アントニオ・タブッキの作品一覧

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ユーザーレビュー

  • 島とクジラと女をめぐる断片
    ヨーロッパの最西端と言われるポルトガル領の群島、アソーレス諸島。その近海を泳ぐクジラと島の捕鯨手たちの物語を、虚構混じりの断片から浮かび上がらせていく掌篇集。


    再読。何度読んでも美しい本、同じフォーマットを使って自分の好きなものを語りたいと憧れる本だ。史実に即した事柄を語るときにもタブッキは夢を...続きを読む
  • 島とクジラと女をめぐる断片
    虚構と隠喩
    仕掛けられた世界を始終彷徨うも
    掴めそうで掴めない島・クジラ・女の話

    詩的情緒湛える散文は
    時間と空間を歪める印象を残す

    150頁に満たない物語
    思考するほど厚みが増すような
    タブッキ…煩雑な出会い
  • 島とクジラと女をめぐる断片
    まえがきからあとがきに至るまで、すべてのテキストが作品の要素となっている詩的な作品集でした。

    まず自分はアソーレス諸島がどこにあるのかも分からず、どこか空想の産物のような気がしつつページをめくっていました。世界地図で確認したら、ポルトガルから大西洋へだいぶ行った先にちゃんとあるではないですか。この...続きを読む
  • 島とクジラと女をめぐる断片
    インド夜想曲を読んだあとに読んだ。インド夜想曲のほうが、主人公の目的がある分、全体としての話ははっきりしている。ただ島とクジラと女をめぐる断片のほうが、一つ一つの挿話の質は高かったように思える。
    好みの問題ではあるが、私はこちらのほうが面白かった。
  • 島とクジラと女をめぐる断片
    役に立たない原典探しでたどり着いた本。読んで良かった……。会話文と地の文がひと続きになっているだけでなく虚構と現実もひと続きになっていて、詩情におおいに溢れており、女をめぐる断片とクジラの断片には感嘆させられてしまった。

    女は名前以外全て嘘をついていたということは、下男だと言い放ったのも嘘だったの...続きを読む

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