井上夢人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
福知山線の事故、急速に発展するSNSと燃え上がる悪意、盛り上がり消えていく流行りと街の空気、凄惨な虐待や性被害、児童による殺人、増税、そして東北大震災。めまぐるしい平成の三十年の間にあった事柄を、空気をテーマにしたアンソロジー。
青崎先生目当てで、あとは井上先生、貫井先生、乾先生は既読かなあ。他の方は名前はわかる程度。ちょっとわたしには消化不良の短編が多いかな。まとまりよくて読みやすいのは青崎先生。平成の空気感を一番感じたのはさすがに主宰の遊井先生。この感触を懐かしく哀愁を感じるのはもはや一定以上上の世代で自分もそちら側だと思うと不思議だな。あらゆる小ネタをしこむのが好きなタイプの作家を集め -
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福知山線の事故、急速に発展するSNSと燃え上がる悪意、盛り上がり消えていく流行りと街の空気、凄惨な虐待や性被害、児童による殺人、増税、そして東北大震災。めまぐるしい平成の三十年の間にあった事柄を、空気をテーマにしたアンソロジー。
青崎先生目当てで、あとは井上先生、貫井先生、乾先生は既読かなあ。他の方は名前はわかる程度。ちょっとわたしには消化不良の短編が多いかな。まとまりよくて読みやすいのは青崎先生。平成の空気感を一番感じたのはさすがに主宰の遊井先生。この感触を懐かしく哀愁を感じるのはもはや一定以上上の世代で自分もそちら側だと思うと不思議だな。あらゆる小ネタをしこむのが好きなタイプの作家を集め -
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作者買いしてしまう井上夢人の作品。短編の連作。
あした起きることが見える、他人の心の声が聞こえる、周りに虫が集まってくる…。
そんな不思議な能力を「持ってしまった」少年少女たち。彼らの居場所はあるのか。。。
井上夢人の超能力モノ。
過去にも『魔法使いの弟子たち』という作品もあったが、あちらはSF。
本作はもっと現実的なお話。
近いのは『オルファクトグラム』とか、宮部みゆきの『龍は眠る』などか。
描かれているのは望まない能力を手にしてしまった少年少女の葛藤と救い。
まだその能力をどのようにすれば良いのかわからない年齢の少年少女たちなので、
周囲の「理解者」が大きな存在となるのだが、その理解 -
Posted by ブクログ
作家である藤井陽造が、全裸でコンクリート漬けになって自宅で死んでいるのが発見された。異様なこの死に方に対して、警察は自殺と判断した。死体の脇に埋まっていた小瓶の中には紙切れが入っており、そこにはこう書かれていた。
「メドゥサを見た」
藤井の娘とその婚約者は、その異様な死とメッセージの謎を解くため調べることにした。
残された陽造のノートから、彼が甲府の工場で起きた液体酸素による事故に興味を持っていたことが分かる。その事故自体は大したものではなかったが、怪我をした従業員は自殺していた。調べていくうちに、昔あったある事件にたどり着くが、それに関して周りの人たちは口を閉ざし何も語ろうとしない。
知 -
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