井上夢人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とある平凡な主婦の手記が収められたフロッピーディスクという設定には時代を感じるものの、コピー可能&譲渡可能という物理メディアらしい使い道を見せてくれたのである意味ではその設定なしでは成立しない物語であるとも言える。他にも言葉遣い、登場人物の価値観などには古臭さは感じるものの、自分が自分でなくなる恐怖が手記として描かれるシチュエーションの恐怖感は古びることなく、今の時代に読んでも十分通用する。
肝心の謎に関してだが、真相はやや反則めいているというか、それ以外では説明がつかないため真相にさほど驚きはなかった。その真相が発覚した後も手記を通しての種明かしが延々と続くせいか、冒頭のゾワゾワ感 -
Posted by ブクログ
平成という時代をコンセプトとする短編アンソロジー 実際に起きた事件、流行った物事をテーマとして
「加速していく」青崎有吾
JR福知山線脱線事故を題材として
事故当事者とならなかった少年の心象を描きながら、当時の安全管理労働環境を
「炎上屋尊徳」井上夢人
通信機器の変貌とネット環境の普及
運動部の体罰体質を隠蔽する学校とコーチへの報復 YouTubeバイトテロ等踏まえて
「半分大人」千澤のり子
平成の二分の一成人式」への反抗
私もこの家庭状況までカーストされるようなこの儀式は好きでない
ネグレクトと性虐待に苦しむ小学生達の策略
なかなか読ませる
「bye bye blackbird」 遊 -