小説 - 切ない作品一覧

非表示の作品があります

  • 同じ星の下に
    4.4
    中2の沙耶は、明晩、両親が自分の殺害を計画していることを知っていた。だが下校中、児童相談所職員を名乗る男の車で誘拐される。監禁下のやりとりで男にやさしさを感じ、ふと彼女は男がじつは本当の父親ではないのかと疑う。一方、男は「身代金目当ての営利誘拐である」と警察に犯行声明を送り粛々と計画を進める。彼は一体誰で何が目的なのか?
  • 雨心中
    4.0
    周也だけがたったひとつ、私のもの――施設育ちの芳子と周也は、実の姉弟のように生きてきた。仕事が続かぬ周也を常に優しく受け入れる芳子。芳子にはわかっていた。周也を甘やかし、他人から受け入れられないことを受け入れられないほど駄目にしてきたのは自分だということを。そして周也がある罪を犯したとき、芳子は二人でもう戻れない選択をする――幸福に向かっているのか。絶望に向かっているのか。直木賞作家の意欲作!
  • 死んでいない者
    4.1
    通夜が奇跡の一夜に。芥川賞受賞作 ある秋の日、大往生を遂げた男の通夜に親戚たちが集った。 子、孫、ひ孫三十人あまり。 縁者同士の一夜の何気ないふるまいが、死と生をめぐる一人一人の思考と記憶を呼び起こし、 重なり合う生の断片の中から、永遠の時間が現出する。 「傑作」と評された第154回芥川賞受賞作に、単行本未収録作「夜曲」を加える。 解説・津村記久子
  • 母の遺産 新聞小説(上)
    4.0
    1~2巻990円 (税込)
    八十歳を過ぎた母が骨折をして病院に運び込まれたその日、美津紀は夫・哲夫の引き出しから花柄のティッシュ入れを見つける。施設に入った母に時間を奪われ続け、美津紀は思う。「ママ、いったいいつになったら死んでくれるの?」親の介護、夫の浮気、忍び寄る更年期、老後資金の計算……実体験を交えて赤裸々に描き大きな話題を呼んだ、大佛次郎賞受賞作。
  • おもかげ
    4.3
    孤独の中で育ち、温かな家庭を築き、定年の日の帰りに地下鉄で倒れた男。 切なすぎる愛と奇跡の物語。 エリート会社員として定年まで勤め上げた竹脇は、送別会の帰りに地下鉄で倒れ意識を失う。家族や友が次々に見舞いに訪れる中、竹脇の心は外へとさまよい出し、忘れていたさまざまな記憶が呼び起こされる。孤独な幼少期、幼くして亡くした息子、そして……。涙なくして読めない至高の最終章。著者会心の傑作。 時代を超えて胸を打つ不朽の名作『地下鉄(メトロ)に乗って』から25年―― 浅田次郎の新たな代表作、待望の文庫化。 解説・中江有里
  • 紅のアンデッド 法医昆虫学捜査官
    4.4
    東京都内の古民家で、おびただしい血痕と3本の左手の小指が見つかった。住人の遠山という高齢夫婦とその客人のものと思われたが、発見から1ヵ月経っても死体は見つかっていない。いっこうに捜査が進展しない中で岩楯警部補は、相棒の鰐川と事件現場を訪れ近所の訊き込みを始める。他方、法医昆虫学者の赤堀は科捜研を再編成した「捜査分析支援センター」に配属されていた。法医昆虫学と犯罪心理学、技術開発部の三つが統合された新組織だ。赤堀は所属のせいで事件現場には立ち入れなくなったが、今回の被害者の死亡推定月日を、解剖医の出した5月20日前後という推定から大きく外し、虫の分析によって6月1日午後3時から4時の間と言い切る。さらに、同僚となったプロファイラーから、重大な分析がもたらされるが……!
  • フォア・フォーズの素数
    3.0
    『涙香迷宮』の主役牧場智久の名作『チェス殺人事件』やトリック芸者の『メニエル氏病』など珠玉の13編。『匣の中の失楽』から『涙香迷宮』まで40年。ついに復刊される珠玉の短編集!
  • BLACK DARK ―諸刃ノ龍虎―
    3.0
    誰もが振り向くような美しい容姿を持ちながら、叶わない恋をしている高3の彩。 その相手は、全国でも強大な暴走チーム“Dragon Black”幹部の怜史。 彼にもまた、報われない想いを寄せる人がいた。 実らない恋はやがて虚しさと孤独を生む。 そんな2人の気持ちを知る同じチームの龍輝。 苦しむ彩の傍で見守り続ける彼は――。 各巻1冊読み切り、どこから読んでも楽しめる!話題の大長編シリーズがついに完結!
  • 残像に口紅を
    3.3
    「あ」が消えると、「愛」も「あなた」もなくなった。ひとつ、またひとつと言葉が失われてゆく世界で、執筆し、飲食し、交情する小説家。筒井康隆、究極の実験的長篇。
  • 七つの海を照らす星
    3.9
    様々な事情を抱えた子どもたちが暮らす児童養護施設・七海学園では、少女にまつわる七つの怪異が言い伝えられ、今でも学園で起きる新たな事件に不可思議な謎を投げかけていた。孤独な少女の心を支える“死から蘇った先輩”。行き止まりの階段から、夏の幻のように消えた新入生。女の子が六人揃うと“七人目”が囁く暗闇のトンネル……勤めて二年目の保育士・北沢春菜は、児童福祉司の海王の力を借り、謎解きを通して子どもたちが直面する悩みを解決すべく奮闘する。過去と現在を繋ぐ六つの謎、そして七番目の謎が解かれる時明らかになるもう一つの真実とは。第18回鮎川哲也賞受賞作。/解説=宇田川拓也
  • 約束の冬(上)
    4.0
    1~2巻662~733円 (税込)
    十年前、留美子は見知らぬ少年から手紙を渡される。「十年後、地図の場所でお待ちしています。ぼくはその時、あなたに結婚を申し込むつもりです」。いったいなぜこんな身勝手なことを? 東京、軽井沢、総社、北海道……。さまざまな出会いと別れ、運命の転変の中で、はたして約束は果たされるのか?
  • 赤と青とエスキース
    4.3
    2022年本屋大賞第2位! 二度読み必至の感動作、待望の文庫化。 ◇STORY メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。著者新境地の傑作連作短編。
  • 美しい距離
    4.0
    芥川賞候補作 島清恋愛文学賞受賞作 死ぬなら、がんがいいな。 がん大国日本で、医者との付き合い方を考える病院小説! ある日、サンドウィッチ屋を営む妻が末期がんと診断された。 夫は仕事をしながら、看護のため病院へ通い詰めている。 病室を訪れるのは、妻の両親、仕事仲間、医療従事者たち。 医者が用意した人生ではなく、妻自身の人生をまっとうしてほしい―― がん患者が最期まで社会人でいられるのかを問う、新しい病院小説。 解説・豊崎由美 ※この電子書籍は2016年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • リッターあたりの致死率は THANATOS
    3.7
    まわりで次々と人が死ぬ“死神(タナトス)”体質の少年・立花美樹。魚マニアの彼が観賞魚展示会に出向いたところ、案の定、会場の客が毒殺され、お守り役の高槻刑事の身にも異変が……。混乱を極める中、さらには美樹誘拐事件まで発生! 毒殺の真相は? 誘拐の意外な背景とは? そして美樹(死神)と誘拐犯の運命は? 高校生探偵の真樹(美樹の双子の弟)が掟破りの手段で事件に迫る! (講談社ノベルス)
  • 東京カウガール(PHP文芸文庫)
    3.9
    彼女を知りたい。できるなら、救いたい――。『東京バンドワゴン』の著者が描く、もうひとつの東京物語。夜の街に頻発する、「半グレ集団」をターゲットにした謎の連続暴行事件。カメラマン志望の大学生・木下英志は偶然その現場に居合わせ、反射的に動画を撮影してしまう。そこには圧倒的な強さで、屈強な男たちを叩きのめす一人の美しい女性が映っていた。後日改めて動画を見た英志は、その女性に見覚えがあることに気が付く。彼女は一体何者なのか。そしてその目的を知った英志の決断とは――。著者新境地の青春ミステリ。
  • 幕間のモノローグ
    3.6
    その“芝居”には、裏がある。巧妙にはりめぐらされた伏線を一行たりとも見逃すな。『教場』の著者が贈る、驚愕の連作短編ミステリ。顔を売りたいはずの「斬られ役」の俳優は、なぜカメラに背を向けて倒れたのか。俳優のマネージャーが「わざと」自動車事故に遭ったのはなぜか――。演劇学校の講師であり、ベテラン俳優でもある南雲草介は、ドラマや映画の撮影現場で起こるさまざまな事件やトラブルを鮮やかに解決していく。だが、演技に潜む「罪」を見抜く南雲にも、ある秘密が隠されていた。役者たちの「業」を描いた著者渾身の傑作ミステリ。
  • 夜の谷を行く
    3.9
    女たちが夢見た「革命」とは? 連合赤軍事件をめぐるもう一つの真実に光をあてた傑作長篇。 山岳ベースで行われた連合赤軍の「総括」と称する凄惨なリンチにより、十二人の仲間が次々に死んだ。 アジトから逃げ出し、警察に逮捕されたメンバーの西田啓子は五年間の服役を終え、人目を忍んで慎ましく暮らしていた。 しかし、ある日突然、元同志の熊谷から連絡が入り、決別したはずの過去に直面させられる。 解説・大谷恭子 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • この恋は世界でいちばん美しい雨
    4.3
    駆け出しの建築家・誠と、カフェで働く日菜。雨がきっかけで恋に落ちた二人は、鎌倉の海辺の街で愛にあふれた同棲生活を送っている。家族のいない日菜に「夢の家」を建ててあげたい、そのために建築家として名を上げたいと願う誠だったが、ある雨の日、日菜と一緒にバイク事故で瀕死の重傷を負ってしまう。目を覚ました彼らの前に、“案内人”と名乗る喪服姿の男女が現れる。そして誠と日菜は、二人合わせて二十年の余命を授かり、生き返ることに。しかしそれは、互いの命を奪い合うという、あまりにも苛酷で切ない日々のはじまりだった――。この恋の結末に、涙せずにはいられない。『桜のような僕の恋人』の著者が贈る、胸打つ長編小説。
  • 今度生まれたら
    3.8
    ※本作品は、2020年発売の単行本版『今度生まれたら』を文庫化した作品となります。重複購入にご注意ください。 70代では人生やり直せない? 人間に年齢は関係ない、なんてウソ。 人生100年はキレイごと。 「今度生まれたら、この人とは結婚しない」70歳の主婦、佐川夏江は自分がやり直しのきかない年齢になっていることにショックを受ける。人生を振り返ると、あの時別の道を選んだらどうなっていたかと思うことばかり。進学は、仕事は、結婚は。少しでも人生をやり直すため、夏江はやりたいことを始めようとあがく。 大好評の著者「高齢者小説」シリーズ。 「元気をもらいました」「自分のことのように読みました」「もっと早く読みたかった」 など読者の声多数のベストセラー!
  • 花嫁のさけび
    3.7
    映画スター・北岡早馬と再婚し幸福の絶頂にいた伊都子だが、北岡家の面々は謎の死を遂げた先妻・貴緒のことが忘れられない。そんな中殺人が起こり、さらに新たな死体が……傑作ミステリ復刊。 解説=恩田陸
  • [新装版]ビート 警視庁強行犯係・樋口顕
    4.7
    警視庁捜査二課の島崎は日和銀行の行員・富岡に脅され、捜査情報を漏らしてしまう。捜査は失敗し、自責の念に駆られる島崎。そんな時、富岡が殺された。島崎は自分の次男が脅迫の事実を摑み、富岡に会っていたことを知り、疑う。犯人を共に追う樋口は陰で苦悩する島崎の異変を察し……。捜査と家庭の間で葛藤する刑事を描く、感涙必至の警察小説。
  • 罪の境界
    4.3
    フリーライターの溝口省吾は、無差別通り魔事件の加害者・小野寺圭一に事件のノンフィクションを出したいと持ちかける。彼からの出版条件はただ一つ。自分を捨てた母親を捜し出すこと。母親の行方を探るため、溝口は小野寺の生い立ちを辿り始めるが……。決して交わるはずのなかった人生が交錯した時、慟哭の真実が明らかになる。衝撃のミステリー。
  • 桐島、部活やめるってよ
    3.7
    映画化大ヒット小説! きっかけは、キャプテンの桐島が突然バレー部をやめたことだった。そこから波紋が広がっていく。地方の県立高校のバレー部、ブラスバンド部、女子ソフトボール部、映画部、野球部――。それぞれの部活で、教室で、グラウンドで、5つの物語がリンクする。彼らがそれぞれ抱える問題は? 桐島はなぜ部活をやめたのか? 第22回小説すばる新人賞受賞作。
  • 官能と少女
    3.6
    卑猥な宝石に恋する少女趣味(ロリータ)ファッション店員、美少年の生徒に慕われる幼児体型の養護教諭、アイドルの夫の帰りを待つ幼妻、可愛い恋人がありながら不倫するSM女子、優しく賢く美しい叔父様に引き取られた少女、「眠り姫」と綽名される女子大生……薄い胸、華奢な四肢、可憐な顔立ちで周囲の欲望を絡めとる少女たち。その刹那のきらめきを閉じ込めた異端にして背徳の恋愛短篇集。R-18文学賞受賞作家が描く愛の毒6篇。
  • 塩の街
    値引きあり
    4.1
    1巻363円 (税込)
    塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と町を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。その崩壊寸前の東京で暮らす男と少女、秋庭と真奈。世界の片隅で生きる2人の前には、様々な人が現れ、消えていく。だが──「世界とか、救ってみたくない?」。ある日、そそのかすように囁く者が運命を連れてやってくる。『空の中』『海の底』と並ぶ3部作の第1作! 番外編も完全収録!!
  • 第九号棟の仲間たち1 華麗なる探偵たち 〈新装版〉
    4.3
    1~6巻693~726円 (税込)
    鈴本芳子は二十歳になったタイミングで、亡くなった父の遺産数億円を一挙に受け継ぐことに! ところが金に目が眩(くら)んだ親戚にハメられて芳子は病院に放り込まれてしまう。その第九号棟で待っていたのは、名探偵のホームズ、剣士ダルタニアンにトンネル掘り名人エドモン・ダンテスなどなど一風変わった面々。彼らとなぜか意気投合した芳子は探偵業に乗り出した! 傑作ユーモアミステリ!
  • デセプション・ポイント(上)
    4.0
    国家偵察局員レイチェルの仕事は、大統領へ提出する機密情報の分析。現在、ホワイトハウスは大統領選の渦中にあり、現職と争っている対立候補は、なんと彼女の父だった。選挙戦はNASAに膨大な予算を費やす現政府を非難し、国民の支持を集めている父が有利に進めていた。そんなある日、レイチェルは直直に大統領から呼び出される。NASAが大発見をしたので、彼女の目で確かめてきてほしいというのだが……。
  • 濱地健三郎の霊なる事件簿
    3.7
    心霊探偵・濱地健三郎には鋭い推理力と幽霊を視る能力がある。事件の加害者が同じ時刻に違う場所にいる謎、ホラー作家のもとを訪れる幽霊の謎、突然態度が豹変した恋人の謎……ミステリと怪談の驚異の融合!
  • 二十一時の渋谷で キネマトグラフィカ
    4.1
    新元号が発表された2019年4月、老舗映画会社・銀都活劇の宣伝チームで働く砂原江見は岐路に立たされていた。長く務めた勤務先が、大手IT企業傘下の映像配信会社に買収されることが決まったのだ。すべての企画が止まった社内には弛緩した雰囲気が漂い、不穏な噂が飛び交っている。DVDの宣伝を手がける江見の部署も、一癖ある部下たちも、この先どうなるかわからない。では社名が消えるまでに、自分はどんな“仕事”がしたいのか――働き方は十人十色。時代や元号がどんなに変わろうとも、自分の働き方を決めるのは自分だけ。すべての働く大人たちにエールをおくる傑作小説!/解説=松井ゆかり
  • 失楽園のイヴ
    4.5
    イヴの異称を名前に持つ女、上田絵羽。絵羽はある野望をもち、日本国内の超進学校に潜り込む。そこには数学の天才児・上杉和典が在籍していた。絵羽は己の目的を達成するために、自分が目を付けた優秀な人間に扇情的な言葉を投げかける。絵羽からの荒唐無稽な要望に強い拒絶感を感じる一方で、強く惹かれる和典。しかしその裏に見え隠れする、得体の知れない闇に危険を感じ、それが何なのかを探り始める。
  • 冬華
    3.5
    凄腕の狙撃手と元特殊部隊員―― 極寒の穂高岳に散るのはどっちだ!? 罠と筋読み……哀しき過去ゆえに戦う男たち。 息詰まる死闘。本格山岳アクション! 深江が消えた。月島の便利屋・倉持の相棒で、高度な格闘能力を備え、武器全般を遣う、殺しもためらわない危険な男。かつて命を救ってくれた友に、何の危機が? 倉持が追うや、強い警告が届いた! “警察の方から来た男”儀藤に接触し、ついに深江の行方を掴んだ倉持は、厳冬の北アルプスへ向かう。 だが白く凍てつく稜線には、狙撃の名手との激闘が待ち受けていた!
  • 姫と剣士1
    3.0
    幕末、名高い道場主の息子でありながら次男 であるが故にその才を隠し生きてきた伊織。 だが兄は行方知れずとなり、討幕派の門人を 匿っているとの疑いを受けた父は、剣を取れ ない体にされてしまう。道場は閉鎖、さらに 唯一の安らぎとして心を寄せる琴乃の父は、 佐幕派の急先鋒を担う旗本で……。一心に腕 を磨く剣士の愛と献身を描く傑作時代小説。
  • キネマトグラフィカ
    4.2
    老舗映画会社に新卒入社した“平成元年組”6人の男女が、2018年春、ある地方の映画館で再会した。今はそれぞれの道を歩む同期の彼らは、思い出の映画を鑑賞しながら26年前の“フィルムリレー”に思いを馳せる。映画がフィルムだったころ、6人は自分の信じた道を必死に前に進もうとしていた。フィルムはデジタルに、劇場はシネコンに、四半世紀の間に映画の形態は大きく移り変わった。そして映画とともに生きた彼らの人生もまた……。あのころ思い描いていた自分になれているだろうか? 追憶と希望が感動を呼ぶ、傑作エンターテインメント!/解説=大矢博子
  • 蠱毒の家
    3.6
    “蠱毒”という呪術がある。毒虫や蛇、蠍を何匹も一つの器に閉じ込めて共食いさせ、最後に生き残った一匹を呪いの道具にする、というものだ。すさまじい呪力をもたらし、時の政府に禁じられたこのまじないを、人間で試せば……。とあるエリート一家が住んでいた一軒家は、いつからか霊能力者母子に乗っ取られていた。彼女らが企てる恐ろしい計画とは――。 戦慄のホラー・サスペンス! ※この作品は2014年4月に小社より刊行した宝島社文庫『人喰いの家』を加筆修正・改題した新装版です。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    4.2
    海を望む街に建つ児童養護施設・七海学園に勤めて三年目となる保育士の北沢春菜は、毎日多忙な仕事に追われつつも、学園の日常に起きるささやかながら不可思議な事件の解明に励んでいた。そんな慌ただしくも幸せな日々に、学園の少年少女が通う高校の文化祭の日に起きた、校舎屋上からの転落事件が影を落とす。警察の見解通り、これは単なる不慮の事故なのか? だが、この件に先立つ春から晩秋にかけて春菜が奔走した、学園の子どもたちに関わる四つの事件に、意外な真相に繋がる重要な手がかりが隠されていた――鮎川哲也賞受賞作『七つの海を照らす星』に続く清新な本格ミステリ。/解説=千街晶之
  • アポロンの嘲笑
    4.0
    東日本大震災直後に起きた殺人事件。原発作業員として働いていた被害者と加害者の間に何があったのか? 逮捕された容疑者の加瀬は、殺された男の親友だった。ところが彼は余震の混乱に乗じて逃走。福島県石川警察署の仁科は加瀬を、そして彼の生い立ちを追う。やがて、加瀬がある場所へと向かっていることが判明。彼の目的は何なのか? 浮上する驚愕の事実とは? 怒涛の社会派サスペンス!
  • 今夜、世界からこの恋が消えても
    4.4
     僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは――。  クラスメイトに流されるまま、彼女に仕掛けた嘘の告白。しかし彼女は“お互い、本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れるという。  そうして始まった偽りの恋。やがてそれが偽りとは言えなくなったころ――僕は知る。 「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」  日ごと記憶を失う彼女と、一日限りの恋を積み重ねていく日々。しかしそれは突然終わりを告げ……。 唐突にやってくる衝撃の瞬間。その先に待つ驚きの結末に、読む人すべてが感動に包まれる! 第26回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作!
  • シェイクスピア全集 ヘンリー六世 第一部
    4.0
    滑稽、悲哀、苦悩、歓喜、陶酔……。奇蹟としか言いようのない深い洞察力によって人間のあらゆる感情を舞台の上に展開させたシェイクスピアの全劇作を生きた日本語に移した名翻訳。

    試し読み

    フォロー
  • 美丘
    4.1
    美丘、きみは流れ星のように自分を削り続けた……平凡な大学生活を送っていた太一の前に突然現れた問題児。大学の準ミスとつきあっていた太一は、強烈な個性と奔放な行動力をもつ美丘に急速に魅かれていく。だが障害を乗り越え結ばれたとき、太一は衝撃の事実を告げられる。彼女は治療法も特効薬もない病に冒されていたのだ。魂を燃やし尽くす気高い恋人たちを描いた涙のラブ・ストーリー。
  • 琉球奇譚 キリキザワイの怪
    5.0
    でーじ(凄い)怖い! オキナワ、不可思議な恐怖に襲われる! 怪異と暮らす現地の実話! うちなんちゅ(地元の人)だけが知る島の禁忌譚。戦慄の恐怖実話! 日常の中に怪異が普通に忍び込んでいる世界――沖縄。人と魔物と怪異が絡み合う沖縄ならではの怪談32話を収録。夜釣りに来た男性があるモノと交わした約束「釣り人の背中には」、焼け焦げた日本人形を抱いて歩く狂った男の顛末「フリムン」、決して干渉してはいけない、禁を破った者への凄惨な報い「キリキザワイの怪」など、摩訶不思議で昏く極上の琉球怪談ここに登場!
  • 代官山コールドケース
    3.8
    ドラマ化決定! 巨匠の警察小説大作! 神奈川県警より先に、しかも隠密に17年前の代官山で起きた女性殺しを解決せよ。警察小説の巨匠の『地層捜査』シリーズ第二弾。
  • 復讐は感傷的に
    4.0
    大手メーカーの会長・磯田孝之助が起こした交通事故の裁判は、真実が捻じ曲げられ十分な求刑がなされずに終わった。司法に限界を感じた衿須鉄児は弁護士を退職。「合法復讐屋」エリスとして生き始めた衿須の前に現れたのは、件の事故で父親を亡くした少女・楓だった。そして二年後。「秘書」メープルとしてエリスの事務所で働く楓のもとに「孝之助が殺された」というニュースが……。
  • 貴婦人Aの蘇生 新装版
    3.8
    古い館は、死んだ動物たちであふれていた──。それらに夜ごと「A」の刺繍をほどこす伯母は、ロマノフ王朝の最後の生き残りなのか? 若い「私」が青い瞳の貴婦人と洋館で過ごしたひと夏を描く、とびきりクールな長編小説。
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人
    値引きあり
    3.9
    臓器を抜き取られ傷口を雑に縫合された死体が、都内で相次いで発見された。司法解剖と捜査の結果、被害者はみな貧しい環境で育った少年で、最初に見つかった一人は中国からやってきたばかりだと判明する。彼らの身にいったい何が起こったのか。 臓器売買、貧困家庭、非行少年……。いくつもの社会問題が複雑に絡み合う事件に、孤高の敏腕刑事・犬養隼人と相棒の高千穂明日香が挑む。社会派×どんでん返しの人気警察医療ミステリシリーズ第5弾!
  • 月光
    3.8
    同級生の少年が運転するバイクに轢かれ、美しく優しかった姉が死んだ。殺人を疑う妹の結花は、真相を探るべく同じ高校に入学する。やがて、姉のおぞましい過去と、残酷な真実に直面するとも知らずに……。ピアノソナタの哀切な調べとともに始まる禁断の恋、そして逃れられない罪と罰を描く衝撃のR18ミステリー。
  • 12番目のカード 上
    3.8
    現代米国ミステリの最高峰、J・ディーヴァーの代表作「リンカーン・ライム」シリーズ第6弾! ハーレムの高校に通う16歳の少女ジェニーヴァは博物館で何者かに襲われそうになるが、機転をきかせて難を逃れる。現場にはレイプのための道具と、1枚のタロットカードが残されていた……。単純な強姦未遂事件と思い捜査を始めたライムとアメリアだったが、その後も執拗に少女を付け狙う犯人に、何か別の動機があることに気づく。2006年「週刊文春ミステリーベスト10」第4位。
  • 世界の美しさを思い知れ
    4.7
    1巻891円 (税込)
    俳優だった双子の弟が遺書もなく自殺した。一卵性双生児の兄が遺品のスマホを見つけて顔認証を突破すると、メールには礼文島行きの航空券があった。旅に出ようとしていたのに、なぜ弟は自死してしまったのか。遺骨と喪失感を抱え、弟の死の答えを探すため、兄は旅に出る。マルタ島、台湾、ロンドン、NY、南米、東京――。青春小説の名手が紡ぐ「喪失と克服」の感動長編!
  • フーガはユーガ
    4.2
    優我は仙台市のファミレスで一人の男に語り出す。双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、そして…。 伊坂幸太郎史上 もっとも切なく、でも、あたたかい。 僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。 双子の弟・風我のこと、幸せでなかった子供時代のこと、 そして、彼ら兄弟だけの、 誕生日にだけ起きる不思議な現象、「アレ」のこと――。 ふたりは大切な人々と出会い、 特別な能力を武器に、 邪悪な存在に立ち向かおうとするが……。 文庫版あとがき収録。 解説/瀧井朝世 目次 フーガはユーガ  文庫版あとがき  解説 瀧井朝世
  • 青い孤島
    3.9
    俺は小さな広告会社で「無能」といわれて働く小島佑。この名前のせいで僻地の小島へと島流しにされてしまったんだ。しかも「島を活性化させるアイデアが出るまで戻るな」と社長に意地悪されてしまう。辿り着いた小鬼ヶ島では、島の住人がなぜか東西で対立していて空気は険悪。同調圧力って怖いなぁって思っていたら、たまたま同じ船で来島した絶世の美女・るいるいさんのブッ飛んだアイデアに巻き込まれて、まさかのリアル・ロールプレイング・ゲームが始まる。俺も島もヤバいことになってきたぞ~!
  • 海を感じる時・水平線上にて
    値引きあり
    3.3
    《海は暗く深い女たちの血にみちている。私は身体の一部として海を感じている。……》 年上の男子生徒とのセックスの体験を鋭利な感覚で捉えて、身体の芯が震える程の鮮烈な感銘を与えた秀作。作家の出発を告げた群像新人賞受賞「海を感じる時」と、大学生となった、その後の性意識と体験を描き深めた野間文芸新人賞「水平線上にて」。力作2篇収録。
  • 王太子の最愛姫 亡国の元王女は隣国で初めての恋を知る
    4.3
    戦によって国も家族も失った、敗戦国ゲルンヴィッテの第二王女・フォルティーナ。絞首刑に処されようとしていた彼女を救ったのは、戦後処理に訪れた中立国ギデノルトの王太子・ルートヴィヒだった。生に執着せず、感情も希薄な様子のフォルティーナを気にしたルートヴィヒは、彼女を国に連れ帰り保護することに決める。同情から始まったはずの気持ちは、純粋無垢な心に触れる度に恋に変化していって――。
  • 怪談
    4.2
    「聞いていただこう、ホーイチ・ジ・イヤーレスの物語を──」円城塔 作家・円城塔が、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」を直訳! ダン・ノ・ウラの戦いの物語を──最も悲哀の深いくだりであるから(「ミミ・ナシ・ホーイチの物語」) オ・ジョチューは振り返り、そうして袖を下ろすと手で顔を撫でてみせ──(「ムジナ」) スライド式のスクリーンを開け、そうして彼は見たのだったが、ランタンの光に照らし出された五人の寝姿には──首がなかった!(「ロクロ・クビ」) 日本という未知の国の物語を、英語読者に向けて語るハーンの流儀を再現すると、日本の言葉はただのアルファベットの連なりで得体のしれない音となり、読み手の前に呪文のように放り出され、全てが説明されるわけでもない。当然これは、英語読者にとって「読みやすい物語」ではなく「驚異の書」として受け止められたことだろう。(「訳者あとがき」) 1904年に英・米国で発表された「KWAIDAN」には、遥かかなたの異国「JAPAN」の物語が描かれた。 当時、本書を手にした読者は何を感じたのだろうか。 円城塔が白日の下に晒す、小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの名著「KWAIDAN」の真の姿。 待望の文庫化
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇
    4.2
    芥川が小説、随筆、童話、戯曲と、その才気にまかせて様々のジャンルで試みた作品の中から、広い意味で「子どもむき」と考えられる作品を選び収めた。この作品群から、機智や逆説や諷刺、そしてまた、そうした理智の鎧で固められた奥にひそんでいる作者の、少年のような純潔で素直な魂を感じとることができる。 (解説 中村真一郎)

    試し読み

    フォロー
  • 辺境の真珠と灼岩の狼
    4.5
    類まれな美しさから「辺境の真珠」と称される女公・リーサが治める、イェスデン王国の北方リンドブロム領。その地に突然、元婚約者で第四王子・ウルリクの率いる王領軍がやって来る。彼は国王の密命により、かつて王家が預けた真の王の証「波濤の聖剣」を受け取りに来たというが――。 突如訪れた国の変事。未だ燻る彼への恋心を抱えながらも、領と民を守るため、リーサはウルリクと手を携えてともに未来を切り拓いてゆく。
  • 青空と逃げる
    3.9
    深夜、夫が交通事故に遭った。病院に駆けつけた早苗と息子の力は、そこで彼が誰の運転する車に乗っていたかを知らされる……。夫は何も語らぬまま、知らぬ間に退院し失踪。残された早苗と力に悪意と追及が押し寄せ、追い詰められた二人は東京を飛び出した。高知、兵庫、大分、仙台――。壊れてしまった家族がたどりつく場所は。<解説>早見和真
  • 茨木のり子詩集
    4.2
    青春を戦争の渦中に過ごした若い女性の、くやしさと、それゆえの、未来への夢。スパッと歯切れのいい言葉が断言的に出てくる、主張のある詩、論理の詩。ときには初々しく震え、またときには凛として顔を上げる。素直な表現で、人を励まし奮い立たせてくれる、「現代詩の長女」茨木のり子のエッセンス。(対談=大岡信、解説=小池昌代)

    試し読み

    フォロー
  • お誕生会クロニクル
    4.2
    誰もが平等に迎え、一つずつ年を取るお誕生日。喜びに溢れ、生まれたことに感謝する楽しいお誕生会。大事な人たちに祝ってもらう特別な一日。でも、そんな理想の誕生日は、現実にあるの――? 昭和、平成、令和。現代を惑いながら生きる様々な世代の人々が、大切な誰かの、自らの、誕生日を迎えて新しい一歩を踏み出していく感動の連作短編集。
  • 看守の信念
    4.4
    シリーズ累計12万部突破 人生が交差する驚愕の傑作・刑務所ミステリー ミステリー的な息詰まる葛藤劇が並ぶが、その一方で、心温まる着地があり、感涙にむせぶ人生賛歌もある。読者は体を熱くして読み進めることになるだろう。 池上冬樹(文芸評論家) 河北新報 ほか/時事通信 2022・3・8配信 骨太にして珠玉。前作を超えるサプライズと感動を、たっぷり味わっていただきたい。 大矢博子(書評家) (あらすじ) 釈放前の更生プログラムに参加した模範囚が、外出先で姿を消した。発見されるまでの「空白の30分」でいったい何が起きたのか(「しゃくぜん」)。刑務所内で行なわれた運動会の翌日、集団食中毒が発生。これは故意の犯行なのか。炊事係の受刑者が容疑者に浮上するが……(「甘シャリ」)。自身の信念を問われるような事件の数々に奔走する刑務官たち。一方そのような中、敏腕刑務官・火石には不審な動きが――。 (著者プロフィール) 城山真一 1972年、石川県生まれ。金沢大学法学部卒業。『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』で第14回『このミステリーがすごい! 』大賞を受賞。他の著書に『仕掛ける』『看守の流儀』(以上、宝島社)、『相続レストラン』(KADOKAWA)、『ダブルバインド』(双葉社)など。 ※本書は2022年2月に刊行した単行本『看守の信念』を文庫化したものです。
  • 告解
    4.3
    彼を殺したことを告白します……枕元にいた映画監督のトマスを神父と誤り、死の間際、老人はそう囁いた。意識が混濁した老人のうわ言だったのか?時を同じくして、26年前の競馬界で起きた変死事件を題材に新作を撮影中のトマスは、何者かからロケを中止しろと脅迫を受ける。老人の告白と脅迫には関係が? トマスは不屈の意志でロケを続けるが、遂に凶刃が彼を襲った! 映画界を舞台に放つ、シリーズ屈指のサスペンス。
  • さくら、うるわし 左近の桜
    4.0
    小旅館「左近(さこん)」の長男・桜蔵(さくら)は、母と弟が暮らす家を離れ、父・柾(まさき)の元から大学に通っている。柾の庶子ではあるが特に不自由はなく、柾の本妻である遠子(とおこ)とは、気軽に連れ立って出かけられるほどだ。複雑な家族関係に不満はないが、誰からか継いだ、不可思議な体質は困りものだ。見えないはずのものを見てしまうだけでなく、その者たちに魅入られ、身体をほしいままにされてしまう。それも、集まってくる者たちはいずれも桜蔵を「いい女」と呼んではばからないのだ。 耳を求めさまよう犬、男か女か判然としないマネキン――この世ならぬものたちが桜蔵の身体を求め……。生と性、死の気配が絡み合う珠玉の連作幻想譚。
  • 虚魚
    3.7
    怪談師を生業としている三咲は、訳あって“本当に人が死ぬ”怪談を探している。相棒は「呪いか祟りで死にたい」というカナちゃんだ。新たな怪談が見つかると、死ねるかどうか確かめてくれる。 ある日、カナちゃんが「釣ると死ぬ魚」の噂を聞きつける。静岡県のある川の河口付近で見たこともない魚を釣った人が、数日のうちに死んでしまったというのだ。類似する怪談を知らなかった三咲は、噂の発生源を辿って取材を始める。すると、その川沿いには不思議なほどに怪談の舞台が集まっていることが分かってきた。これは偶然か、それとも狗竜川には怪異の原因が隠されているのだろうか。 自分が生涯追い求めてきた“本物”の怪談の気配を感じ、三咲は調査にのめりこんでいく。しかし、うまくいくということは、カナちゃんが死んでしまうということだ。自分はそれを望んでいるのだろうか――? 解説:小野不由美
  • 幻坂
    3.4
    坂の側に咲き乱れる山茶花の花に、幼い頃死んだ友達を偲ぶ「清水坂」。自らの嫉妬のために、恋人を死に追いやってしまった男の苦悩が哀しい「愛染坂」。大阪で頓死した芭蕉の最期を描く「枯野」など粒ぞろいの9編。
  • 真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ
    3.6
    *――――*★*都会の片隅に、真夜中にだけオープンする不思議なパン屋さんがあった*★*―――――* あたたかい食卓がなくても、パンは誰にでも平等に美味しい。 。*。・.。心地良い居場所を見つける物語。.・。*。 謎多き笑顔のオーナー・暮林と、口の悪いイケメンパン職人・弘基が働くこの店には、パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる……。 夜の街を徘徊する小学生、ワケありなオカマ、ひきこもりの脚本家――― 夜な夜な都会のはぐれ者たちが集まり、次々と困った事件を巻き起こすのだった。  家庭の事情により親元を離れ、「ブランジェリークレバヤシ」の2階に居候することになった女子高生・希実は、“焼きたてパン万引き事件”に端を発した失踪騒動へと巻き込まれていく……。
  • 弱法師
    4.5
    かなわぬ恋こそ美しい――。 中山可穂版・現代能楽集、待望の復刊! 百本書いたら、僕のものに――墓地に住み着いたホームレスの老婆が語る懺悔めいた告白「卒塔婆小町」。 二人に愛された挙句どちらも選べず破滅に向かう女性の悲劇を娘の視点から描いた「浮舟」。 難病に侵された少年と、彼の主治医でもある義父との関係を描いた「弱法師」。 能をモチーフに、現代の不可能な愛のかたちを、研ぎ澄まされた静謐さと激情で美しく繊細に紡ぎあげた中篇小説集。 恋とは死に至る病いである――かなうことのない純愛の狂おしさを夢幻能の調べを借りて濃密に描き切った珠玉の三篇。 河出文庫版あとがきも特別収録。
  • 官僚たちの夏
    3.9
    日本人の誇りを取り戻すべく、固い信念で通産行政を強引、着実に推し進め、次官への最短コースを疾走する“ミスター・通産省”風越信吾。高度成長政策が開始された60年代初め、通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における、政策をめぐる政府・財界との闘いと、人事をめぐる官僚間の熱い戦いをダイナミックに捉えた城山三郎の代表作!

    試し読み

    フォロー
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)
    3.8
    「亘(わたる)君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し! 昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦(よみがえ)り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。空前絶後の惨劇に立ち上がった伝説の名探偵は、推理の力でこの悪夢を止められるのか。「疑え――そして真実を見抜け」二度読み必至の鮮やかな伏線回収、緻密な論理(ロジック)による美しき多重解決。本格ミステリの神髄、ここにあり。(解説・若林踏)
  • 零崎双識の人間試験
    4.0
    1~7巻693~902円 (税込)
    「零崎一賊」――それは"殺し名"の第三位に列せられる殺人鬼の一賊。その長兄にして切り込み隊長、"二十人目の地獄"にして奇怪な大鋏"自殺志願(マインドレンデル)"の使い手、零崎双識が赴いた行方不明の弟捜しの旅は、未曾有の闘争劇の幕開けだった! 息をもつかせぬ波乱の向こう側に双識を待つものは……!? 「人間シリーズ」第一弾!
  • 破船
    4.4
    1巻693円 (税込)
    二冬続きの船の訪れに、村じゅうが沸いた。けれども、中の者は皆死に絶えており、骸が着けていた揃いの赤い着物を分配後まもなく、恐ろしい出来事が起った……。嵐の夜、浜で火を焚いて、近づく船を座礁させ、積荷を奪い取る――僻地の貧しい漁村に古くから伝わる、サバイバルのための過酷な風習“お船様”が招いた海辺の悲劇を描いて、著者の新境地を示す異色の長編小説。

    試し読み

    フォロー
  • BLACK SPIDER ―囚ワレタ蒼―
    3.0
    明るく真っ直ぐな青葉は高校1年生。同じ高校に通う3年生の航海に恋人がいると知りながらも、ずっと片想いをしている。全国でも強大なチーム“Dragon Black”副総長の彼に少しでも近づきたくて、溜まり場に通う毎日。そんな青葉を周囲は“忠犬”と呼んでいる。だけど、見つめ続けてきたからこそ、航海の苦しい恋に気づくことができた青葉は――。
  • BLACK ROYAL ―邪悪ナ獅子―
    5.0
    大人しくて、ネガティブ思考の胡桃は高校1年生。 ある日、親友に誘われて遊びに行った危険な街、Black Town。 そこで、夜見京市と名乗る、邪悪な眼をした男と出会う。 嫌悪感を抱く胡桃だったけど、「言うことを聞かないと襲わせる」と脅迫される。 悪魔のような京市と、囚われた胡桃。 だが、京市の本当の姿を知り、脅迫からはじまった関係は、やがて――。
  • 盲目的な恋と友情(新潮文庫)
    4.3
    タカラジェンヌの母をもつ一瀬蘭花(いちのせらんか)は自身の美貌に無自覚で、恋もまだ知らなかった。だが、大学のオーケストラに指揮者として迎えられた茂実星近(しげみほしちか)が、彼女の人生を一変させる。茂実との恋愛に溺れる蘭花だったが、やがて彼の裏切りを知る。五年間の激しい恋の衝撃的な終焉。蘭花の友人・留利絵(るりえ)の目からその歳月を見つめたとき、また別の真実が――。男女の、そして女友達の妄執を描き切る長編。
  • 夜に駆ける YOASOBI小説集
    3.8
    「さよなら」というメッセージを受け取って駆けつけると、彼女はマンションの屋上、フェンスの外に立っていた。出会った瞬間に一目ぼれした僕は、死神が呼んでいると語る彼女を引きとめようとするが――。(「タナトスの誘惑」)「小説を音楽にするユニット」YOASOBIの楽曲『夜に駆ける』『あの夢をなぞって』『たぶん』『アンコール』『ハルジオン』の原作小説を収録!
  • ルパンの消息
    4.3
    15年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人――。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生3人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで24時間、事件は解明できるのか!? 著者“幻の傑作”待望の電子化。

    試し読み

    フォロー
  • わが青春無頼帖 増補版
    4.5
    虚無的な孤高の剣士「眠狂四郎」を生んだ苛烈な戦争体験、多彩な女性遍歴、師・佐藤春夫との交流――。 故郷出奔から直木賞受賞までの無頼の日々を豊富なエピソードとともに綴る回想録。 表題作のほか、私小説的短篇五篇を併録する。 新たに随筆「文壇登場時代」「わが生涯の中の空白」を増補。〈解説〉縄田一男 【目次】 わが青春無頼帖 色 身 蜃気楼 北の果から 落 花 先生と女と自分 〈巻末付録〉 文壇登場時代 わが生涯の中の空白
  • 青を抱く
    4.0
    静かな海辺の街で暮らす和佐泉は、日課の海岸散歩中に出会った男の風貌に思わず息を飲む。海難事故に遭い、2年間目を覚まさない弟の靖野にそっくりだったからだ。長期休暇でしばらく滞在していると言うその男、宗清の人懐っこさや率直な好意に反発しながらも惹かれていく泉。しかし、泉には宗清の想いを受け入れられないある理由があった……。心が浄化される感動系BL。書き下ろし「Dear my her」を含む短篇3本も収録。
  • 息が詰まるようなこの場所で
    値引きあり
    3.5
    1巻407円 (税込)
    今すぐここから逃げ出したい。でも、どこへ? 大手銀行の一般職として働く平田さやかは、念願のタワマンに住みながらも日々ストレスが絶えない。 息子のお受験、最上階に住む医者一族との関係etc. タワマンには3種類の人間が住んでいる。資産家とサラリーマン、そして地権者だ――。 同じタワマンに暮らすからこそ、低層階と高層階、子供の成績、学歴、年収など、他人と比較して羨むことを止められない。 世間体に翻弄されるさやかは幸せを見つけることができるのか? 文庫書き下ろし短編のほか、単行本時の特別短編も収録! ・単行本カバー裏特別短編「高杉隆の初恋」 ・単行本電子特別短編「目黒奈々子の後悔」 ・書き下ろし短編「伊地知琉晴の進路」
  • 拝み屋の遠国怪奇稿 招かれざる伝承の村
    4.0
    【戦後昭和、拝み屋兼記者&心霊写真を撮ってしまうカメラマンのコンビが”因習村”の真相を探る、怪奇ミステリ―!】 戦後昭和、新人カメラマンの瑛吉は、いわゆる心霊写真のようなものしか撮れなくなってしまい困り果てていた。まともな写真が撮れず仕事も失っていたある日、胡散臭いオカルト雑誌から声が掛かる。 「月刊奇怪倶楽部」は怪しげな因習・風俗など何でも載せる下世話な雑誌で、目玉は国内の秘境をおどろおどろしく紹介する連載記事「本邦魔境紀行」。世界の秘境ブームに便乗した企画だが、取材費がないので場所を国内に絞り、曰くつきのスポットや儀式について書かれている。担当のライターは飛鳥という大学生のアルバイト記者だった。 飛鳥は瑛吉と近い年代の人当たりのいい青年であるが、実は拝み屋だという。瑛吉は不安に駆られながらも、日本全国の辺境で行われる奇祭や儀式に取材に行くことに――!?
  • 化学探偵Mr.キュリー
    3.6
    1~10巻682~726円 (税込)
    構内に掘られた穴から見つかった化学式の暗号、教授の髪の毛が突然燃える人体発火、ホメオパシーでの画期的な癌治療、更にはクロロホルムを使った暴行など、大学で日々起こる不可思議な事件。この解決に一役かったのは、大学随一の秀才にして、化学オタク(?)沖野春彦准教授――通称Mr.キュリー。彼が解き明かす事件の真相とは……!?
  • 春の夢
    4.0
    1巻691円 (税込)
    亡き父の借財を抱えた大学生、井領哲之。大阪にあるホテルでのアルバイトに勤(いそ)しむ彼の部屋には、釘で柱に打ちつけられても生きている蜥蜴(とかげ)の「キン」がいる──。可憐な恋人とともに、人生を真摯に生きようとする哲之の憂鬱や苦悩、そして情熱を1年の移ろいのなかにえがく、青春文学の輝かしい収穫。
  • 喋々喃々
    3.8
    「喋々喃々」=男女が楽しげに小声で語り合うさま。東京・谷中の小さなアンティークきもの店を営む栞。ある日店に父親に似た声をした男性客が訪れる――少しずつふくらむ恋心や家族との葛藤が、季節の移ろいやおいしいものの描写を交え丁寧に描かれる。
  • 名探偵の饗宴
    3.0
    今日は、どの探偵の活躍を読む? 思わずうなるオチと名推理! 8人の作家による、8人の探偵が織りなす8つの謎を描いたミステリーアンソロジーが文庫化。
  • 落日
    4.0
    わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された──新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。十五年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた『笹塚町一家殺害事件』。笹塚町は千尋の生まれ故郷でもあった。香はこの事件を何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。そこには隠された驚愕の「真実」があった……令和最高の衝撃&感動の長篇ミステリー。
  • 違法捜査官
    4.0
    事件の早期解決のためなら、なんでもあり! 三十歳、警察官の仲條晴臣は出勤するなり、新しいペアを紹介された。 これで早くも三代目となる。 実は、初代も二代も「壊れて」しまい、ペア解消となっていた。 サボり上手で一筋縄ではいかない仲條は、所轄の誰もが持て余している人員なのだ。 しかし、今回の芹沢卓巳は、警視庁から来た四十代半ばの警部補。 仲條にとっては侮れない「敵」である。 そんな新造ペアに任されたのは、死体遺棄事件。 飲酒運転の検問突破を試みて、横転した軽トラックから死体が転がり落ちたのだ。 ふたりで現場から逃走した運転手を捜すわけだが、型破りな芹沢の「やり方」に翻弄される仲條。 振り回されつつも、次第に楽しくなってきた仲條の前に、警視庁の監察官・北山重行が現れた。 「変則的な」捜査を重ねるうち、単なる死体遺棄事件が予想外の大事件へと繋がっていき……。 重要事件に違法捜査は付き物? 捜査効率化のためなら、なんでもアリが当たり前のイリーガル・エージェント誕生!
  • 嘘を愛する女
    3.8
    大手食品メーカーに勤め、業界の第一線を走るキャリアウーマン・川原由加利(演:長澤まさみ)は、研究医で優しい恋人・小出桔平(演:高橋一生)と同棲5年目を迎えていた。由加利が結婚を意識し始めたある日、桔平はくも膜下出血で倒れ、意識不明の状態で病院へ運ばれてしまう。訪ねてきた警察官は、さらに由加利に衝撃の事実を告げる。桔平の所持していた身分証類はすべて偽造で、職業はおろか名前すら、すべてが「嘘」だったというのだ。 「あなたはいったい誰?」 騙されていたショックと、彼の正体への疑問を拭えない由加利は、私立探偵の海原(演:吉田鋼太郎)に依頼し、桔平の身元調査に乗り出す。やがて、桔平が書きかけていた700ページもの小説が見つかる。そこには、誰かの故郷を思わせる描写や、幸せな家族の姿が描かれていたのだった。小説の舞台が瀬戸内海のどこかであることをつきとめた由加利は、桔平の秘密を追うことに・・・・・・。 なぜ桔平はすべてを偽り、由加利を騙さなければならなかったのか。 そして、彼女はいまだ病院で眠り続ける「名もなき男」の正体に辿り着くことができるのか――。 長澤まさみ、高橋一生 共演で話題の映画『嘘愛』を完全小説化。小説で明かされるもうひとつの真実とは――。 ◆◆◆◆ 2018 年1 月20 日(土)ROADSHOW 映画『嘘を愛する女』 出演 長澤まさみ 高橋一生 DAIGO 川栄李奈 黒木瞳 吉田鋼太郎  監督 中江和 c2018「嘘を愛する女」製作委員会 ◆◆◆◆
  • キリン
    4.0
    天才精子バンクで生まれた兄弟――兄は天才数学者の道を歩むが、弟の麒麟は「失敗作」として母と兄から見捨てられてしまう。孤島に幽閉されても家族の絆を信じる麒麟の前に、運命が残酷に立ちはだかる!
  • 群青のタンデム
    3.4
    警察学校での成績が同点一位だった、戸柏耕史と陶山史香。彼らは交番勤務に配されてからも、手柄争いを続けていた。そんなある日、一人の年老いた男が交番に訪ねてきた。商店街の建物の間の細い隙間に、一人の少女がずっと動かないでいるという。耕史は様子を見に行くことにするが……(「声色」より)。ベストセラー「教場」シリーズ、『傍聞き』などで今最も注目を集めるミステリ作家・長岡弘樹の警察小説、待望の文庫化。――驚愕のラストを知った時、物語の表と裏がひとつになる……。
  • サウスポイント
    4.0
    かつて初恋の少年に送った手紙の一節が、ハワイアンの調べに乗って耳に届いた。「ひとの人生を縫い上げる」キルト作家となった私は、その歌い手とともに、空と海と大地が接するハワイ島最南端の地〈サウスポイント〉を訪ねるが……。世界の果ての、奇跡の恋――楽園の島を舞台に、満ち溢れる生命の輝きと、男と女そして家族の絆を描く。デビュー20周年を飾る感動の長篇。[写真・潮 千穂]
  • 不機嫌な果実
    3.9
    「……クローゼットの中から極上の下着を選び出した時から、麻也子の不倫は始まっているのである。レースや絹に触れながら、麻也子は超能力者のように、今夜ベッドの中で行なわれるだろうことを予想する」。結婚6年目、夫の拒絶にささやかな復讐心をおぼえたヒロインは慎重な冒険──昔の男と逢う──に踏みだす。男女の虚実を醒めた視線で描き、反響を呼んだ話題作。石田ゆり子(TVドラマ)、南果歩(映画)主演の映像化も大ヒットした恋愛譚の新機軸。
  • 踏切の幽霊
    3.8
    いつまでも深く胸に残る哀切な幽霊譚 その踏切で撮られた写真には、写るはずのない人影が記録されていた。 大都市の片隅で起こった怪異。 最愛の妻を亡くし、絶望の淵にいる記者が突き止めた真実とは? 哀しみ、怒り、恐怖――読む者の心に様々な感情を喚起する、ホラーを超えた新たな幽霊小説の誕生。 迫真の筆致で描かれた、生と死についての物語。 第169回直木賞候補作 解説・朝宮運河 単行本 2022年10月 文藝春秋刊 文庫版 2025年11月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 作家刑事毒島
    3.8
    新人賞の選考に関わる編集者の刺殺死体が発見された。三人の作家志望者が容疑者に浮上するも捜査は難航。警視庁捜査一課の新人刑事・高千穂明日香の前に現れた助っ人は、人気ミステリ作家兼刑事技能指導員の毒島真理。冴え渡る推理と鋭い舌鋒で犯人を追い詰めていくが……。人間の業と出版業界の闇が暴かれる、痛快・ノンストップミステリ!
  • 稲生物怪録
    4.0
    江戸時代中期、広島・三次藩の武士・稲生平太郎の屋敷に、一ヶ月にわたって連日、怪異現象が頻発。その目撃談をもとに描かれた「稲生物怪録絵巻」(堀田家本、全巻カラー)、平太郎本人が書き残したと伝わる『三次実録物語』(京極夏彦訳)、柏正甫『稲生物怪録』(東雅夫訳・註)が一冊に。多彩な妖怪変化、想像を絶する奇抜な生態、冷静沈着に観察する平太郎の武勇……日本各地に伝わる妖怪物語の最高峰が、待望ひさしいコンパクトな文庫版で初登場!
  • 静かな炎天
    3.9
    有能だが不運すぎる女探偵・葉村晶シリーズ第4弾。 苦境にあっても決してへこたれず、ユーモアを忘れない、史上最もタフな探偵の最新作。 〈甘いミステリ・フェア〉〈サマーホリデー・ミステリ・フェア〉〈風邪ミステリ・フェア〉〈学者ミステリ・フェア〉〈クリスマス・ミッドナイトパーティー〉など、各回を彩るユニークなミステリの薀蓄も楽しめます。 好評の「富山店長のミステリ紹介ふたたび」も収録。 解説は大矢博子氏。 【目次】 「青い影~7月~」……バスとダンプカーの衝突事故を目撃した晶は、事故で死んだ女性の母から娘のバッグがなくなっているという相談を受ける。晶は現場から立ち去った女の存在を思い出す 「静かな炎天~8月~」……かつて息子をひき逃げで重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。晶に持ち込まれる依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く 「熱海ブライトン・ロック~9月~」……35年前、熱海で行方不明になった作家・設楽創。その失踪の謎を特集したいという編集者から依頼を受けた晶は失踪直前の日記に頻繁に登場する5人の名前を渡される。 「副島さんは言っている~10月~」……元同僚の村木から突然電話がかかってきた。星野という女性について調べろという。星野は殺されており、容疑者と目される男が村木の入院する病院にたてこもっていた。 「血の凶作~11月~」……ハードボイルド作家・角田港大の戸籍抄本を使っていた男がアパートの火事で死んだ。いったいこの男は何者なのか? 「聖夜プラス1~12月~」……クリスマスイブのオークション・イベントの目玉になる『深夜プラス1』初版サイン本を入手するため、翻弄される晶の過酷な一日を描く。
  • 霜月記
    4.5
    名判官だった祖父・失踪した父・重責に戸惑う息子――町奉行を家職とする三代それぞれの葛藤を描く。 18歳の草壁総次郎は、何の前触れもなく致仕して失踪した父・藤右衛門に代わり、町奉行となる。 名判官と謳われた祖父・左太夫は、毎日暇を持て余す隠居後の屈託を抱えつつ、 若さにあふれた総次郎を眩しく思って過ごしている。ある日、遊里・柳町で殺人が起こる。 総次郎は遺体のそばに、父のものと似た根付が落ちているのを見つけ、また、 遺体の傷跡の太刀筋が草壁家が代々通う道場の流派のものではないかと疑いを持つ。 さまざまな曲折を経て、総次郎と左太夫はともにこの殺人を追うことになるが、 果たして事件の真相と藤右衛門失踪の理由とは。 第165回直木賞、第34回山本周五郎賞候補『高瀬庄左衛門御留書』の砂原浩太朗が描く、 令和の時代小説の新潮流「神山藩シリーズ」第三弾。 ~「神山藩シリーズ」とは~ 架空の藩「神山藩」を舞台とした砂原浩太朗の時代小説シリーズ。 それぞれ主人公も年代も違うので続き物ではないが、統一された 世界観で物語が紡がれる。
  • 小説 言の葉の庭
    4.5
    1巻748円 (税込)
    雨の朝、高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野は出会った。雨と緑に彩られた一夏を描く青春小説。劇場アニメーション『言の葉の庭』を、監督自ら小説化。アニメにはなかった人物やエピソードを多数織り込んだ。
  • 新装版 海も暮れきる
    4.2
    「咳をしてもひとり」「いれものがない 両手でうける」――自由律の作風で知られる漂泊の俳人・尾崎放哉は帝大を卒業し一流会社の要職にあったが、酒に溺れ職を辞し、美しい妻にも別れを告げ流浪の歳月を重ねた。最晩年、小豆島の土を踏んだ放哉が、ついに死を迎えるまでの激しく揺れる八ヵ月の日々を鮮烈に描く。(講談社文庫)
  • スイス時計の謎
    3.8
    2年に一度開かれていた“同窓会(リユニオン)”の当日、メンバーの一人が殺され、被害者のはめていた腕時計が消失! いったいなぜか……。火村の示した間然するところのない推理に「犯人」が最後に明かした「動機」とは。表題作ほか謎解きの醍醐味が堪能できる超絶の全4篇。ご存じ国名シリーズ第7弾、これぞ本格だ!
  • つみびと
    4.0
    灼熱の夏、彼女はなぜ幼な子二人をマンションに置き去り にしたのか。 追い詰められた母親、死に行く子供たち。 無力な受難者の心の内は、フィクションでしか描けない。 圧巻の筆致で、虐げられる者の心理に分け入り、痛ましいネグレクト事件の深層を探る。 本当に罪深いのは、誰――。迫真の長編小説。 〈巻末対談〉春日武彦・山田詠美「子どもたちを救う道はどこに」収録
  • 白昼夢の森の少女
    3.9
    異才が10年の間に書き紡いだ、危うい魅力に満ちた10の白昼夢。人間の身体を侵食していく植物が町を覆い尽くしたその先とは(「白昼夢の森の少女」)。巨大な船に乗り込んだ者は、歳をとらず、時空を超えて永遠に旅をするという(「銀の船」)。この作家の想像力に限界は無い。恐怖と歓喜、自由と哀切―小説の魅力が詰まった傑作短編集。文庫書き下ろしの掌編「ある春の目隠し」も特別収録!
  • 迷蝶の島
    3.4
    太平洋に漂うヨットの上から落とされた女、絶海の孤島に吊るされた男。一体、誰が誰を殺したのか……そもそもこれは夢か、現実か?手記、関係者などの証言によって千変万化する事件の驚くべき真相とは?
  • カケラ
    3.8
    美容外科医の橘久乃は幼なじみの志保から「やせたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。有羽は高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる固定観念や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリー長編。

最近チェックした作品からのおすすめ