそうなんだ…と思いながら読んだ。
所々に文学作品が挟まれているのも良かった。
チェーホフの「ワーニャ伯父さん」
ね、ワーニャおじさん、生きていきましょうよ。長い、果てしない、その日、その日を、いつ開けるともしれない。...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月23日
自閉スペクトラム症と診断されているドイツ文学者の著者が訪れた国々での日々。すでに読み書きには不自由しないほど習得していたドイツ語を、ちゃんと話せるようになりたいと留学して、喋れないのに文法的には完璧であることに教師も学友にも驚かれたりする。様々な言語を完璧にしたいと思うところなど発達障害特有と本人は...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月30日
自閉症当事者の文学研究者
京大院→京都府立大准教授
40歳の年に発達障害の診断
エピソードは昔の偏屈学者ぽくもあり、発達特性といえばそんな気もする
“僕は高価なものに興味が湧かない。資本主義に操られている気がして気持ち悪いのだ。
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“僕の旅行はつねに、研究の観点からやっている。なるべ...続きを読む
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