ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
故郷を離れたウェルテルが出会い恋をしたのは、婚約者のいるロッテ。彼女と同じ時間を共有するなかで愛情とともに深まる絶望。自然への憧憬と社会への怒りのあいだで翻弄されもするウェルテルの繊細な心の行きつく先は……。世界文学史に燦然と輝く文豪ゲーテの出世作。身悶え不可避の不朽の名作。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
最近失恋したので再読。今年の9月くらいに買ったのにもう読むのは3度目だ。この本を自分への処方箋にしているところがあるかもしれない。 最後に主人公が自殺する話を読んで、自分が自殺を考えないかと自分で心配するところがないわけではない。実際、この本が出版された当時、ウェルテルに共感した若者の自殺が相次...続きを読むぐということもあったそうだ。しかし、本を読むことの良さは自分ではなかなかできない体験を本を通じて理解するということにもあると思う。自分の言語化できない心情を言葉にしてくれる本を通じて、自分の心情をかき分けていくということができる。やっぱり読んでよかった。僕とウェルテルがどれだけ重なっているところがあるかわからないが。 ところで、最も印象に残っている箇所はウェルテルの自殺直前のロッテに宛てた手紙の箇所だ。愛しい人に向けた最後のメッセージということで、なかなか心が揺さぶられた。 この本のなかでロッテとの出会いからウェルテルの死まで描かれているが、ウェルテルがロッテと出会いたての頃から、ロッテとの交流を通じてさらに惹かれていく様子はまさに激情の波というべきで、ウェルテルの気持ちが痛いほど伝わってきた。ウェルテルは最後に死を選ぶわけだが、ウェルテルはアルベルトとロッテの幸福も考えた上でそうしているのだから、自分にはとてもできない芸当だと思う。自分だったら絶望するのは同じでも、いつまでも自分の殻に閉じこもって、妄想に浸って昔のことを回顧するだけでなにも前進しない。ウェルテルはよくできた人物で、ゲーテは偉大な作家だと思う。
人生観と死生観を考えさせられる。 ウェルテルの苦悩、喜び、変容に我が身を重ねる。 時代は変われど、人間の根本的な精神は変わっていないことに気付く。 恋心の浮き沈みと合わせて、社会の中での人生の葛藤が紡ぎ出され、「人」の心をこうもストレートに魅せることができた著者に感嘆の意を示さざるを得ない。 スッと...続きを読む入ってくる心情の表現の数々には、翻訳者の腕の良さもあるのだろう。 悩んだ時に読み返したいが、その時の自分の成長と衰退との具合で感じ方も変わること必至だと思う。 初版の翻訳本を読めて良かった。でないと、全く違う所感を持ち得る。
絶望名言のゲーテを思い出し、新刊?に並んでいたこちらを読んだ。当時流行したとかあらすじは知っていたが、改めて読むと、手紙(しかも一方的)の内容でウェルテルの激化する気持ちが語られる様が面白い。これがもう少し時代が進むとブリジャートン的に不倫などの話になるんだろうが(いや不倫の話は出てこなかったか)、...続きを読む当時定められた婚姻に囚われてこの話に共感した人が多かったということか。 主人公さておき、大勢の幼い妹弟を残して早逝した母の代わりに母親役を全うしようとするロッテの健気なことよ。国を問わず寿命の短かった時代にはこういう状況が多かったのだろうが、家族を守るという遺言、そこにはアルベルトと結婚することも含まれていたわけだが、母の言葉に絡め取られたロッテという当時の女性の立場の弱さを思わずにいられない。
この作品を最初に読んだのは高校1年の夏、何十年も前だ。当時の感想は記憶にほとんど残っていないが、あまり読みやすい訳ではなかったことだけは覚えている。 ほんらい、シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)文学の嚆矢とされるこの作品、煩悶するウェルテルの暑苦しさが伝わってこないと面白くはならないのだ。...続きを読むその点ではこの新訳は大変な成功である。 しかし、と20世紀を通過した読者の私は思う。 書簡体という、18世紀末に流行したこのスタイルは、テクストがヴェルターその人からは一歩引いているように読めてしまう。ウェルテルはその胸の内を、友人ヴィルヘルム宛にしたためる。ヴィルヘルムの返信は作中に登場しない(ここは通常の書簡体と異にする点で、その分ウェルテルの語りの独白っぽさが強調される)。さらに読み進めると、書簡の編纂者は手紙の受取人のヴィルヘルムでもない何者かであることが判明する。読者は、いくつかの枠を通して彼の熱情こもる手紙を読んでいるのだ。このメタな感覚は、ゲーテが執筆当時に意図したものではなかっただろう。時代が移り、読み手は変わった。だがウェルテルの叫びは今なお響くものがある。
現代人には理解し難いほど、ウェルテルは感受性が豊かで心労が絶えない。自分の正義を貫き、抱えきれないストレスを抱えてしまっている。どうしてこんなに結論に至るのが早いのか。劇なら可哀想で美しい悲劇だが小説だとちょっと美しくない結末かな。でも文章は好き。
婚約者のいるロッテに恋したウェルテル。若さゆえの愛情も次第に絶望も深まっていく。そして、社会に対する怒りも絶望へ。長く読み継がれる作品だけあって読み応えがあった。本書は、初版からの翻訳とのことなので、改訂版の訳でも読みたい。
書簡の形を取り、読み易さを保ちつつも詩的なワードセンスを崩さない文体が魅力的です。若者ならではの、感受性が暴走したような、抑圧や障害への力強い反発が表れたような、危なっかしさと勢いのある表現が多く、悩める若い読者の心には、色々な意味で、刺さる言葉がきっと見つかると思います。 個人的には、冗談のつもり...続きを読むでピストルを自分の頭につきつけたウェルテルと、アルベルトとの口論のシーンが印象的です。
ある人物の自死をきっかけに後追い自殺が増えることをウェルテル効果というそうですね。それはこの小説が発刊されたときの社会現象になぞらえてのネーミングらしい。私はこんなウェルテルみたいなのは気持ち悪くていやだなぁ。即、離れる。彼女は人妻なのに彼女を好きで好きでたまらない。彼女の夫は申し分のない男。そりゃ...続きを読む悩むな。しかし同情も共感も、ないわ。もう少し生きてみれば程よく絶望して幸福が見つかったかも知れないのに。ウェルテルのモデルも実在したし、ゲーテの実体験も入ってるそうです。
人を愛する気持ちってすごいな、当時の人にたくさん刺さった本なら、当時の方々はどんな恋愛してたの!!!!って思う私はまだ子どもなのか、、、
ウェルテルの躁鬱具合というか、メンヘラ特有の気分の波がすごくて、この手紙を読んで返事を書き続けたであろうヴィルヘルムの存在がすごく気になった。ウェルテルの側にいなくても、手紙のやりとりだけでメンタルやられそう。 アルベルトは社会の中で模範的な人物であるからこそ、ウェルテルは自分が社会に馴染めない存在...続きを読むだということが際立って嫌になったと思うし、ロッテはロッテであたたかい自然を愛し、それ故によく言えば情熱的なウェルテルに惹かれて余計こじれるという。 ウェルテル目線だと、ウェルテルが頭おかしい、居なくなるべき存在に思えるが、冷静に考えると誰が悪いわけでもない、だからこそ行き場がなく、昇華されない苦しみの有様に魅せられた。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
若きウェルテルの悩み
新刊情報をお知らせします。
ゲーテ
酒寄進一
フォロー機能について
「光文社古典新訳文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
咆哮
デーミアン
悪女は自殺しない
悪しき狼
雨に打たれて アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ作品集
イタリア紀行(上)
EXCELLENT 卓越した自分になるための9つの行動
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲若きウェルテルの悩み ページトップヘ