井上夢人のレビュー一覧

  • ラバー・ソウル

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    ネタバレ

    主人公鈴木誠による一人称の部分は地の文ではなく、虚偽が多く含まれた手記だったという叙述トリック。挿入される関係者へのインタビューでも、真犯人の絵里や主人公の理解者金山は真相を隠しているため、小説全体のうちほとんど全てが作り話だったということになる。
    あえて鈴木誠のストーカー描写を多くし、終盤でのどんでん返しの衝撃を高めようという意図は分かるものの、700ページという分量は長すぎる。また、最後のどんでん返し自体には驚いたが、どうしても『容疑者Xの献身』との類似を考えてしまう。

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    2024年11月02日
  • ラバー・ソウル

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    病気のために、周りを不快にさせる容姿の主人公。恋人はおろか、友人も今まで1人も持った事がなく孤独に生きてきた。その彼がモデルの女の子に恋をした。その彼の恐るべき行動。でも、途中である人物がとてつもなく嫌な人に思えた所で、なんとなくラストが想像できてしまった。それでも解決編では驚きがたくさんあり、ミステリ、サスペンス、純愛と、様々な楽しみ方ができた。表紙イラストとともに、とても深い余韻が残る。人物造形も良く、特に掴みどころのない金山さんが好き。

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    2024年09月28日
  • ラバー・ソウル

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    ネタバレ

    ページ数が多く敬遠してましたが、長期休暇を気に手に取りました。
    ボーナストラックの衝撃と読後の切なさが半端ない作品で、東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」がよぎりました。

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    2024年05月05日
  • ラバー・ソウル

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    ネタバレ

    衝撃というほど衝撃ではなかったし、何より長すぎて読むのがきつかったなぁ。
    発売当時に読めば、もっと衝撃を受けたのかもしれないけど。

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    2024年01月20日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    井上夢人は初めて読んだが、読み易か
    った。
    ただ、作品の時代背景が古いなーと感
    じるものが多い。
    パソコンを題材にしたものは、とくに
    現在のSNSが出る前の話で懐かしく思
    えた。
    結末が不幸になる話が多かったかな。
    世にも奇妙な物語っぽい感じ。

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    2023年12月09日
  • the SIX ザ・シックス

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     井上夢人さん2015年の作品。『the TEAM ザ・チーム』が面白かったので、続けて読みました。
     連作というより、共通テーマをもつ独立した6編の短編集になっています。テーマはズバリ、特殊な能力をもつ少年・少女たちです。

     物語は、彼ら・彼女らが特殊能力を使い大活躍! という話ではなく、周囲から誤解され、孤立して苦しんでいて、それぞれ理解者が登場し‥という内容です。その6名は、以下の通りです。

     ・明日の惨事を予知しそれを絵にする小2女児
     ・脳内に響く声や頭痛に苦しむ中1男子
     ・周囲を空気の剃刀で怪我をさせる小5男児
     ・大量の虫を友だちにし呼び寄せる4歳女児
     ・強力な静電気で電

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    2023年09月25日
  • ラバー・ソウル

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    読み終えて、ラバー・ソウルを聴いている。なぜ曲順に章立てしているのか、最後の展開まで気づかなかった。作者にしてやられた感じ。気持ち悪いなぁと思いながらも、口述証言と心理描写に引き込まれながら読んだ。最後の展開は少し強引だと思ったが、いくつかの謎を残しながらも後味はすっきりしている。

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    2023年05月07日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    複数の短編集。
    どの話も気味が悪くて面白かった。ホラーとはまた違った気持ち悪さ。
    人間の醜いところが利用されているような感じがあった。

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    2023年03月25日
  • ラバー・ソウル

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    最後以外はひたすら不快だったので
    ラストの展開を感じさせる伏線がもっとあればな〜と思わなくはなかった

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    2023年02月25日
  • ラバー・ソウル

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    なんとも言えない読後感。ただただ切ない。

    本作は、浅倉秋成さんの『六人の嘘つきな大学生』のインタビュー形式のように、『ノワール・レヴナント』ほどのデブっちょ長編ですが、本の作風や構成を例えているだけですので、感想ではありません。あしからず。

    さて概要ですが、本作は、モデル達が集う撮影現場に同行した男性が、ある『事故』によって一人のモデル(女性)との出会いに運命や奇跡を感じる所から始まります。

    その後、『事故』から『事件』を誘発し、事件の関係者が事情聴取を受けているような描写で一つ一つが追想されるのですが、私は中盤辺りで妙な違和感を抱きました。

    (なぜ、この人はこんなに喋れるのだ?)

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    2023年02月05日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    井上夢人の色々あって世に出なかった短編を十編収めている。年代は90年代前半で統一されているが掲載雑誌がバラバラで純文学のようなキレイな作品もあればパズルをテーマにしたもの、近未来SFものなど様々な趣向が見られる。かなり短めの短編ばかりなので手軽に読めるのでファン方なら読んでみても良いだろう。

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    2023年01月12日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    自らをコンクリートに閉じ込め、まるで石像のような自殺を遂げた作家・藤井陽造。傍らの空き瓶からは<メドゥサを見た>との謎のメモ書き。陽造の娘・菜名子の婚約者である私は不可解な自殺の真相を求めるが、その先にはある集落での事故が大きく関わっていた・・・。

     久々に何を言ってもネタバレになりそうな危うい作品に出合ったな。
    「メドゥサを見た」と残し死んでいった作家先生の原稿を追い求めるうちに主人公の私は過去のとある事件に真相を見出そうとするが、そこに関わっていたものは謎の怪死を遂げていた。やがて主人公の身にも超常現象のような不可思議な出来事が襲い始める。本作の謎は何故藤井陽造氏は自身を石に見立てるよう

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    2023年01月12日
  • ラバー・ソウル

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    読後感がなんとも表現したがい作品でした。
    主人公である鈴木誠の心情に寄り添えば寄り添うほど、考えがまとまらなくなり、そんな状態に読み手を陥れるこの作品のレベルの高さに敬服してしまいます。

    ミステリーとしての面白さ、問題提起するテーマ、何より読み手を引き込む構成レベルの高さは文句のつけようがなく、途中なかだるみしている感を覚えながらも続きが気になって読み進めたのはこの作品の最たる魅力。
    一方で、一部のキャラクターについてはもう少し詰めて作り上げてほしかった思いがあるので、評価は星3つ。

    2022年12冊目

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    2022年12月14日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    ホラーなのですが、タイトルから想像する方向性と違う怖さが面白い。
    なんだかんだと怖いもの見てきて、感性鈍めの今日この頃。なんか凄いやつ見ちゃったり、追いかけられたりするよりも、自分の身に起きる不可解な現象が続く、経験したくないホラー。
    小酒井不木「メデューサの頭」1926年の短編は、微笑ましいホラーです。腹部の静脈の血管が圧迫され、蛇の様に見える状態を医学用語で「メデューサの頭」というらしいです。それを、メデューサを妊娠したって焦るという。飲みながら、読む方には、真性ホラー。

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    2022年12月13日
  • ラバー・ソウル

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    ネタバレ

    600ページ超の長編で読みやすい作品だったが、先が読めてしまう。ラストはどんでん返しといっても、ちょっと無理があるように思い、あまり共感しなかった。8年前に購入して長い間積ん読状態だった。手放さなかったのは、期待感があったから。もっと早く読んでいたら、もっと楽しめたかもしれない。

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    2022年09月09日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    ネタバレ

    父の本棚から拝借。
    全く予備知識がなかったので、本格ミステリーなのかホラーなのか何なのか分からないまま読んだ。

    謎だらけだけど徐々に解明されていくのかと思いきや、途中から世にも奇妙な物語状態に…!
    いや、それはさすがに、、と思いつつも引き込まれて止まらない。
    結局最後までタモリが出てきそうなくらい世にも奇妙な物語で、色んなことが謎だらけなまま。

    とはいえ、楽しく読めたのでまぁ満足。
    細かいことは気にせず、エンタメとして消化した。

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    2022年07月27日
  • あわせ鏡に飛び込んで

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    後味の悪いぬめっとした短編がいっぱい(褒めてる)
    時代背景も相まって絶妙に居心地の悪い雰囲気の本(褒めてる)
    “ジェイとアイとJI”の狂い方は結構好きだなぁ

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    2022年07月06日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    少し時代が古いのは分かる。フロッピイとか出てくるし。けど、普通は、フロッピーちゃうかな?どうでも良いけど(^^;;
    今なら
    フロッピー =USBメモリー
    ディレクトリ=フォルダー
    ぐらいか。岡嶋二人の時もそうやったけど、コンピューター用語多め。
    こんなとこで、悩ませてどうすんねん!

    まっ!作品の内容でも悩まされるんやから、やめて〜!
    何か、最初は、ミステリーしてて、どんなトリックやねん?とかワクワクしてたら、ホラーなんかな?
    主人公が、1日なくしたり、過去行ったりみたいなんがどうなるんやろ?って思ってたけど、ホラーの一言で完了!って感じに思えたんやけど…
    それとも怖くて見逃してた???

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    2022年02月23日
  • メドゥサ、鏡をごらん

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    ホラーなので全部の伏線を回収したり理に適った内容じゃなくてもいいけど謎のまま終わるところが多い
    最後は自分が藤井になり同じことを繰り返さないようにヒントを消して自殺を図るの分かる
    でも一日ズレていたり元の自分はどうなったのか不明な部分も多い
    パラレル的な世界で自分の存在が変わったりする
    途中までは謎解き、謎追いストーリーで読みやすくもあった

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    2022年01月28日
  • 炎上屋尊徳 平成ストライク(分冊版)

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    あぁ、あったな平成の時代に、というものが題材になっている。ちょっと前のことのように思うのに、考えたらそうでもなかったりして……。
    時の流れははやい。

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    2021年12月18日