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Posted by ブクログ
これがデビュー作だなんて本当ですか!?
文章がめっちゃ上手かったです!
テーマは東日本大震災です
そのためトラウマがある人は読むのを控えた方が良いと思います
福島原発の除染作業を描いた物語でした
金と利権について大変リアルに描かれています
それに翻弄される一般市民たちの哀れな末路がしんどい…
震災で1人生き残った者の苦悩についても触れられています
全員がこうなるわけではないけれど、少なからずの人達が自暴自棄になったと思わされる説得力がありました
大きな金か動く場所には多くの闇が蠢いている
それをしっかりと描かれています
映画化されるようですね
どんな作品になるのか期待です
Posted by ブクログ
赤松利市さん著「藻屑蟹」
著者の作品は初読みになる。
2018年、第一回大藪春彦賞を本デビュー作で受賞。
その当時62才、住所不定の作業員だったとのこと。著者の年齢と背景が凄くミステリーに感じられる。
物語は東日本大震災によって被害を受けた原発のその後の闇が描かれていくフィクション。
正直フィクションとはいえ、描かれていたものは実際に事故の裏側であった事だったのかもしれないし、少なからず形は違えど利権や欲にまみれた裏の社会ではこうした金銭が存在してたに違いない。
フィクションなのだが色んな闇を炙り出しているようにも感じられた。
物語は粗っぽさが強く、かなり強引な手腕での展開。正義感やら友情やら同情やら…
結構詰め込んで書かれている。
かなり重厚な部類のテーマと内容なのだが、全ての展開が早いためドッシリとした重厚感は感じられなかった。
自分的にはそこが少しだけ残念。
最初にも触れたが現在70才の新人って…
つくづく凄いなと感心させられる。
Posted by ブクログ
この本には、力強さを感じる。
一貫して、何かしこに怒りという力を得ながら
最後まで突き進む勢いを感じた。
原発による補助金や周りからの批判、それぞれの考え方、生きることと死ぬこと。
また、死ぬことによるお金の支援、被災によるお金の支援、それが生きているものに纏わりついてくる。
お金というものは、人生を悲しくも楽観視させてしまう。
自分自身、お金にはとても根深く関わってきてきた。
決して貧乏ではない。だが、上には上がいるものだ。
自分にとって何が大切な生きる力になるのか。
生きる上でどれほどのお金が必要で、人生のどこまで削ることが許されるのか。
僕はまだその先を考えたいと思った。
Posted by ブクログ
東日本大震災に伴う原発事故を起点とした、被災地の復興と再生を描いた物語。
被災地に流れ込んだ除染作業員や原発避難民。その”民族大移動”によって変わってしまった人々の暮らしや価値観が、とても生々しく描かれている。
作者の経歴を調べると、東北で除染作業に従事し、住所不定の生活を送りながら本作を書き上げたという。作品のリアリティに納得する。
自然災害は天災だが、原発事故は人災となり、謝罪や賠償が発生する。
そこに補償金が絡むことで生まれる嫉妬や偏見、そして被災者同士の軋轢まで、本作は容赦なく描いていく。序盤は「ここまで書いて大丈夫なのか」と思うほど踏み込んだ内容だった。
主人公の言動にやや一貫性のなさは感じたものの、大金を手にして少しずつ壊れていく人間として見れば、それもまたリアルだったのかもしれない。
読み終えた今、主人公に聞いてみたい。
「オヤジさんから最後に借りた本の帯、何て書いてあった?」
ラストは賛否が分かれそうだが、「補償や賠償をしても元には戻らないものがある」というメッセージだと受け取れば、私は十分納得できる結末だった。
実体験をもとに作品を書く作家らしい。他の作品も読んでみたい。
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