井上夢人のレビュー一覧

  • メドゥサ、鏡をごらん

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    今読んだら評価は違うかもと思いつつ、かなり思い出のある本。世にも奇妙な物語や週刊ストーリーランドが好きだった人にはお勧めできる。かといって語弊のある言い方ですがそんなに安っぽい感じもしない。フォントの変化とかの仕掛けには素直に関心した。

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    2024年04月13日
  • ラバー・ソウル

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    ネタバレ

     容姿にハンディキャップを持つ鈴木誠がある日モデルの美縞絵里と接点を持ち、彼女をストーカーしていく、という物語。途中で彼女に近づく男を殺害していく描写は「狂気だ。」とドン引きだったが、それすらもミスリードで「殺人を犯した美縞絵里を助けようとしていた。」ということが真実だったということに驚いた。最初「やけに分厚いなぁ。」と思ったが「鈴木誠だったら彼女のためにここまでするだろう。」という掘り下げをしっかりやるためだったら納得。鈴木誠が最後の辺りで言った「絵里さんがぼくに与えてくれたのは、生きる、ということ、そのものなんです。」という台詞に「容疑者xの献身」の石神を思い出した。

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    2024年01月14日
  • 平成ストライク

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    複数の作家陣によるアンソロジーですが、白井智之作品のために購入
    したがって評価と感想も単品のもの

    【ラビットボールの切断 こども版】白井智之
    玉奈市
    合田まな
    ロイヤルすけべビル
    玉奈愛(たまなあい
    たまなし祭り
    玉無し探偵

    パワーワードのオンパレードでファンには⭐️5確定演出
    読み返せば1ページ目から伏線が
    真相もタイムリーで良し

    他の作家の作品は…また後で

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    2023年11月23日
  • ラバー・ソウル

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    偶然出会ってしまった、鈴木誠と、美縞絵里。

    ビートルズに異様に詳しいフリーライターであった鈴木誠は、いかにして美縞絵里のストーカーとなっていったのか。

    ビートルズのアルバム、『ラバーソウル』の曲名とともに進む物語は、まるで心地のよい音楽のように、しかし不協和音を伴いながら、響いていく。


    600ページを超える、大作であるのにも関わらず、途中で読み飽きたりしないのは、何故だろう、全く説明することができない。

    この物語がいかにして終わるのか、それが気になって仕方がなかったからかもしれない。


    この物語は、異形のラブストーリーなのか、それともミステリーなのか。
    その答えは、最終章のボーナス

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    2022年11月23日
  • ラバー・ソウル

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    ネタバレ

    ずっしりとくる。
    読んでいる間の長い長い苦しさが最後にもっと苦しくなる。違う意味で。


    幸福とは何かを考えさせられた。
    本人が望むならばそれはどれだけ周りが反対しようが、犯罪であろうが幸福なのかもしれないと。
    それほどに重い幸福感を鈴木誠が感じているのが伝わってきた。

    鈴木誠が幼い頃に病を患っておらず不自由がなにもない、満足のいく人生を送ってきたとしたら鈴木誠の最期は違ったのか?

    絶対にそうだとは言い切れない。
    違う人生を送ってきていたとしても三縞絵里と出会ってしまう限りは変わらない運命を辿っていたような気もする。

    他人を全て理解することだけが正解ではないと金山を見て思った。
    理解でき

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    2022年08月12日
  • ラバー・ソウル

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    やたら分厚い本で読むのが億劫だと思ったが、読み終わってみると、いい映画を見た後のような爽快感があった。
    いい意味で読者を裏切る感があり、もう一度読んでみたいと思ってしまう。

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    2022年08月08日
  • オルファクトグラム(下)

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    犬とか動物はこんな感じで毎日を生きてるのかなって
    少しながら体感できた気がする。
    人体の不思議がテーマなのにあんまりそんな感じがしない、SFと現実のミステリーがうまく重なってて良かった。
    上巻下巻と長かったけどあっという間でした。

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    2021年08月20日
  • the SIX ザ・シックス

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    ネタバレ

    超能力と呼ばれる力を持つ子供達の優しいお話。
    能力故の苦しみ戸惑い、周りの人や家族も含めて悩む様子からの理解者の登場に救われた。
    特に健太くんの話は壮絶で涙。
    最後の合宿の話は6人それぞれに胸が熱くなった。

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    2020年09月03日
  • 激動 東京五輪 1964

    購入済み

    蘇る昭和の世界、味わいある七編

    東京オリンピックを背景に、著名なミステリー作家七人によるアンソロジー。あの頃は今よりもみんなが前向きで、街にも活気があふれていたような気がする。初めて読む作家もいて、それぞれの持ち味が楽しめてよかった。個人的には月村さんが面白かったかな。

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    2020年04月26日
  • 激動 東京五輪 1964

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    大沢在昌、藤田宜永、堂場瞬一、井上夢人 今野敏、月村了衛、東山彰良『激動 東京五輪 1964』講談社文庫。

    昭和39年。東京オリンピック開催に沸く東京を舞台にした7人の作家によるミステリー・アンソロジー。古き善き時代の香りの中に描かれる様々な形のミステリーとピカレスクはいずれも秀逸。

    2020年の東京オリンピック開催を記念しての刊行かと思うが、新型コロナウイルス感染拡大の非常事態により東京オリンピックは2021年に延期されてしまった。延期ならまだしも、2021年に開催できるかどうかすら怪しい状況である。自分は中止になると見ているが……『アンダーコントロール』『復興五輪』という日本の総理大臣

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    2020年04月20日
  • おかしな二人

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    昨年、岡嶋二人を知り、『99%の誘拐』『クラインの壷』『焦茶色のパステル』『ちょっと探偵してみませんか?』の4作品を読んですっかり虜になってしまいました。
    二人の活動を振り返った本書には、未読の作品のネタバレも含まれると思われたので、読むのをためらっていたところもあったのですが、読み終えた今ではいいタイミングで読むことができたと思っています。
    二人の出会いと別れの経緯が生々しく描かれていて、時に胸がつまるほどせつない部分もありましたが、読後感は爽やかでした。二人の天才が駆け抜けた13年間の歴史は、一人の創作者とは違う苦悩があって、まさに岡嶋二人でしかありえないエッセイです。

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    2019年09月21日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    「あわせ鏡に飛び込んで」

    井上夢人

    井上さん初読み❗(*´∀`)

    こういう短編集好きだな~❗
    仕事の昼休みに読んでたけど、集中し過ぎて、周りの声が全く耳に入ってこない(笑)
    チャイムも聞き逃してしまいそうなくらい夢中になって読みました❗( ゚∀゚)

    人間の怖い所。ドロドロした所。
    そんなミステリー、ホラーがいっぱい❗
    読み終わった後、しばらく呆然となってしまいます。。

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    2018年07月14日
  • the SIX ザ・シックス

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    人が一般には持たない不思議な能力を持つ子どもたち。その力の扱い方が分からず孤独に過ごす。心を開いてくれる大人に出会ったとき彼らの未来は光りだす

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    2018年04月20日
  • the SIX ザ・シックス

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    超能力を持った子どもたちを描いた連作短編集。
    それぞれの能力は異なるが、彼らに共通するのが社会からの拒絶と孤独感だ。
    物語の語り部はいずれも本人ではなく、周りの人間。能力者を受け入れることで、自分も受け入れられる物語が多かった。
    救われる気がして、いい読後感だった。

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    2018年03月05日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    初めて読む作者さんでしたが面白かった。
    少し長めの小説でしたが一気読みしてしまいました。
    なんだか自分がどこにいるのかわからない感覚。
    人の記憶の曖昧さみたいなのが感じられて自分の記憶が信じられなくなるとても怖い話でした。

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    2017年05月25日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    バラエティに富んだ短編集。各話の冒頭に掲載された雑誌と時期、企画やらが書かれていて面白い。どれもこれも全く毛色が違う感じで、いい意味で予想を裏切られる。

    「あなたをはなさない」「ノックを待ちながら」「サンセット通りの天使」「空部屋あります」「千載一遇」「私は死なない」「ジェイとアイとJI」「あわせ鏡に飛び込んで」「さよならの転送」「書かれなかった手紙」の10編。

    個人的によかったのは、ラストが明確にされない(こういうのを嫌いな人もいるが)「ノックを待ちながら」と老女の柔らかい口調がだんだん怖く感じていく「空部屋あります」。もし自分の身になったら恐ろしすぎる「私は死なない」や全編手紙方式のミ

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    2017年05月07日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    後味の悪い話が好きな人、
    病んだ恋愛やほんのりホラーのような暗めの話が好きな人
    そういう人には結構オススメ。

    あと読んだ後、結構友達への話題の種になる。

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    2016年09月30日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    惹き込まれる面白さがあって、
    小説として読んでいて面白かった。

    内容は読み終えて冷静に考えると
    消化不良なところもあったけど
    作者が乗っている頃に書かれたと
    いうのがわかる、意欲作だと感じた。

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    2016年03月05日
  • オルファクトグラム(下)

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    何が凄いって匂いが視える能力に全然違和感がなくなってたこと。それは膨大なページ数を割いて描写しているからだけど、面白いからスラスラ読めちゃう圧倒的な読みやすさでカバー。作家の力を感じる。「ラバーソウル」に続いて当たりでした。

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    2016年01月11日
  • おかしな二人

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    ネタバレ

    総合評価   ★★★★☆
    サプライズ  ★★★☆☆
    熱中度    ★★★☆☆
    インパクト  ★★★☆☆
    キャラクター ★★★★☆
    読後感    ★★★☆☆
    希少価値   ★☆☆☆☆

     「おかしな二人」は、岡嶋二人の自伝的エッセイである。もっとも、二人の作品ではなく、岡嶋二人のうちの一人である井上夢人の作品である。井上夢人と徳永諄一の出会いから、乱歩賞を受賞するまでのストーリー。そして、職業作家としての苦悩の日々と、岡嶋二人の解散までのストーリー。これらのストーリーが、リアルに、そして生々しく書かれている。
     岡嶋二人の出会いから乱歩賞を受賞するまでの「盛の部」は、将来への不安を感じながらも成

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    2016年10月30日