苦しくて辛いのに、ウジェニー、ジュヌヴィエーヴ、ルイーズにテレーズ、四人に言いしれぬ魅力が詰まっていて、ぐいぐい読んでしまった。
思いもよらぬ終わり方、“ハッピーエンド”ではないのに、どこか、それに近いような穏やかさに満ちた終わり……印象的だった。
途中、テレーズ(だったと思う)が「ここは決していい所ではないけど、ここにいる限り安全だ」というようなことを言っていたけど、すごく頷いてしまった。
「ええ、確固たる信仰なんてもってはいけないのよ。物事も、自分自身についても何でも疑ってみることが必要です。疑問を大事にしなくてはなりません」