ずっしりとくる。
読んでいる間の長い長い苦しさが最後にもっと苦しくなる。違う意味で。
幸福とは何かを考えさせられた。
本人が望むならばそれはどれだけ周りが反対しようが、犯罪であろうが幸福なのかもしれないと。
それほどに重い幸福感を鈴木誠が感じているのが伝わってきた。
鈴木誠が幼い頃に病を患って
...続きを読むおらず不自由がなにもない、満足のいく人生を送ってきたとしたら鈴木誠の最期は違ったのか?
絶対にそうだとは言い切れない。
違う人生を送ってきていたとしても三縞絵里と出会ってしまう限りは変わらない運命を辿っていたような気もする。
他人を全て理解することだけが正解ではないと金山を見て思った。
理解できずとも受け入れること。味方でいることが正解ではないかもしれないが、愛なのかもしれないと。
エゴかもしれないし偽善者と思われるかもしれないが、金山からはもっと重い鈴木誠への愛を感じる。
こんなにも他人に愛を向けれる鈴木誠が羨ましくも思える。
この世の中には悪を作り上げる人間が多すぎる。
自分もそのうちの1人。
愛と愛のぶつかり合い。
バイト中に暇すぎて何か面白い本ないかとパソコンで調べて出てきたから読んでみたが、あの時、バイトをサボって調べた自分をとにかく褒めたい。
もっと本が読みたくなる本だ。
読みながら出てくるビートルズの曲を各々聴いたが、普通に読むより入り込めて良かったのではないかと思う。
英語の歌詞は全くわからないが。
雰囲気でいい。それほどに文章が強烈である。
ビートルズへも尊敬の念が生まれた。