島とクジラと女をめぐる断片

島とクジラと女をめぐる断片

居酒屋の歌い手がある美しい女性の記憶を語る「ピム港の女」のほか、クジラと捕鯨手の関係や歴史的考察、ユーモラスなスケッチなど、夢とうつつの間を漂う<島々>の物語。

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島とクジラと女をめぐる断片 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年07月20日

    ヨーロッパの最西端と言われるポルトガル領の群島、アソーレス諸島。その近海を泳ぐクジラと島の捕鯨手たちの物語を、虚構混じりの断片から浮かび上がらせていく掌篇集。


    再読。何度読んでも美しい本、同じフォーマットを使って自分の好きなものを語りたいと憧れる本だ。史実に即した事柄を語るときにもタブッキは夢を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年06月08日

    虚構と隠喩
    仕掛けられた世界を始終彷徨うも
    掴めそうで掴めない島・クジラ・女の話

    詩的情緒湛える散文は
    時間と空間を歪める印象を残す

    150頁に満たない物語
    思考するほど厚みが増すような
    タブッキ…煩雑な出会い

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    Posted by ブクログ 2022年05月22日

    まえがきからあとがきに至るまで、すべてのテキストが作品の要素となっている詩的な作品集でした。

    まず自分はアソーレス諸島がどこにあるのかも分からず、どこか空想の産物のような気がしつつページをめくっていました。世界地図で確認したら、ポルトガルから大西洋へだいぶ行った先にちゃんとあるではないですか。この...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月03日

    誰かの語る物語に耳を傾けているような、隣りの会話を盗み聞きしているような、旅をしている心地になる詩のような一冊。物語を深く味わうというよりは歌に身を任せてたゆたうよう。
    須賀敦子さんの解説が素晴らしい。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2022年04月21日

    インド夜想曲を読んだあとに読んだ。インド夜想曲のほうが、主人公の目的がある分、全体としての話ははっきりしている。ただ島とクジラと女をめぐる断片のほうが、一つ一つの挿話の質は高かったように思える。
    好みの問題ではあるが、私はこちらのほうが面白かった。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2018年10月13日

    役に立たない原典探しでたどり着いた本。読んで良かった……。会話文と地の文がひと続きになっているだけでなく虚構と現実もひと続きになっていて、詩情におおいに溢れており、女をめぐる断片とクジラの断片には感嘆させられてしまった。

    女は名前以外全て嘘をついていたということは、下男だと言い放ったのも嘘だったの...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年03月14日

    この作品を味わうには、今の己の知見では不足しているな、と感じさせられた作品。けれど数年後に読み返したら違う感覚を得られそうだとも思えた作品。
    「この本の主題は、主としてクジラだが、生き物としてのクジラというよりは、むしろ隠喩のクジラだと言いたい。」とあるように、隠喩が多いからか、物語の輪郭がはっきり...続きを読む

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