梁石日の作品一覧
「梁石日」の「夜を賭けて」「アジア的身体」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
上巻に続き面白い。執筆されたのが随分前にも関わらず、かなり新鮮な小説(小説というか文学?)。というのも、とにかく話が淡々と進んでいく。「えっ?今のくだりはもう終わったの?」となる感じ。普通こういう進み方をすると退屈になってしまうのが私なのだが、これは全くの逆。起伏もないし大した伏線回収が無いのにここまで惹きつけられるのは、卓越したキャラクター設定のなされる技か。大阪が舞台設定というのも、大阪で生まれ育った私に分かりやすく、尚のこと血と骨の世界に入り込めたのかもしれない。戦前戦後の大阪を、金俊平を通して見ることができてとても良かったと思う。
Posted by ブクログ
狂った現実を淡々と描いたこの作品の、登録人数の少なさに少し驚きつつ。戦争というひとつの大きな事柄への関心のなさが表れているようで、なんとなく焦る。
慰安婦問題。色々と問題になっているけれど、一度読んでみるのがいいと思う。その上で、自分の心がどう感じるか、どう考えるか。それが結論じゃないかなと。
本作はあくまでフィクションなんだけど、戦争という大きな流れ、人を人として扱わないことが日常化する狂った時代を描いたという点では、どこまでもノンフィクションに近いんだろうと思う。
慰安婦たちもさることながら、人間が駒のように、虫けらのように扱われる描写も、胸が痛い。そこには人権も尊厳も何も存在せず、あるのは暴力と支配。
読むのが苦しくて、何度も何度も繰り返される残酷な描写に本当に胸が痛くて…、でも目を背けてはならない、これが現実。
日本は、私たちの「今」は、こういう過去の上に成り立っている。
それを、忘れちゃならない。知っておかなきゃならない。
どうか世界が平和でありますように。ひとりでも、こんな悲しい運命を辿るひとが、減りますように。祈らずにはいられない。