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東京の片隅で、中年店主が老いた父親を抱えながらほそぼそとやっている中華料理屋「昭和軒」。そこへ、住み込みで働きたいと、わけありげな女性があらわれ……「夕映え天使」。定年を目前に控え、三陸へひとり旅に出た警官。漁師町で寒さしのぎと喫茶店へ入るが、目の前で珈琲を淹れている男は、交番の手配書で見慣れたあの……「琥珀」。人生の喜怒哀楽が、心に沁みいる六篇。
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Posted by ブクログ
浅田次郎さんって、不思議な人だと思う。
登場人物の誰も彼もがものすごく人間くさい。
どうしようもない一面
生々しい欲望
切なくなるほどの胸の内
鮮烈で個性の塊みたいなそれらがぐちゃぐちゃに混ざり合っているはずなのに、なぜか立ち上る風景は、全てがセピア色だ。
それでいて、人間くささはあっても
計算くささは全くない。
6つある短編はどれも決して長くはないのに、
なぜか読み終わった時にどっしりと余韻が残る。
余韻に絡めとられて、
すぐに次の話には行き難くなる。
日を変えて次の話を読めば、
また知らないうちにその世界に囚われてしまう。
戸惑いながら読み始めても、
いつしか目が離せなくなる。
いろんな人の人生を、少しずつ覗き見た気持ち。
一体どこまで計算して書いているんだろう。
浅田次郎さんって、本当に不思議・・・
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