井上夢人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
700ページ近くあったけど
最後まで面白かった
ビートルズのことあんまりわかんないけど
全然大丈夫だったし
他作もたくさん読んでて
井上さん調べてみたら
ビートルズ好きの素敵なおじさまで
ファンになっちゃう
分厚めの作品だけに
これをどう大ドンデン返しにするんだろうと
期待はかなり膨らむ…
ちょっと真実を知った時は
『そんなに上手くいくかぁ⁈』と、確かに疑問は残るけど
鈴木誠のビジュアルとか、徹底したストーカー行動とか、いろいろな気持ち悪い状況がまとわりついて
うわぁ……となってる時
最後に『えええええ!!』となります
にしても
鈴木誠さんどんなだったんだろう
怖いもの見たさ…
こ -
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Posted by ブクログ
日本ミステリーの傑作中の傑作。ミステリーという枠を外し、現代小説としても最高峰なんじゃないでしょうか?トリック自体はどんな人でも半分以上過ぎたら分かってしまいますが、だからつまらないわけではなく、後半からが面白くなってきます。作者の井上夢人氏がトリックで「アッ」と驚かせようと意図しているとは思えず、54のファイルや複数主人公による進行もストーリー上の必然で、圧倒的な文章力も有ってか、主人公の不幸な過去や哀しみが上手に表現され、一言の台詞すら無い本当の主人公が浮き彫りになってくる構成は圧巻というしかありません。ラストの1ページは賛否両論が色々と有るだろうけれど、私はクールなラストに大感動しまし
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Posted by ブクログ
ビートルズという偉大なる存在をここまで物語に昇華させた手腕に脱帽。
ビートルズ好きには見事という構成と各章を含めたタイトルに込められた意味。
主人公・鈴木誠は、容姿に強いコンプレックスを抱え
36年間女性とほとんど関わりのない孤独な人生を送ってきた。
唯一の社会との接点は、洋楽専門誌に寄稿するビートルズの音楽評論。
ある日、雑誌の撮影現場を見学した鈴木は、
美しいモデル・美縞絵里に出会い、
その際起こった不幸な事故をきっかけに彼女に強く惹かれていく。
物語は、警察の事情聴取形式で進行していく。
事件の当事者たちが、次々に当時を供述していく。
そしてその複数の当事者たちの供述によって、
読み -
Posted by ブクログ
「縺れっ話」
漢字はこうかな。
圧倒的小説世界の到達点
裏表紙にある文言通りの、抜群に面白い6篇の、男女の会話だけの中編集。
①は笑える。②は想像したことある。③は、おっとっと・・・。④は、ええと、そんなオチですか。
⑤は、まあそうなるかな。⑥は、やられたー!
で、秀作通りの中でも特に、①と⑥は申し分ない感じ。ファンである自分を褒めてあげたい。
①宇宙人の証明
宇宙人を保護しているという彼女と、存在自体を信じようとしない彼。その宇宙人の姿とは・・・。
②四十四年後の証明
24歳の男のもとに突然かかってきた少女の電話。身に覚えがないのだが、その声にはとても親しみが込められていて・・・。
③ -
Posted by ブクログ
ネタバレこれでは内容はわからないとは思いますが一応ネタバレ扱いで投稿します。
事前情報なく読んで欲しい!途中は不快かもしれない、でも最後まで読んで欲しい!
ただし、ストーカーなどの経験がある人は無理をしないでほしい。結末がどうであれ、記憶に触れるのしんどいと思います。
プラスティックを読んで、次に見かけたのがこちらでした。
構成が似ているのかなーと思いながら、プラスティックが面白かったので楽しみに進めていきました。
読後、印象の振り幅が大きくて驚いています。
読みながらしていた想像よりも、予想よりも、物語の収束云々より感情のギャップが強かったです。
主人公が「わかりすぎてしまっている」が仇になり、