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私の趣味は、男性との肉体を伴ったかりそめの恋。それを、私はひそかに「花摘み」と呼んでいる――。出版社に勤めるかたわら茶道を嗜む愉里子は、一見地味な51歳の独身女性。だが人生を折り返し、「今日が一番若い」と日々を謳歌するように花摘みを愉しんでいた。そんな愉里子の前に初めて、恋の終わりを怖れさせる男が現れた。20歳近く年上の茶の湯の粋人、万江島だ。だが彼には、ある秘密があった……。肉体の衰えを感じ始めた世代のリアルな性愛を軸に、自分を偽らずに生きる女たちの姿と、その連帯を描いた著者初の長編小説。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年08月10日
時折挟まれる静謐な茶の湯の世界と相反するように性に貪欲な女性の姿が描かれている。
主人公は中堅の出版社に勤め茶道を嗜む51歳独身の愉里子。
愉里子の趣味は、男の人との肉体を伴ったかりそめの恋。
タイトルは彼女がひそかに呼んでいる「花摘み」から。
花摘みを繰り返していた彼女が本気で好きになった相手...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月27日
花を摘むというタイトルが印象に残った。
主人公は50代の独身女性。仕事、趣味の茶道、お花摘みと忙しく充実した日々を送っているが、主人公の心の言葉には常にさみしさ、不安、孤独が感じられる。
この物語の大事な場面は茶席で展開しており、こまかく描写されている。
茶席にはお客様へのおもてなしが詰まっていて、...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月19日
当初は主人公の愉里子があざとい50代という感じで受け付けなかったものの、後半から面白くなってきた印象。介護やセクハラと中高年のセックスという問題の絡ませ方がやや微妙だったけれど同期の森さんや先輩女子たちとの関わり方は面白かった。
一部の五十代女性の生活を性を中心にいろいろな面から描いたのはすごいと思...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月24日
すごく素直?な、セックス感がバンバン出てきて、すごいなって思って読み進みました。
茶道のお付き合いの万江島氏とも、なんだかんだありつつの始まりとお別れも。
が、万江島氏が、すべてを断ち切って、すみれさんと結婚されたことは、
うん、これは潔く、かっこいいなと、感心しました。
会社員としての話も、よ...続きを読む
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