父が死んで、身よりを失った女子高生の茜と妹のすみれは、親戚筋の久我家に住まわせてもらうこととなった。久我家は京都東山の麓、岡崎の広い敷地に「月白邸」と呼ばれる大きな日本家屋を構えており、二人はそこで、家主で若き日本画家の精鋭・青藍と、彼の友人で陽だまりのように明るい絵具商の青年・陽時に出会う。月白邸に集う人々の、じんわり優しい心の再生物語。
Posted by ブクログ 2021年02月11日
確かに人嫌いではあるけれど、本来は面倒見のいい優しい人物なのだろう。
ただ彼の置かれていた環境や境遇が、それを素直に許してくれなかっただけで。
ここで舞台が「京都」ということが非常に活きてくるなと感じた。
偏見かもしれないが、京都の芸術系を嗜む旧家となると、それだけで血縁者がどのような境遇でいるの...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月03日
月白邸での生活も徐々に慣れた頃、屋敷の元主人・月白の愛用の酒器が見つかり金継ぎの依頼をしに行く事になり、以前月白邸に住んでいた陶芸家の元を訪ねる。
元主人・月白の器の大きさ、そして青藍にとっての拠り所だった人。色々な芸術家を住まわせて居たが、月白が亡くなった事で皆それぞれの道を歩み始めた。だが、...続きを読む
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