鯖

847円 (税込)

4pt

3.9

発表時62歳、住所不定、無職。文学界を席巻する小説家の原点が待望の文庫化!
五臓六腑を抉る、超弩級のハードノワール誕生! 平成最後に突如現れた、荒ぶる才能に瞠目せよ。(宣伝担当)
紀州雑賀崎を発祥の地とする一本釣り漁師船団。かつては「海の雑賀衆」との勇名を轟かせた彼らも、時代の波に呑まれ、終の棲家と定めたのは日本海に浮かぶ孤島だった。日銭を稼ぎ、場末の居酒屋で管を巻く、そんな彼らに舞い込んだ起死回生の儲け話。しかしそれは崩壊への序曲にすぎなかった――。破竹の勢いで文芸界を席巻する赤松利市の長篇デビュー作であり、第32回山本周五郎賞候補作が文庫化。(解説・吉村萬壱)

第一章 覚醒
第二章 始動
第三章 脱皮
第四章 白光

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鯖 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年01月20日

    なぜか突然、この本の旬は1月なのではという気が強くして、読み始めた。『藻屑蟹』を読んでから3年と10ヶ月、ずっと読むタイミングを計っていたこの本、ようやく読めた。

    いやぁ、なんか……かなりヤバいものを読んでしまった。この本にはR指定(と今は言わないのかな)が必要では。でも読書の醍醐味である、貴重な...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月13日

    人間の脆さ、残酷さ、欲深さをさらけ出した話。
    能力の無いものは淘汰されるという現実をただ読者に突きつけている。

    しかしその酷さとは裏腹に文章は読み心地が良く、欲望に飲まれていく描写でさえ、そんな人間に対する情を感じる不思議な作品。

    赤松利市作品は初めてだったが、他も読んでみたくなった。

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    Posted by ブクログ 2020年11月18日

    2020年、33冊目は、約1年振り、『藻屑蟹』以来の赤松利市。

    「海の雑賀衆」一本釣りに特化した游漁船団。時代の変化に呑まれ、船頭、大鋸権座が率いるのは、オンボロ漁船一隻、乗組員四名だけである。現在は日本海の孤島を根城に、割烹料理屋に魚を卸すことで、糊口を凌いでいた。そんな彼らに、ビッグビジネスの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月08日

    日銭暮らしの漁師たちに舞い込んだビッグビジネスのチャンス。うまくいくかに思われた販路拡大の計画は金と欲にくらんだ事から狂気へと変わっていき……

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    Posted by ブクログ 2021年12月07日

    なかなかの胸糞な結末が待っているが、まあ因果応報感も否めないので、納得できる。終始陰鬱な感じだが、引き込まれて読み切った。魚の匂いやアンモニア臭まで感じられる本だった。

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    Posted by ブクログ 2020年09月13日

    前評判に戦々恐々としながら読み始めたが、まさかまさかの一風変わったお仕事小説…と思いきや、中盤以降は急転直下で狂気の世界へ。何でもありのノワール小説だが、デフォルメされたキャラクターの人物造形は人間の浅はかさや傲慢さ、空虚さを映し出す鏡のよう。長年の経験に裏付けられた漁師団の漁猟技術が最新鋭の魚群探...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年06月08日

    誰しも心当たりがある、人間の心の裡に潜む汚さや黒さや醜さを抽出して娯楽性を兼ね備えた文学に昇華させている、という点において、作風は違えど西村賢太氏の著作にも通じるものを感じた。
    なんだかんだありながらも結局は乗り切って収まるんかなもしかしたら…と思いきや、中盤以降の新一の壊れっぷりがこちらの予測を遥...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年10月07日

    役立たずはいらない。
    恐ろしい。
    さいご、母の言葉は重いなと。
    展開のテンポがよくワクワクしながら読めた。
    楽しかった!

    0

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