作品一覧 2023/10/12更新 あとを継ぐひと 試し読み フォロー 今日の花を摘む 試し読み フォロー 劇団42歳♂ 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 田中兆子の作品をすべて見る
ユーザーレビュー あとを継ぐひと 田中兆子 どんな場所でどんな人物がやりとりしているのかがありありとイメージできる素晴らしい文章力。解説の最後が「ドラマ化されるような気がする」と締めくくられているが、まさにすでにドラマ化したものを映像として鑑賞した読後感。6つの作品全てに引き込まれて、こんな薄い本読んでたんだっけ??というくらい不思議な感覚。...続きを読む 人物の自己評価と他者からの評価への戸惑いも魅力。主人公に入り込んで読んでいると、「そうか、そう思われていたのかこの人は」となる。人が相手に与える印象、関係性、またその変化など、人はあくまで人を介して自分というものを作りあげていたり、知ることができるのかなと思った。直接的にあえて言葉にしなくてもできていなくても自分が思っている以上に自分の思いが周囲に伝わっているということなんだろう。だからこそ、思い悩み、何が大切なのか、どうすべきか言葉にならないことでも真っ直ぐ自分自身と向き合うことが人間として大切なんだろなと思う。一つ一つのことに向き合うことのできる人間でありたいと思う。時には感情的になることも、すぐに結論を出せないこともあるけど、考えて行動して少しずつ変わっていく。それが人生なんだろうな〜。その変化が、リアルな中に夢がある素晴らしい作品でした!! Posted by ブクログ 今日の花を摘む 田中兆子 すごく素直?な、セックス感がバンバン出てきて、すごいなって思って読み進みました。 茶道のお付き合いの万江島氏とも、なんだかんだありつつの始まりとお別れも。 が、万江島氏が、すべてを断ち切って、すみれさんと結婚されたことは、 うん、これは潔く、かっこいいなと、感心しました。 会社員としての話も、よ...続きを読むくわかる気がして、とても好きな作品でした。 Posted by ブクログ あとを継ぐひと 田中兆子 表紙の黒髪でひとつしばり、 白いパーカーでこちらを見つめる女性が気になり、 さらにタイトルが気になり手に取りました。 ------------------------- 守りたいのは、 伝えたいのは、 「思い」だ。 お金も事業も 人間関係も、 トラブル続出! 理容店、 駄菓子工場、 チョーク会社...続きを読む、 酪農家、 老舗旅館、 サラリーマン―― 継ぎたい、伝えたい人々の、 切ない思いに胸が震える 6編の”あと継ぎ”連作短編集! ------------------------- 一作目の「後継ぎのいない理容店」は、 まだ読み始めだからか展開が速くて、 自分の気持ちが追い付けないかも…と不安になりましたが、 「女社長の結婚」で、 あれ思っていた感じと違う、 ちょっと好きかもとなり、 「わが社のマニュアル」でも、 そっか、そういうこともあるし、 会社は一人で成果を出さずに 多数で成果を出す場所だよなと温かい気持ちに。 ここで、この作者どんな方と思い、 表紙裏の著者紹介を見たら、 「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞と。 そこで一瞬興奮しました。笑 だから好きなのか!って。 私の大好きな豊島ミホさんを輩出した文学賞。 信頼しかないです…!笑 そのままの気持ちで「親子三代」を読み、 酪農の厳しい現状や、 胸が苦しくなるような場面、選択もあり、 通勤途中に泣きかけました。苦笑 「若女将になりたい!」では、 身体は男性でも心は女性の主人公が、 女将(母)に認めてもらえるよう奮闘する話です。 個人的に好きだったのは、「サラリーマンの父と娘」。 色んな業界、会社を見てきて、 最後にたどり着いた本作。 親子の関係、相手を思う気持ち、 社会人になって、仕事をすることで分かり合う、 通じ合うこと。 私も30過ぎてから、 父と仕事の話をするようになりました。 家業、仕事、継承すること。 そこには必ず人の感情があって。 読み終わったあとの読後感が良かったです。 田中さんの他の作品も読んでみたいと思います。 Posted by ブクログ 今日の花を摘む 田中兆子 時折挟まれる静謐な茶の湯の世界と相反するように性に貪欲な女性の姿が描かれている。 主人公は中堅の出版社に勤め茶道を嗜む51歳独身の愉里子。 愉里子の趣味は、男の人との肉体を伴ったかりそめの恋。 タイトルは彼女がひそかに呼んでいる「花摘み」から。 花摘みを繰り返していた彼女が本気で好きになった相手...続きを読むは、茶の湯の粋人で70歳の万江島。 中高年の性愛を軸に、職場でのセクハラ事案や親の介護問題などが同時進行で展開していく。 性に対する赤裸々な会話に引いてしまう場面もあったが、何事に対しても凛として立ち向かう愉里子の姿が印象的。 Posted by ブクログ 劇団42歳♂ 田中兆子 大学時代に劇団仲間だった5人の男が、42歳になった今、再び一日限りの「オセロー」の公演をするというお話。社長としてバリバリ働いている男、公務員の傍ら採用されない脚本を書いている男、車のセールスマンをしている男、それぞれ別の人生を歩んでいる。大人になってからの喧嘩では、プライドがあって素直に謝れなかっ...続きを読むたり、でも昔からの知り合いなので、相手の性格をよくわかっていたり、ほのぼのとして少し物悲しく、それでいて生きていく勇気をもらえるような不思議な小説。 Posted by ブクログ 田中兆子のレビューをもっと見る