Posted by ブクログ 2017年08月15日
命より尊いものはない、とか、命はお金じゃ買えない、と戦後の日本人は教わってきたと思う。
でも貧困国ではそんなのは常識ではない。わずかなお金で子供を売ったり、人を殺したりする。自分の命は大事だが、人の命はお金で測る。
物語の舞台はタイ。貧困からわずかな金で子供をブローカーに売る親がいて、突...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月09日
先の大戦の戦勝国によるグローバリゼーションの加害性を描いた作品。R25G。
映画で作品を知り、20歳の頃に肝試しに古本屋で購入。お陰で8年過ぎた今でも精神科院に通院している。
NGO職員の女性と新聞記者との訣別のシーンが、暴力描写の数々に打ちひしがれていた私へのトドメとなった。アレは作者による私ら読...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年02月22日
目をふさぎたくなるような描写が多々あり、でもそれが決して過剰表現ではないんだろうと感覚的に思うのだけれども、きっとそのような場面を目の当たりにしても現実的問題として受け入れられないような内容でした。
貧困で今日食べるものがなくても人生に希望が見出せなくても自殺したいとは考えないらしい。
そこに...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年09月02日
東南アジアでの人身売買、幼児売春、臓器売買などの貧困社会に蔓延る闇。今まで小説を読んでいて、これほどまで苦しく切なくなるという経験はなかなか無かった。
小説の中の物語でしかないけれど、世界の片隅で実際に起こっている出来事だと思う。確実に。
救いのない結末もまたこの問題が現在進行形のまま、終わりなき課...続きを読む