海外小説 - 深い作品一覧
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4.278歳の元建築家ゲルトナーは、医師に薬剤を用いた自死の幇助を求めている。彼は肉体的にも精神的にも健康な状態だ。ただ、愛する妻を亡くし、これ以上生きる意味はないと考えている。ドイツ倫理委員会主催の討論会が開催され、法学、医学、神学の各分野から参考人を招いて、彼の主張について議論することになった。「死にたい」という彼の意志を尊重し、致死薬を与えるべきか? ゲルトナーのホームドクターや顧問弁護士も意見を述べ、活発な議論が展開される。だが、最終的な結論をくだすのは――観客の「あなた」だ。本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『犯罪』の著者が放つ、医師による自死の幇助の是非について観客が投票する緊迫の戯曲!/【目次】第一幕/第二幕/付録「実存的、宗教的および文化的観点から見た自死とその介助」ハルトムート・クレス/「自死の介助――倫理的論争の観点」ベッティーナ・シェーネ=ザイフェルト/「法における自死」ヘニング・ローゼナウ/解説=宮下洋一
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3.3「はじめまして,だれかさん!」少年はある日,図書館でほこりをかぶる本の間にはさまれていた手紙を見つける.顔も名前も知らないまま文通を重ねるうちに,思いをつのらせるふたり.お互いの日常をつづるなか,ふたりが暮らす「研究所」の不穏な実体が暴かれていくが…….紙のようにもろく燃えやすい心を繊細にえがいた青春書簡小説.
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4.2銀色のつばさのカモメ、ケンガーは、ハンブルクのとあるバルコニーに墜落する。そこには1匹の黒い猫がいた。名前はゾルバ。瀕死のカモメは、これから産み落とす卵をこの猫に託す。そして、3つの厳粛な誓いをゾルバに立てさせるのだった──。 2019年、劇団四季の26年ぶりの新作ファミリーミュージカルとなった本書は、〈8歳から88歳までの若者のための小説〉とうたわれる、愛と感動と勇気の世界的ベストセラー。より若い読者にも親しんでもらえるよう、このたび、小学校高学年以上で学習する漢字には新たにルビを振った。 「勇気をもって一歩ふみだすこと、全力で挑戦すること、そして、自分とは違っている者を認め、尊重し、愛することを教えてくれるゾルバとフォルトゥナータたちの物語が、これからもたくさんの方々の心に届きますように」(「訳者あとがき」より)
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3.0「彼は悲しんだ」と書いても、読者は悲しまない―― 感情は「語る」ものでも「見せる」ものでもなく、「引き出す」ものだ! 年間150冊以上の小説を売り込む敏腕文芸エージェントが、読者の心を揺さぶるテクニックを徹底伝授。 感情を「見せるか、語るか」。小説指南書でたびたび取り上げられるトピックです。ハリウッドの脚本の世界に「語るな、見せろ」という格言があるように、一般的には感情を登場人物に語らせるのではなく、アクションで見せるほうがよいとされています。 しかし本書は「見せること」も「語ること」も、読者の感情には直接的にはほとんど影響を及ぼさないと説きます。 読者は、登場人物とともにストーリーの世界を生きているのだと思われがちですが、実際にはそうではありません。読者は、小説を読みながら自分自身の経験を重ねているのであって、ストーリーはそのきっかけにすぎません。同じ小説でも、読む人によって受け止め方や感想がまったく異なるのは、読者の経験やそれによって引き出される感情が異なるからなのです。 必要なのは、感情を向ける対象となるものを作り出すことではなく、読者の感情を引き出すこと。読者は小説を読むというより、むしろ反応しています。めざすべきは、「体験」と評されるほど強烈で印象深い感情を引き起こすことです。 本書では、年間150冊以上の小説を売り込むベテラン文芸エージェントの著者が、数多くの小説作品を引用しながら、感情面での鮮烈な経験を読者にもたらすための効果的な見せ方、語り方、その他数多くのテクニックを徹底解説しています。「感情を引き出す技巧」が身につく34の演習問題も収録した、豊富な経験と知識に裏打ちされたきわめて実践的な一冊です。
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4.0ニューヨーク・タイムズベストセラー連続1位獲得! 「なぜ俺は“親殺しの死刑囚”にされた?」 完璧な記憶力ですべて謎を見通す異能の探偵が 二十年前に封印された冤罪の謎を追う!! FBI特別班で新たな任務に就くことになったエイモス・デッカーは、ヴァージニアにある本部へと車を走らせていた。その道中、カーラジオから流れてきた死刑囚の名前が、デッカーの“特別な脳”を刺激する。あらゆることを鮮明に記憶し、決して忘れることもできない、完全記憶能力を持つ脳を――。 死刑囚の名はメルヴィン・マーズ。大学フットボール界のスター選手だった彼は、NFL入りを目の前にして両親殺害容疑で逮捕。以来20年間、殺人犯として生きてきた彼は、最後の再審請求も棄却され、死刑が目前に迫っていた。だが、刑が執行される5分前、想定外の事態が起こる。メルヴィンの両親を殺した“真犯人”が現れたのだ。 死刑執行5分前に現れた“真犯人”は、なぜ二十年の沈黙を破り、マーズを救おうとしたのか? マーズの事件に、自身の妻子殺害事件を重ねあわせたデッカーは、仲間とともに20年前の謎に挑むが、やがて彼の両親が深い闇を抱えていたことが判明する。 著者について ■著者プロフィール David Baldacci 1960年アメリカ、バージニア州生まれ。バージニア大学ロースクール卒。ワシントンDCで9年間弁護士を務め、クリント・イーストウッド監督・主演で映画化された『目撃』(徳間書店)でデビュー。以降も『ラストマン・スタンディング』などベストセラーを世に送り出し、作品は45ヵ国語に翻訳され、80ヵ国で販売されている。近刊に、本シリーズの第一弾『完全記憶探偵』(小社刊)がある。 ■訳者プロフィール 関 麻衣子 Maiko Seki 千葉県生まれ。青山学院大学文学部卒。法律事務所勤務を経て英日翻訳者に。主な訳書にデイヴィッド・バルダッチ著『完全記憶探偵』、マット・ショー&マイケル・ブレイ共著『ネクロフィリアの食卓』(ともに小社刊)、サンジーヴ・シェティ著『リオネル・メッシ(MESSIGRAPHICA)』(東洋館出版社)などがある。
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3.5超高密度文体で紡がれる黙示録的ゴシック・サスペンス! 全米図書賞&日本翻訳大賞受賞作『JR』の作家ギャディスによる、一軒の古いゴシック式洋館を舞台に繰り広げられる、世界的陰謀と底無しの悪意が渦巻く狂騒劇―― * 今は亡き大鉱山主の娘エリザベス・ブースは、ハドソン河畔にある古いカーペンター・ゴシック様式の屋敷に、夫ポールと暮らしていた。 山師気質で粗暴なポールは、メディアコンサルタントとしての成功を目論見、いくつもの胡散臭い事業の立ち上げを画策し動き回っている。 ひっきりなしに屋敷にかかってくるいくつもの電話、そして訪ねてくる怪しい男たち。 彼らが交わす錯綜した会話の断片からは、CIA、FBI、放送局、種子販売会社、鉱山開発会社などの影が垣間見え、やがて巨大利権をめぐる遠大な世界的陰謀へと話は広がり、エリザベス自身もそこで起こる事件へと巻き込まれていく…… 全米図書賞受賞『JR』の作家ギャディスによる、一軒の屋敷を舞台に繰り広げられる、超絶技巧×超高密度文体のゴシック・サスペンス&黙示録的狂騒会話劇。 (1985年作)
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3.3フェミニズムを目撃する新しい紀行文学 「女性、命、自由!」デモの叫びが響くテヘランで、ニコラ・ブーヴィエの名著をたどり直す冒険が始まる──。 『世界の使い方』は〈僕〉にとって聖典のような存在だ。彼が旅した景色を自分で確かめるのが長年の夢だった。パリからテヘランに向かう飛行機では、一睡もできなかった。携帯電話にフランス外務省からの着信があり、イランで監禁される危険性を告げられていたからだ。 22歳のクルド人女性が、「不適切な服装」を理由に道徳警察に逮捕され殺害された……マフサ・アミニ事件をきっかけに、イラン全土で抗議運動が起きていた。そのデモ活動に参加した、同じくZ世代で16歳のニカ・シャカラミも被害に遭う。女性たちが髪を風になびかせながら抑圧に立ち向かう姿を目撃し、〈僕〉は、イランの過酷な現実を突きつけられる。砂漠が広がる大地の上、「死者の背後では千の心臓が鼓動する」。 テヘランからエスファハーン、ペルセポリスを経てザーヘダーン、サッゲズに至る縦断記は、傷ついた世界を生きる者のため「世界の傷口」に命がけでペンを差し入れる新しい紀行文学。アカデミー・フランセーズ賞受賞の作家の日本デビュー作。
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3.0『ならずものがやってくる』著者が放つ、文学×SFの連作短篇集 天才テック起業家ビックスは、アップロードされた他人の記憶に誰もがアクセス可能となる画期的な機器を発売する。記憶が個人のものでなくなりつつある世界で、人が求める「真のつながり」とはなにか――『ならずものがやってくる』著者による、最新連作短篇集
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4.0シリーズ連続全米初登場1位! ローマ教皇の逝去とともに消えた禁断の書。 そこには歴史を覆す驚愕の真実が……。 ヴァチカンの闇を暴く、世紀の問題作! ローマ教皇が心臓発作により逝去した。 数日後、イスラエル諜報機関長官ガブリエルは教皇の個人秘書に極秘裏に呼びだされる。 当日の警備担当者が失踪し、教皇が旧友ガブリエルに宛てた手紙が持ち去られたというのだ。教皇暗殺を疑い、わずかな手がかりを追うが、その先には新教皇選挙に不穏な影を落とす秘密組織と、歴史を覆す禁断の書の存在が――。 ヴァチカンに史上最大の危機が迫る!
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4.5マテオとルーファス。 〈デス=キャスト〉によって死を宣告された少年たちは、残された1日を懸命に生き抜きます。 自分だったら、最後の1日をどう過ごすだろう。誰に会いたくなるだろう。 けれど、〈デス=キャスト〉のないこの世界では、その日がいつ訪れるのかはわかりません。 だからこそ、今日が最後かもしれないという気持ちを持って、毎日を生きなければなりませんね。 また、何気ない会話や描写の中に、はっとするようなフレーズがちりばめられているのが印象的。それらを栞のように、大切に心にしまいました。 彼らのエンド・デーがどんな結末を迎えるのか。 ぜひ皆さまご自身の目でお確かめくださいませ。 ――斉藤壮馬さん(声優) この小説を大人になる前に読むことができるのは、どれだけ幸せなことでしょうか。明日も生きよう、精いっぱい生き抜いてやろうと誓える物語でした。 ――けんご@小説紹介さん(TikTokクリエイター) ★全米100万部突破! ★2021年米国で最も売れたYA小説! ★NY Times ベストセラーリスト15カ月連続1位! 真夜中0時過ぎに、その日死ぬことを予告するサービス「デス=キャスト」が普及した世界。死を告げられた二人の少年、マテオとルーファスは、最後の時を共に過ごす相手を見つけるアプリ「ラストフレンド」を通じて出会う。内気な性格から、今まで友人をほとんど作れず、自分の殻に閉じこもってしまったマテオ。家族を失い、とある出来事から最後の一日に里親家族からも引き離されてしまったルーファス。克服したい過去や、後悔、叶えたかった夢――様々な想いを胸に、二人は最後の一日をどう生きるのか? ラストがわかっているのに読めば必ず涙する、二人の儚い物語。
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3.618世紀ロシア、19世紀アラスカ、現代フィンランド……絶滅した海獣ステラーカイギュウを巡り3つの時代に生きた人々が、時空を超え繋がる。史実に基づいた息を呑む冒険譚。各国話題の書! ◆川端裕人さん推薦!!◆ 絶滅した生きものをめぐって、もはや四散しつつある記憶を掬い上げる。 著者の丁寧な語りは、静謐にして緊密だ。 魅了された読者は、自分自身、その静かな残響の一部となっていることに気づくだろう。 ここに絶滅文学の精髄がある。 (内容紹介) 「滅びたものと相まみえてみたいと、だれもが一度は夢見たのではないだろうか」 18世紀のロシア極東カムチャツカ半島(第1部)、19世紀アラスカ南東部(第2部)、現代フィンランドの自然史博物館(第3部)……300年の時を超えて、今はなき巨大海棲哺乳類ステラーカイギュウをめぐる、史実をもとにした息を呑む冒険譚。 葛藤を抱えその再生に情熱を燃やす人々が、いま歴史を変えるーー。 フィンランドですぐれた新人作家の作品に贈られるヘルシンギン・サノマット文学賞受賞&28言語で刊行のベストセラー。 消滅した世界を悼み、文学が弔う壮大な物語。 日本語版装画:ミロコマチコ 装幀:大倉真一郎 【目次】 第1部 栄光か、破滅かーー1741~〈ロシア極東・カムチャツカ半島〉 第2部 征服ーー1859~〈アラスカ南東部〉 第3部 命あるものたちーー1861、1950、2023〈フィンランド・ヘルシンキ〉 【訳者あとがきより】 登場人物それぞれが、時代によって課された制約の中で、 もがき、苦しみ、苛立ち、また喜びに震える、 その心のありようがいきいきと描き出される。 そして、互いに出会うことはない人々の思いが、 ステラーカイギュウを介して時空を超えて交差するとき、 読む者の胸に深く響く物語が立ち現れる。 (略)どれほど資料を集めても埋めきれないもの、 それは実際にその時代を生きた人々の心の襞であり、 そこを想像の力で補って骨太な作品世界を構築した著者の、 作家としての手腕は確かなものだ。
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3.4虚言症が蔓延するアメリカで、稀代の嘘つき男が 仕掛ける奇想天外なロードトリップ―― ピュリッツァー賞候補作家が放つ長編小説、待望の全訳! オブライエン(著)×村上春樹(訳) ある理由で一流ジャーナリストからフェイクニュースの王に転落した中年男ボイド。 カリフォルニアの田舎町でデパートの店長をしている彼は地元銀行の窓口係アンジーに 銃をつきつけ、奪った8万1千ドルと彼女を連れ逃避行に出る。 仕切り屋で喋り通しのアンジーに閉口しつつアメリカを縦断するボイドと、 彼をとりまく大富豪、悪徳警官、美人妻、殺人者――追う者追われる者が入り乱れ、 嘘と疫病に乗って全米を疾走するが……。 ティム・オブライエン、20年ぶりの長編小説。
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3.5知的で辛辣、自由を重んじ、七十代のいまも仕事のため遠方まで車を走らせるフランチェスカ、病床にあるどこか憎めない元夫、高級老人ホームで悠々自適の女友だち、恋人を突然亡くした息子が身を寄せるカナリア諸島のゲイの老カップル……。いかにも英国的なユーモアをちりばめながら、人生の終盤を生きる人々を描く長篇小説。
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3.0感染症〈ブレイクス〉が流行している北極圏の街クアナークでは、さまざまな事情を抱えた人々が暮らしていた。そこでなかば伝説として語り継がれるのは、シャチやホッキョクグマといった動物と意識を共有し一体になれる女の物語だった。キャンベル記念賞受賞作
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3.828年前、弁護士一家を襲った残忍な殺人事件―― 生き残り、弁護士となった“良き娘”は再び悪夢を目撃する。 映像化決定! MWA賞受賞作家、渾身のサイコサスペンス。 アメリカ南部の小さな町で白人女性が殺され、容疑者の黒人青年を担当した弁護士の自宅が放火された。 家は全焼し、一家が引っ越した数日後、弁護士の留守中に二人組の男が家に押し入り妻を惨殺、十代の姉妹も襲われた――。 28年後、辛くも生き残り、父と同じ弁護士になった次女シャーロットは、後悔を抱えながらも前に進んでいた。 だが地元中学校で起きた銃乱射事件が、封印した過去を呼び戻し……。 解説:池上冬樹 ■好評発売中既刊 『開かれた瞳孔』 『彼女のかけら 上・下』 『プリティ・ガールズ 上・下』 〈ウィル・トレント〉シリーズ 『ハンティング 上・下』 『サイレント 上・下』 『血のペナルティ』 『罪人のカルマ』 『ブラック&ホワイト』 『贖いのリミット』 『破滅のループ』
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4.0老いた元老書店主は朗読を通して青年を読書へと誘う。老人の読書案内は、そのまま人生の道案内でもあった! 本と友情、本と愛情……本は人と人を結び合わせる。老人介護施設で働き始めた18歳の落ちこぼれ青年グレゴワールは、本だらけの居室で本に埋もれるように暮らす元書店主のピキエ老人に出会い、まったく無縁だった本の世界に足を踏み入れる。体も目も不自由になってきているピキエ老人に朗読をするのが日課となり、それは他の入居者たちにも波及する。ある日はサリンジャー、ある日はラブレー、ある日はアレッサンドロ・バリッコ……。そして、二人は下水管を通して発禁本の朗読を希望者にこっそり聞かせるイベントまで企画する! 青年は本のソムリエのような老人の案内に従って様々な本に出会い、その魅力に取り憑かれていく。
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3.8高齢者向け共同住宅に住む90歳のペギーが死んだ。彼女は推理小説の生き字引のような人物で、“殺人コンサルタント”と名乗り、多くの作家の執筆に協力していた。死因は心臓発作だったが、ペギーの介護士ナタルカはその死に不審を抱き、刑事ハービンダーに相談しつつ、友人二人と真相を探りはじめる。しかしナタルカたちがペギーの部屋を調べていると、覆面の人物が銃を手にして入ってきて、一冊の推理小説を奪って消えた。謎の人物は誰で、なぜそんな不可解な行動を? 『見知らぬ人』の著者が贈る、本や出版界をテーマにした傑作謎解きミステリ!/解説=杉江松恋
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4.8一九一六年,大英帝国の外交官であった男に死刑が執行された.その名はロジャー・ケイスメント.植民地主義の恐怖を暴いた英雄であり,アイルランド独立運動に身を捧げた殉教者である.同性愛者ゆえに長くその名は忘れられていたが,魂の闇を含めて,事実と虚構が織りなす物語のうちによみがえった.人間の条件を問う一大叙事詩.
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4.0大富豪の娘ジョーダンは弟を救うため、FBI捜査官ニックと恋人同士のふりをするはめに… 大富豪の娘ジョーダンは、FBIの依頼で、高級レストランで行われるパーティーに捜査官ニックを連れていくことになる。パーティーの主催者エックハルトの犯罪の証拠をつかみ、その見返りに、ハッキング罪で逮捕された弟を釈放してもらえる約束だったのだ。だがエックハルトが強引にジョーダンを口説きはじめ、彼女を守るため、ニックは恋人のふりをするはめになる。会ったときからジョーダンをわがまま娘と決めつけていたニックだが、送り届けた自宅前でキスまですることになり…… 『あなたとめぐり逢う予感』に続くキュートなラブコメ〈FBIと弁護士〉シリーズ第2弾! 原題:A Lot Like Love (FBI/US Attorney Book 2)
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4.3独身男のチャーリーは、母親の遺産を使って最新型アンドロイドを購入した。名はアダム。どんな問題も瞬時に最適解を出すAI能力を利用して、チャーリーは上階に住む女子学生ミランダと恋仲になることに成功した。だが彼女は重大な過去を秘めており、アダムは彼女に恋心を抱きはじめる。人工知能時代の生命倫理を描く意欲作!
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4.0幸福は人間の一大迷妄である。蜃気楼である。がそうは悟れない。この悟れない人間を悟れないままに、幸福の夢を追わせつつ救済しよう。人生はこの意味では喜劇であり戯曲である。従ってこれを導く人生論も、諷刺的、ユーモア的にならざるをえない。本書は厭世哲学者といわれる著者が、豊富な引用文と平明な表現で人生の意義を説き幸福を教える名随筆「処世術箴言」の全訳である。
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3.5私はこの誓いを絶対に忘れない。 雪に閉ざされたノルウェーの田舎町。11歳の少女シスの通う学校に、同じ年の少女ウンが転入してくる。ためらいがちに距離を詰め、運命の絆で結ばれたふたりの少女が、それぞれの思いを胸に、森深くの滝の麓につくられた神秘的な〈氷の城〉を目指す……類稀な研ぎ澄まされた文体により、魂の交歓、孤独、喪失からの再生を、幻想的・象徴的に描き上げたヴェーソスの代表作。 凛とした切なさを湛えた、出会いと別れの物語。 【英ペンギン・クラシックス収録の20世紀世界文学の名作】 【1965年度北欧理事会文学賞受賞作】 記憶に残る〈映画の名セリフ〉をイラストレーションとともに紹介する本シリーズは、「キネマ旬報」で1973年から23年のあいだ断続的に連載され、全7巻の単行本にまとまり長年映画ファンに愛されてきた。各巻に書き下ろしエッセイを掲載した栞を付す。
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4.41930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾唖の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主。流れ者の労働者。同胞の地位向上に燃える黒人医師――。だがシンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者23歳の鮮烈なデビュー作を新訳。
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4.015歳のローラは、念願かなって教師の職につき、新しい生活をはじめることになった。孤独な下宿生活、学校の生徒たちへの不安、大学に通いはじめた姉メアリの帰省、アルマンゾとの心ときめくそりでのドライブ。明るく、行動力あふれるローラが、18歳で結婚するまでを描く青春編。
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3.9台北、東京、マラケシュ、ウィーン、チューリヒ、パリ……。弁護士で作家の「私」は講演会や朗読会で世界各国を訪れ、さまざまな過去を抱える人々と出会う。16年前に弁護したかつての依頼人がマラケシュで語った、当時明かさなかった事故死の事情。イタリアの古い館に滞在中、怪我をした隣人の女性から聞いた衝撃的な身の上話。ベルリンで亡くなった知人の遺言執行者に指名されて知った、彼の唯一の遺産相続人との愛憎半ばする関係──。死や罪悪感に翻弄される純粋で奇妙な人々の物語と、ところどころに挿入された歴史上のエピソードによる全26章は、ページを閉じたあとに、深く鮮烈な余韻を残す。クライスト賞受賞、日本で本屋大賞「翻訳小説部門」第1位に輝いた『犯罪』の著者が贈る新たな傑作短編集!
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3.5ドイツ犯罪小説最優秀作品シリーズ、初邦訳! 名門フンボルト大学の法学部を出ながら、破産寸前の法律事務所を共同経営する弁護士ヨアヒム・フェルナウ。 ある日、ヨアヒムが窃盗の罪で弁護を担当したホームレスの若者が、裁判所の前で老女に銃撃される。ホームレスはとっさに逃げるが、老女はその場で発作を起こして倒れてしまう。 老女はマルガレーテという名で、ポーランド国境の小さな町ゲルリッツから巡礼にやって来たメンバーの一人だった。だがホームレスとは面識がなく、なぜ彼女が彼を撃ったのかはわからなかった。 ヨアヒムは老女に頼まれゲルリッツの家へ行き、机の引き出しに入った葉巻の箱と着替えを持ち帰ろうとする。と、そのとき、電話が鳴った。 泊まるつもりでいたヨアヒムは電話の男に誘われるまま食事に出かけるが、家に戻ると葉巻の箱が消えていた‥‥。 やがて、東西ドイツ統一直後のゲルリッツでの出来事、ヨアヒムを連れ出した男の存在、過去の悲劇的な交通事故など、多くの事柄と老女の銃撃の繋がりが見えてくる。 ドイツで770万人が視聴した超人気ドラマの原作にして、エリザベート・ヘルマン作品の初邦訳! ミステリとして、人間ドラマとして非常に巧く構成された傑作である。
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4.2少しずつ見えなくなる恐怖と闘う勇気の物語。 子どもはだれだって暗やみがこわい。 でも、マファルダがこわいのは、目のなかにある暗やみだ。 真っ暗闇が訪れるまで、長くてもあと半年――。 ある日、9歳のマファルダは、少しずつ視力が失われる難病と診断される。 目が見えなくなるってどういうことだろう? 目隠しして歩いてみる。暗やみでも歩けるのかどうかを試してみたかったのだ。 暗やみでくらすようになったら、どうすれば色がわかるのだろう? 不安は、どんどんふくらんだ。 それから、マファルダは、やっておきたいことのリストを作り始めた。 少しずつ見えなくなっていく、失明の恐怖を、少女の一人称で語られる物語は、読む人の心を打つ。 作者自身の体験にもとづいた、生に対する痛いほどの愛情がこめられた、感動の物語。
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3.3三つ星シェフ、ポール・ルノワールが猟銃自殺を遂げた。世界最優秀シェフに選出されたばかりだった彼がなぜ? ネットフリックスの番組製作のために取材を受けていたさなかに……。伝説的な料理人だった祖母のいた時代から三つ星シェフに上りつめた現在までの彼の人生と、華やかなフランス料理界の裏側。料理人たちの野心、苦悩、嫉妬、愛、孤独、闘い、そしてガイドブックの星の重圧……。ポール・ボキューズもアラン・デュカスも登場する、元『ミシュランガイド』編集部員にしか書けない傑作美食小説! カゼス文学賞、海辺の文学賞受賞作。*カゼス文学賞は、ヘミングウェイ、アンドレ・ジッド、アラン・ドロン、ロミー・シュナイダー、ポンピドゥー大統領などが通ったサン=ジェルマン=デ=プレのブラッスリー・リップが創設した文学賞。海辺の文学賞はサーブル・ドロンヌ市と「フィガロ・マガジン」が主催の文学賞。
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4.0人工超知能(Aartificial Super Intelligence )が、人類を滅ぼす。 その時が迫っている―― 世界35カ国で翻訳、全世界累計2,000万部突破 ベストセラー・シリーズ最新作! 人類に福音をもたらすために開発された超AI〈イヴ〉。 それが、魔女狩りの時代から生き残る組織によって盗まれた。 目的は、大規模なサイバー攻撃―― AIが救済を求めたのは〈シグマフォース〉。 チームはただちに作戦行動に移るが、メンバーが何者かに誘拐される事態が発生していた…… 「この小説には呪いが埋め込まれている」 本書を読むだけで、身の破滅を招くかもしれない。 読み続ける場合には自己責任でお願いしたい。 ――ジェームズ・ロリンズ 〈あらすじ〉 クリスマス・イヴ、シグマフォースのグレイ・ピアース隊長の自宅から、恋人で妊娠八カ月のセイチャンと、同僚のモンク・コッカリスの二人の娘が拉致され、モンクの妻のキャット・ブライアントが意識不明で発見された。 事件は数日前にポルトガルで発生したアメリカ大使たちの殺害と関連があり、その裏には最新のAI(人工知能)の研究が絡んでいるらしい。 プログラマーのマラ・シルビエラは謎の男たちに追われ、自らが開発したAI「イヴ」を奪われてしまう。ペインター・クロウ司令官の指示で調査のためヨーロッパに飛んだグレイたちは、魔女狩りの時代から生き残る組織「クルシブル」による大規模なサイバー攻撃計画を知る。 そのターゲットはパリ、企みを阻止するための時間はわずかしかなかった。 ◆科学的事実から──人工知能(AI)の創造が引き起こす人類の終わり 人類の終わりという危険な脅威が間近に迫っていて、それは我々の存命中にも起きる可能性がある。 物理学者だったスティーヴン・ホーキング博士は、この来たるべき脅威を「文明が誕生して以降で最悪の出来事」と記した。 その出来事とは、本当の意味で人間に似た世界初の人工知能(AI)の創造だ。 そのような瞬間の訪れは、すでに世界の権力者たちをおののかせている。 二〇一八年二月、世界政府サミットにおいて、AIの運命について議論するために非公開の極秘会合が開かれた。 出席者はIBM、マイクロソフト、フェイスブック、アマゾンからの代表のほか、ヨーロッパ各国、ロシア、シンガポール、オーストラリア、アラブ諸国の政府高官たち。 我々の存在そのものが危険にさらされているということで見解の一致を見たが、何よりも恐ろしいのは、規制や国際的な合意をもってしても自意識を持つAIに向けた進歩はもはや避けがたく、止めることができないと出席者たちが結論づけた点だ。 どのような対抗策を講じたところで「逃げ道があり」、過去の歴史が証明しているように、いかなる禁止令を出したとしても、世界の片隅でひっそりと活動している秘密の企業や組織が簡単にかいくぐってしまうだろうと見なされた。 著者について ジェームズ・ロリンズ James Rollins 1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。 以後、『ナチの亡霊』『スミソニアンの王冠』などを経て、2020年3月にアメリカで刊行された ●The Last Odyssey●〈*イタリック〉に至るまで、シリーズは十四作(『ウバールの悪魔』も含めると十五作)を数える。 歴史的事実に基づきつつ、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。 「シグマフォース・シリーズ」から派生した、元兵士のタッカー・ウェインと軍用犬ケインを主人公とする「タッカー&ケイン・シリーズ」(グランド・ブラックウッドとの共著)は、『黙示録の種子』『チューリングの遺産』の二作が刊行されている。
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3.8「悲しいかな、我々は自分たちの世界について ほとんど知らないということを学んでしまった。」 ──スタンフォード・ラッフルズ(シンガポール創設者) 一八一五年のタンボラ山の噴火── シンガポール創設者ラッフルズはそこで何を見、知ったのか? シグマフォースVS中国軍 インドネシア各地で起こる地震と火山噴火 自然界の力を軍事転用しようと目論む中国軍 それを阻止すべくシグマフォースが立ち向かう! 世界35カ国で翻訳、全世界累計2,000万部以上突破の ベストセラー・シリーズ最新作! 科学的事実から──地球外生命体は存在するのか? 「宇宙には我々しかいないのか?」 これは初めて夜空の星を見上げ、そこにも誰かがいるのだろうか、いるとすれば誰なのだろうかと思って以来ずっと、人類を悩ませ、そして人類が挑んできた疑問だ。二〇二一年十月、NASAの研究者グループがこの疑問を評価するための枠組みを提示し、地球外生命体を示す可能性のある「バイオシグネチャー(生命存在指標)」の存在を確かめるために必要な七つの厳密な手順を取りまとめた。彼らはこのリストを「生命体検出の信頼性」の尺度と命名した。これと似た動きとして、二〇二一年一月にCIAは、UFOやUAP(Unidentified Aerial Phenomenon:未確認空中現象)に関連した「ブラックボールト」として知られる三十万ページ近くの文書の機密扱いを解除した。米国国防総省も同様にその年の七月、二〇〇四年から二〇二一年にかけて軍の操縦士が証言したUAPの事案百四十四件に関する非機密報告書を作成した。 このところの相次ぐ機密解除、緩やかに続いているデータの漏洩、国防総省の高官を招いた二〇二二年の議会での聴聞会が、いずれも地球外生命体に関するものであることから、ある疑問が浮かんでくる。 「政府はすでに何を知っているのか?」そしてこれらの情報公開の急増からもう一つの疑問が生じる。「政府は我々を何に備えさせようとしているのか?」 その答えがこれから明らかになる。 〈あらすじ〉 ニュージーランド沖合での深海調査「タイタンプロジェクト」に参加した海洋生物学者のフィービー・リードは、新種と思われる巨大サンゴを発見する。しかし、プロジェクトは頻発する地震に悩まされていた。一方、香港滞在中に大地震に見舞われたシグマフォースのグレイ・ピアース隊長たちは、ペインター・クロウ司令官から中国の原子力潜水艦が行方不明になり、その場所が頻発する地震の震源が集中するトンガ海溝付近だと知らされる。グレイたちは中国の不審な動きを追うため、シンガポールの博物館に赴く。地震の調査のため深海探査艇でトンガ海溝に潜ったフィービーたちは、見たこともないような巨大なサンゴの森を目にする。だが、タイタンプロジェクトとグレイたちには地震とは別の危険が迫りつつあった。
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3.92022年、ノーベル文学賞受賞! 別れた男が他の女と暮らすと知り、私はそのことしか考えられなくなる。どこに住むどんな女なのか、あらゆる手段を使って狂ったように特定しようとしたが──。妄執に取り憑かれた自己を冷徹に描く「嫉妬」。1963年、中絶が違法だった時代のフランスで、妊娠してしまったものの、赤ん坊を堕ろして学業を続けたい大学生の苦悩と葛藤、闇で行われていた危険な堕胎の実態を克明に描き、オードレイ・ディヴァン監督により映画化され、ヴェネチア国際映画祭でも金獅子賞を受賞した「あのこと」の原作の「事件」の傑作二篇を収録。巻末には、獨協大学名誉教授の井上たか子氏による「事件」の解説も合わせて収録。
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4.5居酒屋の歌い手がある美しい女性の記憶を語る「ピム港の女」のほか、クジラと捕鯨手の関係や歴史的考察、ユーモラスなスケッチなど、夢とうつつの間を漂う<島々>の物語。
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4.2カムチャツカの街で幼い姉妹が行方不明になった。事件は半島中に影を落とす。2人の母親、目撃者、恋人に監視される大学生、自身も失踪した娘をもつ先住民の母親……女性たちの語りを通し、事件、そして日々の見えない暴力を描き出す、米国作家のデビュー長篇
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4.1全豪50万部突破 オーストラリアABIA 年間大賞受賞作 壊れた家族。ろくでもない毎日。 それでも少年は、 濁った日常のなかに色彩を探しつづける―― 危うさと眩さが織りまざる少年期を色彩豊かに描いた、 34カ国展開のベストセラー小説。 1980年代ブリスベン郊外。少年イーライは犯罪と暴力はびこる小さな町に暮らしている。母親は薬に溺れ、母に薬を教えた麻薬の売人が父親代わり。本当の父の顔はもう覚えていない。兄はある時から言葉を発しなくなり、時おり予言めいた言葉をその人差し指で宙に綴る。唯一の“まともな大人”は元脱獄犯として悪名高いスリムで、親友であるこの老人に人生の真髄を教わりながら、イーライはいつしか“世界を変えることのできる”ジャーナリストになりたいと夢見るように。だがある日、町を牛耳る悪の手が、彼から大事な人を奪っていき――。 世界34カ国展開。「2019年オーストラリアで一番売れた小説」がついに日本上陸。 *ABIA賞 大賞ほか4部門制覇 *インディ・ブック・アワーズ2019ブック・オブ・ザ・イヤー受賞 *MUD Literary Prize 2019金賞受賞 *New South Wales Premier's Literary Awards読者投票部門・新人部門受賞
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4.0犬との日々が老作家を変える、フェミナ賞受賞作 老いを意識し、創作への不安を抱える作家ソフィのもとに、モップのような毛並みの若い犬が現れる。信頼と愛情を向けてくる犬と森を歩き、自然と向き合う時間が、彼女に作家として、女性としての自分を見つめ直すきっかけをもたらした。フェミナ賞受賞の感動作
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4.0一線を越えた、妖しい恋が始まる! フローベール、ボードレールらに愛された「文学の魔術師」ゴーティエによる官能の奇譚集。聖職者としての人生が始まる瞬間に絶世の美女の悪魔に見初められた男を描く「死霊の恋」、人妻に片思いする青年がインドの秘術を使ってその夫の肉体を乗っ取ろうと企てる「化身」、火山が残した乳房の型への恋心が青年を滅びたはずのポンペイの町に迷い込ませる「アッリア・マルケッラ」の3篇を収録。
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4.0絶望の底から救ってくれた君との世界が、ずっと続くと信じてた――。漫画家の真治に、映画化の話が舞い込む。だが、突如病に倒れ「このままでは視力を失う」と医者に告知される。漫画家が見えなくなったら終わり、とベランダから身を投げようとするが、生まれつき聴覚障害をもつ女性・響に助けられる。二人の不思議な共同生活が始まるが......。
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4.1“おれはシーザーを愛さぬのではく、ローマを愛したのだ” 高潔な勇将ブルータスは、自らの政治の理想に忠実であろうとして、ローマの専制君主シーザーを元老院大広間で刺殺する。民衆はブルータスに拍手を送ったが、アントニーの民衆を巧みに誘導するブルータス大弾劾演説により形勢は逆転し、ブルータスはローマを追放される……。脈々と現代に生きる政治劇。
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4.6【ゴンクール賞受賞作】 なぜ人間は、作家は、“書く”のか。根源ともいえる欲望の迷宮を恐ろしいほどの気迫で綴る、衝撃の傑作小説! セネガル出身、パリに暮らす駆け出しの作家ジェガーヌには、気になる同郷の作家がいた。 1938年、デビュー作『人でなしの迷宮』でセンセーションを巻き起こし、「黒いランボー」とまで呼ばれた作家T・C・エリマン。しかしその直後、作品は回収騒ぎとなり、版元の出版社も廃業、ほぼ忘れ去られた存在となっていた。 そんなある日『人でなしの迷宮』を奇跡的に手に入れ、内容に感銘を受けたジェガーヌは、エリマン自身について調べはじめる。 様々な人の口から導き出されるエリマンの姿とは。時代の潮流に翻弄される黒人作家の懊悩、そして作家にとって “書く”という宿命は一体何なのか。 フランスで60万部を突破、40か国で版権が取得された、2021年ゴンクール賞受賞の傑作。
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3.9医師ジーキルは自ら発明した秘薬によって凶悪な人物ハイドに変身するが、くり返し変身を試みるうちにやがて恐るべき破局が……。人間の二重性を描いたこの作には天性の物語作家スティーヴンスン(一八五〇―九四)の手腕が見事に発揮されており、今も変わることなく世界中で愛読されている。映画化されることに実に七十回という。
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3.0その日、デイヴはいつものように出社した。だが、ニューヨークの高層ビルにあるオフィスに入ったデイヴを待ち受けていたのは、いつもとはまったくちがう朝だった。会社のCEOが、いきなりデイヴに銃を向けたのだ――本気でデイヴを殺す気だ! なぜ、なんのために? なんとか攻撃をかわして逃亡したデイヴは、自分がさらに危機的な状況に陥ったのを知る。謎のプロフェッショナル集団がオフィスビルに潜入し、デイヴの命を狙って、襲いかかってきたのだ。
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4.0私立探偵マックスが受けた依頼は、元大リーガー、チャップマンからのものだった。キャリアの絶頂時に交通事故で片脚を失い、今は議員候補となった彼に脅迫状が送られてきたのだ。殺意を匂わせる文面から、かつての事故にまで疑いを抱いたマックスは、いつしか底知れぬ人間関係の深淵へ足を踏み入れることになる……。ポール・オースター幻のデビュー作にして正統派ハードボイルド小説の逸品。
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3.8工場の同僚に恋をし、デートに出かけた女性と、その家族の悲劇「セヘル」。刑務所の屋根に巣をかけた雀の妻の勇ましさと夫の情けなさをコミカルに描いた「我々の内なる男」。スポーツカーが大好きな掃除婦が通勤中にデモに出くわす「掃除婦ナっち」。1冊の傑作小説を通して、都会で暮らす娘が疎遠になっていた父の秘密に触れる「歴史のごとく孤独」。中東の伝統的価値観や情勢に翻弄されながらも日々の生活を営み、夢や思い出を抱きつづける人びとの美しさを、 政治犯として勾留中の著者が紡ぎだす短篇集
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4.1『神は銃弾』で「このミステリーがすごい!」第1位。 『音もなく少女は』で「このミステリーがすごい!」第2位。 名匠ボストン・テランが帰ってきた。 犬を愛するすべての人に贈る感涙の傑作。 傷ついた人々のそばに、いつもその犬がいた。 GIV――ギヴ。それがその犬の名だ。その孤独な犬の首輪に刻まれていた三文字だ。傷だらけで、たったひとり、山道を歩んでいた犬の名だ。彼はどこから来たのか。どこで、なぜ、こんなにも傷だらけになったのか。彼は何を見てきたのか。どこを歩んできたのか。 犯罪が、天災が、戦争が、裏切りがあった。世界が理不尽に投げてよこす悲嘆があり、それと戦い、敗れる者たちを見守ってきた一匹の犬がいた。 この世界の不条理と悲しみに立ち向かった人たちに静かに寄り添っていた気高い犬。 『神は銃弾』でみせた荘厳な世界観、『音もなく少女は』でみせた崇高な人間の強さ、そしてボストン・テランにしか生み出せない乾いた詩情をたたえる文体。傷ついたひとたちの悲劇と救済を描く感動の最新作。
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