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Posted by ブクログ 2022年07月20日
ヨーロッパの最西端と言われるポルトガル領の群島、アソーレス諸島。その近海を泳ぐクジラと島の捕鯨手たちの物語を、虚構混じりの断片から浮かび上がらせていく掌篇集。
再読。何度読んでも美しい本、同じフォーマットを使って自分の好きなものを語りたいと憧れる本だ。史実に即した事柄を語るときにもタブッキは夢を...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年05月22日
まえがきからあとがきに至るまで、すべてのテキストが作品の要素となっている詩的な作品集でした。
まず自分はアソーレス諸島がどこにあるのかも分からず、どこか空想の産物のような気がしつつページをめくっていました。世界地図で確認したら、ポルトガルから大西洋へだいぶ行った先にちゃんとあるではないですか。この...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月13日
役に立たない原典探しでたどり着いた本。読んで良かった……。会話文と地の文がひと続きになっているだけでなく虚構と現実もひと続きになっていて、詩情におおいに溢れており、女をめぐる断片とクジラの断片には感嘆させられてしまった。
女は名前以外全て嘘をついていたということは、下男だと言い放ったのも嘘だったの...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月14日
この作品を味わうには、今の己の知見では不足しているな、と感じさせられた作品。けれど数年後に読み返したら違う感覚を得られそうだとも思えた作品。
「この本の主題は、主としてクジラだが、生き物としてのクジラというよりは、むしろ隠喩のクジラだと言いたい。」とあるように、隠喩が多いからか、物語の輪郭がはっきり...続きを読む
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