井上夢人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「…あたしね」「うん」「宇宙人みつけたの」「…」。男女の会話だけで構成される6篇の連作編篇集。宇宙人、四十四年後、呪い、狼男、幽霊、嘘。厄介な話を証明しようとするものの、ことごとく男女の会話はもつれにもつれ―。エンタテインメントの新境地を拓きつづけた著者の、圧倒的小説世界の到達点。[Bookdbより]
地の文がまったくない、登場人物の会話だけで物語が進んでいく小説。このタイプの小説は、黒崎緑のしゃべくり探偵が有名ですが、これはひたすら男女の会話で進んでいきます。かなり手軽に読める1冊。
しかしあまりにも手軽に、あっという間に読めてしまうのでいささかあっさりすぎる感触でした。 -
Posted by ブクログ
警備保障会社に勤める西岡悟郎は、山梨県にある大高村へ左遷され、そこにある「解放の家」と呼ばれる新興宗教の警備の任に付く。解放の家と住民達の軋轢に戸惑うものの、同僚の松崎と共に警備に付く西岡。午後10時、解放の家の信者である葉山晶子が差し入れを持って現れた時、西岡は突如、目に見えない何かによって突き飛ばされ、その場に倒れこむ。その原因を突き止める間もなく、解放の家から火の手が上がる。その日を境に西岡の頭の中では誰かの声が聞こえるようになった。
結に唸りました。ん?と一瞬考えたが、なるほど!上手い!という感じでオチはやられました。
何度も語られる主人公・西岡の夢の謎(何故こんな夢を見るのか)は -
ネタバレ 購入済み
ストーカーの描写のみ評価
「おススメの本」と検索した際に、この本があがっていたため読んでみた。おススメする人のコメントに「とにかく愛が深すぎりる」と書かれていたこともあり期待したが、ハズレだった。
異常なストーカー行為の描写だけは評価。ただしストーカー心理はもはや誰もが知っているため、正直「ストーカーするヤツって大概こんな脳内でしょうね」と言う既定路線からの裏切りはなし。
東野圭吾の「容疑者X」と比較するような感想を書いている人を他所で見かけたが、申し訳ないが比較してほしくない。
無償の愛が比較にならないほどこの本は浅い。また最終章で主人公の使用人が供述するシーンは、お涙頂戴を狙っている感が透けて見る上、「絶対に知