井上夢人のレビュー一覧
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ネタバレ文章自体はとても読みやすい。
しかし読み進めるうちに何度も混乱し、頭の中には「?」が浮かび続ける小説だった。
本作は、フロッピーディスクに保存されたワープロ文書の日記を、ファイルごとに読んでいく構成になっている。
各ファイルには日記を書いた人物の名前が付けられており、たとえば「File 01 向井洵子」であれば、向井洵子視点の日記が収録されている。
いわゆる章は存在せず、この「File」が章の役割を担い、Fileが切り替わるたびに語り手も変わる。
物語は、向井洵子と向井裕介の夫婦が第二グリーンハイツに引っ越して数日後、惨殺死体として発見されるところから始まり、向井洵子の日記を読む形で幕を -
Posted by ブクログ
平成の時代に起きた出来事をテーマとしたアンソロジー小説。
巻末に平成30年史が載っていて、それを見ると、短いようで本当に色々なことがあったんだな。と感慨深くなる。
収録作品としては、どれも面白かったけど、千澤のりこさんの『半分オトナ』が特に良かった。キーワードは二分の一成人式、児童虐待。
貫井徳郎さんの『他人の不幸は蜜の味』も印象的。
女子高生コンクリート詰め殺人事件、スマイリーキクチさんへの誹謗中傷。
どちらも自分の中で強烈な印象を受けた事件なので、胸が痛かった。
他人を誹謗中傷してしまう人は、間違いなくSNS辞めたほうが良い。
白井智之さんの作品は今回初めて読んだけれど、白井さん作品 -
Posted by ブクログ
警備会社に勤める主人公は、あるへまをして僻地に左遷されます。そこでの仕事
は、ある振興宗教団体の警備でした。そして、彼が着いた早々事件はおきました。
午後十時に差し入れを持ってきてくれた美しい信者に見とれていると、いきなり
突き飛ばされるようにして主人公が倒れてしまったのです。
その時から、彼の心の中に別の人格が宿ってしまうという、乗り移りパターンの
物語が始まります。
ひとつの人格の中に別の人格が宿って、葛藤を繰り広げるのは古いパターンであ
り、古今東西いろんな物語が書かれてきました。
最近で有名なところでは、人気漫画『ひかるの碁』もそのパターンでしたね。
だから、目新しさはない