あらすじ
54個の文書ファイルが収められたフロッピイがある。冒頭の文書に記録されていたのは、出張中の夫の帰りを待つ間に奇妙な出来事に遭遇した主婦・向井洵子が書きこんだ日記だった。その日記こそが、アイデンティティーをきしませ崩壊させる導火線となる! 謎が謎を呼ぶ深遠な井上ワールドの傑作ミステリー。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
54個の文書ファイルを読み進めていく体裁に、どんな展開になっていくのか、各人物の関係性はどうなのかワクワクしながら読めた。
真相に関しては、今となっては若干手垢のついた内容で途中で全貌がほとんどわかったけど、20年前の作品なので。
前半の文書ファイルの配置がとても良かったなー。そのおかげでとても引き込まれた
Posted by ブクログ
面白い。
なにが起こってるのか分からずしばらく行きつ戻りつしながら読み、なるほどーと思っていたらラストにもう1回!なんか、ものすごくスッキリした。
本当に超発掘されるべきして発掘された小説でした。
Posted by ブクログ
「フロッピーディスクに格納された54個の文書ファイルを読み進めていく体裁の小説」
興味が湧けば、これ以外の事前情報を一切入れずに読んでほしい。
傑作だった。
ただ、帯やあらすじが情報過多だったことが興を削いだ感がある。
Posted by ブクログ
最後の恐怖体験が面白かった。
こんなやり方ありなのかと思った!!
一気読みして途中全然わからなかったけど、読んで良かった。
もう一度読みたい。
Posted by ブクログ
日本ミステリーの傑作中の傑作。ミステリーという枠を外し、現代小説としても最高峰なんじゃないでしょうか?トリック自体はどんな人でも半分以上過ぎたら分かってしまいますが、だからつまらないわけではなく、後半からが面白くなってきます。作者の井上夢人氏がトリックで「アッ」と驚かせようと意図しているとは思えず、54のファイルや複数主人公による進行もストーリー上の必然で、圧倒的な文章力も有ってか、主人公の不幸な過去や哀しみが上手に表現され、一言の台詞すら無い本当の主人公が浮き彫りになってくる構成は圧巻というしかありません。ラストの1ページは賛否両論が色々と有るだろうけれど、私はクールなラストに大感動しました。映像化は不可能に近く(よほど上手くやらないと、視聴に耐えられない代物になってしまう筈)、読み進めていくうちに小説ではないと表現出来ないと理解出来るでしょう。ストーリーは似ていないけれど、何処となく我孫子武丸氏の『殺戮にいたる病』を彷彿とさせます。解説も秀逸。
Posted by ブクログ
本で小説を読む良さは、頭の中で自分なりの解釈で物語が進み膨らむ所にありますがその先の見えなさ、盲点を本だからこそ上手く付いてきたのがこの作品。
どうやら自分の偽物がいるらしい。
その手記から始まるこの物語は話が進むにつれどんどんと混乱の度合いを増していく。
やがて明らかになる真実は驚きの連続でやられた!と思っていたらその真実もまた二転三転していき混乱の連鎖を生んでいく。
最後の最後までずっと面白く夢中になりかなり速いペースで読み終えてしまった。
匿名
読む手が止まりませんでした
話題になっていたので読んでみた。ファイルが何個もあるから短編小説のような気持ちで読み進めていた。最後に向けてすべてが繋がっていくところに毎回衝撃を感じていた。ぜひオススメしたい作品になった!
Posted by ブクログ
友達のおすすめ。
割と序盤からザワザワする展開が始まるので飽きずに読めた。
あの時はああなって実はこういうことになってました〜っていう最後にざーーっと答え合わせしていく感じ、全体像が見えてやっと理解が追いつくモザイクアート的な楽しさある。伊坂幸太郎のラッシュライフみたいな感じ。
file形式になっている意味もなるほど納得。
奥村の正体がわかるところがハイライトでした。
Posted by ブクログ
文章自体はとても読みやすい。
しかし読み進めるうちに何度も混乱し、頭の中には「?」が浮かび続ける小説だった。
本作は、フロッピーディスクに保存されたワープロ文書の日記を、ファイルごとに読んでいく構成になっている。
各ファイルには日記を書いた人物の名前が付けられており、たとえば「File 01 向井洵子」であれば、向井洵子視点の日記が収録されている。
いわゆる章は存在せず、この「File」が章の役割を担い、Fileが切り替わるたびに語り手も変わる。
物語は、向井洵子と向井裕介の夫婦が第二グリーンハイツに引っ越して数日後、惨殺死体として発見されるところから始まり、向井洵子の日記を読む形で幕を開ける。
フロッピーディスクに記録されているのは、向井洵子、奥村恭輔、若尾茉莉子、藤本幹也、高橋英世――この5人の視点から綴られた日記だ。
それぞれの視点で感じたことや行動が、日記あるいは手記の形で記されているが、どの文章にも共通して「誰かに向けて書かれている」気配がある。
ときおり読者に語りかけてくるような、メタ的な描写が挟まれるからだ。
殺された向井洵子、事件に加担した藤本幹也、真相解明と自身の興味のため独自に推理を進める奥村恭輔、過去に縛られ事件に翻弄される若尾茉莉子。
そして、時折現れて読者に語りかけてくる高橋英世。
殺人事件前後の行動や思考が赤裸々に描かれる一方で、書き手が変わるたびに謎は深まっていく。
読みながら、何度も首をかしげることになった。
たとえば、奥村が東京から北海道へ向かっている場面の直後、書き手が若尾に切り替わるのだが、なぜか若尾も北海道にいる。
一つ前の若尾の日記には、北海道へ移動する意思や言動は一切書かれていない。
「なぜこの人は、突然こんな行動を取っているのか?」
そう思わされる場面が何度も現れる。
だが、その違和感は読み進めるうちに明かされていく。
フロッピーディスクに登場する5人は、すべて同一人物の人格だった。
後半で明らかになるのは、この物語が多重人格者を描いた作品だという事実だ。
記録されている名前は5人だが、実際にはさらに多くの人格が存在している。
そして彼らは、自分自身が多重人格であることを互いに認識していなかった。
唯一、その事実を理解していたのが高橋英世だった。
高橋英世は、他の人格たちに語りかけ、互いが同一人物であること、そして主人格である本多初美自身が多重人格であることを認識していないという事実を伝えるため、この事件をそれぞれの視点でフロッピーディスクに記録するよう指示していたのだ。
つまり、時折こちらに話しかけてくる高橋英世の言葉は、読者に向けたものではない。
5人の主人格である本多初美に向けて、「あなたは多重人格者だよ」と、ゆっくり気づかせるためのものだった。
一見すると読者に向けられたメタ的表現も、実はすべて本多初美に向けられた言葉だったのである。
何重にも張り巡らされた仕掛けと、鮮やかなどんでん返しの連続に、最後まで読む手が止まらなかった。
Posted by ブクログ
この本に仕掛けられたトリックは中盤にかけて薄々と把握できる
ただ、その状態で読み進めていても不明、不安を必ず残してくれており、読んでいる間内容に没頭できた
主人公一人一人はアンコントロールな人生に苦悩しているが、時にそれは読者自身に投影可能なものであることだということに気づかされる本だった
Posted by ブクログ
とても面白く読めました
特に、前半部分の全く訳が分からない、でも節々に不安を感じるような不穏な空気感がとても好みで、一気に読み進めていました。
最後のページもゾクッとして最後まで楽しめましたし、読み終えてからもう一度気になる部分を読み返しました。
Posted by ブクログ
この小説はなかなかの曲者でしたが、構成がよく練られていて展開がおもしろくて、かつ読みやすく、一気に読んでしまいました。
エンターテインメントとして優れた本だと思います。
Posted by ブクログ
フロッピーディスクに日記として書かれた冒頭部分から、謎が謎を呼び、一気に引き込まれた。真相を知るとそういう系かと思ったが、話の組み立てかたでこんなにも魅力的なミステリになるのかと小説の底力を感じた。
Posted by ブクログ
一つの話では読んでいる文章と時間の流れが繋がらなくて、その後の展開が気になり止まらず読み続けました。
途中で、二重人格なのかな?体に憑依する系なのかなと読み進め、最後に全てが別の人格、多重人格であるという展開に驚きとても面白かったです!
最後は主人格へと全てが委ねられる。しかもどうなったかは読者が想像するという結末でそれもまた、想像力が刺激されて最高でした。
Posted by ブクログ
オチというか、全体を通して存在する謎については割と早い段階で想像できてしまい、「2001年に書かれた物だし、こんなもんか〜」くらいの気持ちで読んでいたのだが、この物語はその謎が明らかになってからがメインだった。2025年の今となっては少し想像しやすい仕掛けかもしれないが、それをこういう構造で物語に落とし込んだのは書かれた時期を考慮しなかったとしても十分凄いと感じた。
Posted by ブクログ
途中までは謎が謎をよんで面白かった。
でもこういうミステリーにおいて精神疾患オチ(多重人格や幻覚など)は夢オチのようで少し冷めるかな〜
とはいえ、読者自身にこの恐怖を与えるような最後の仕掛けは面白いと思う。
総評して、30年以上前の作品でフロッピーというところからも時代を感じるが、続きが気になってすいすい読めたのは良かった。
医療職としては、解離性同一性障害への介入方法をおさらいしたくなった(笑)
Posted by ブクログ
冒頭部分から謎尽くしで一気に鷲掴みにされました。中盤あたりで、あ!もしかして!と思ったら当たってて嬉しかったです。ミステリー好きの方は序盤で謎解きしちゃうんだろうな?なんて思いながら後半は答え合わせをするような流れでした。
最後は自分も巻き込まれた気がして登場人物のような思考になり追い込まれそうになりました(゚o゚;;
ミステリー初心者にオススメです。
Posted by ブクログ
謎はすぐに見当がつくようにできているので、そこで読むのを止めないでほしい。最後まで読めばなぜこの文章が書かれたのか、なぜこの構成なのかがわかり、その時全てを通した大きな謎が解けるのだ。登場人物が愚かで悲しく、悲惨な事件が起きているのに切ない気持ちになる。
Posted by ブクログ
本屋大賞の発掘部門にあり、気になって読んでみた。
いつも通り、前情報はなるべく入れず読み始めたので、「フロッピーディスク」「ワープロ」など、時代を感じる言葉で発行年数が古いことに気付く。
携帯の描写がなかったり、時代を感じることもあるが、読みにくさには繋がらずスラスラ進んだ。
ずっときな臭ささが漂うが、なかなか話が見えてこなくて、続きが気になった。
事件の全貌が明かされた時、よく出来た構成だと感心した。
終わり方も個人的には満足。
Posted by ブクログ
FDに収められた54の文書ファイル。冒頭からの不穏な気配の正体に気づいてからは、どう着地するのか気になって読み進めました。プラスティックというタイトルの意味、何のために綴られた文書なのか最後に回収されていたのが見事。
Posted by ブクログ
「本屋大賞超発掘本」という帯にひかれて購入。種明かしがわかるまでは、何が何だかわからず、夢中で読み進めた。種がわかってくると「ははーん」となる本。面白かった。
Posted by ブクログ
ある事件に隠された秘密が54の文書ファイルから浮き彫りになる。
導入部分で思わず感嘆する程引き込まれるものの、序盤で真相は何となく察する事が出来る。ただ、その仕掛けの驚きよりも、ラスト見開きで読者自身が目にする54番の文章から得られる感動が強く印象に残る。
Posted by ブクログ
途中まで登場人物の関係性だったり時系列だったりが分からなくてあれこれ想像しながら読みましたが、真相が分かった時に「えっそういうこと!?」と驚きました。
読んだことのない構成でおもしろかったです。
Posted by ブクログ
割と序盤で先が読めてしまったので、そこからはあまり感動できなかった。
ただラストページはハッとさせられ、すごい好きないいオチだなと思った。
Posted by ブクログ
とある殺人事件を複数人物の視点から追っていくストーリー展開。
中盤までの展開は謎が謎を呼び、続きが気になるという思いに駆られる。
またテンポも良いのでサラッと読めてしまう。
広げた風呂敷を中盤過ぎたあたりからきれいに畳みつつ進んでいくので、読んでいて気持ちが良い。
トリック自体は凡庸なので種明かしされる前に気づく人も多いのではと思う。
Posted by ブクログ
謎すぎる展開なので、もしやと思ったらやっぱり多重人格なんですね。なんでもありになってしまうのでこのパターンは好きじゃないけど、中盤からそこに重点を置いてしっかりとまとめてくれたので良かった。
Posted by ブクログ
とある平凡な主婦の手記が収められたフロッピーディスクという設定には時代を感じるものの、コピー可能&譲渡可能という物理メディアらしい使い道を見せてくれたのである意味ではその設定なしでは成立しない物語であるとも言える。他にも言葉遣い、登場人物の価値観などには古臭さは感じるものの、自分が自分でなくなる恐怖が手記として描かれるシチュエーションの恐怖感は古びることなく、今の時代に読んでも十分通用する。
肝心の謎に関してだが、真相はやや反則めいているというか、それ以外では説明がつかないため真相にさほど驚きはなかった。その真相が発覚した後も手記を通しての種明かしが延々と続くせいか、冒頭のゾワゾワ感と比較するとどうしても中だるみしてしまった印象がある。全体の構成も丁寧でしっかり説明がつくものの、物語の熱量のピークは中盤がピークだったように思う。
Posted by ブクログ
ただのミステリーではなく、
読者に訴えてくるメッセージのこもった作品。
大どんでん返しって感じではないが、考えさせられる。
題の『プラスティック』が示すことも最終的に見えてくる。
Posted by ブクログ
割と序盤で真相が予測できたのだけれど、テンポよく読ませる力がすごかった。さくさくと読めてしまう。設定は最近ではよくあるけれど、見せ方がわかりやすいのも良かった。