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Posted by ブクログ
大学の原書購読の講義で読んださいは、この作品がローティーンの恋であることに注目するようにとの教授の言葉があったのを今でも覚えている。
現代から見ると説明的な台詞が多いように見受けられる理由は解説に詳しいが、解説に書かれていない点として、シェイクスピアの時代の演劇には女優が存在せず、変声期前の少年が女性役を演じていたことに触れておきたい。そうすると、ジュリエットの劇中年齢がわずか13歳であることは、同年くらいの少年が演じることを踏まえてのことであろうことは自然なものに見えてくる。
シェイクスピアの時代は英語の激変期であり、現代英語とは大きくなることに加えて、詩や洒落、地口を多用して多重化された意味世界を構築する作者の天才のおかげで、読者泣かせの文学ではある。逆に言えばそこが翻訳家の腕の見せどころでもあるわけで、この新訳も読みやすく、韻や言葉遊びを上手くこなした訳になっている。
Posted by ブクログ
言わずもがな、シェイクスピア不朽の名作です。
話の大筋は知っていたのですが、本として読んだのは初めてでした。
最初、時代背景に少し戸惑いました。が、脚注やあとがきなどで、その辺は充分補完されているので問題ありません。
内容的には、今や定番化した「叶わぬ恋」の物語です。
しかしこの「今や定番化した」という既視感が厄介で、どうしてもありふれた物語に感じざるをえません。
それは恐らく、現代の悲劇の大半が、この物語のオマージュであるということが一番に挙げられるでしょう。
ですから、当時の人達がこの物語を見た時の感動を、現代人が感じるということは非常に難しいのではないでしょうか。
そういった意味でいうと、出来ることなら幼い頃に読んでおくべき作品です。
しかし名作であることには違いないので、未読の方も読んでおいて間違いないでしょう。
星4つ。
Posted by ブクログ
初めてこういう類の本を読んだ。
キャピュレット家主催の宴会の場で出会ったロミオとジュリエットが一目惚れした。
紳士淑女の極みのような人格が、互いを想うときには言葉も振舞いも取り乱してしまう様が印象的であった。
その互いの身分とのギャップから、どれほど好きなのかを読者に印象づけていた。
しかし何故お互いに好きになったのか?その背景が理解できなかった。
「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」「平和はいいことだ(争いはくだらない)」という結論ありきで紡がれた物語という印象を拭いきれず、創作とはいえ、作者の作為を感じざるをえないのが残念であった。
そして最後の「モンタギュー家とキャピュレット家の和解」についても、一見するとハッピーエンドのように思われる。
しかし、これは「身近な者を失いたくない」「身近なものを失うことで初めてその残酷さを知る」という、あまりにも露骨な自己本位の表れであり、手放しに喜べる話ではないのではないか。
もちろんこの物語は悲劇に分類にされているわけだから、美談として捉えるのはそもそも間違っているのかもしれない。
しかしこのような観点からも、物語を捉えることも必要ではないだろうか。
全体を通しては、平安時代のような言い回しの回りくどさを感じて、「一体何なんだこいつらは」と思い、ふと平安時代の文学にも通ずるところがあると感じた。
しかしそれは、慎みとは真逆の精神によるもので、自己顕示やナルシスト、皮肉といった、日本ではあまり褒められない動機によるものであると感じた。
また、あとがきの部分に「リアリズムを否定することで現れる醍醐味」のようなことが語られていたが、全くそのとおりであると思う。
そして、あえてリアリズムの視点で以って、そこから見えてくる矛盾を見出し、それを受け止めることで感じる面白さというものもあると考える。
そもそもリアリズムの視点に立てばあのような言い回しなどありえなないが、あの非現実性が文学の可能性を広げ、読者に楽しみを提供してくれているのだと思う。
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小説・文芸
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