Posted by ブクログ 2010年08月30日
あらゆるものから自由であり得た子供時代の貴重な体験を回想しながら、真の幸福とは何かを語る『幸福論』をはじめ、人間として文学者として、幾多の危機を越えてきたヘッセが、静かな晩年に日々に綴った随想と小品全14編を収録。
ヘッセの随想録ということで、彼の生活を少し垣間見ることができたかのように、とても読...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年06月05日
CREAという雑誌の読書特集で、中谷美紀が「読んでいて幸せになる1冊」と書いていたのが妙に心に残り、うん十年ぶりに読み返してみました。
ヘッセを読んでいたころって中学生くらいで、文学少女を気取ってスタンダールとかトルストイとかカミュとか太宰とか芥川とか、とにかくそういう背伸びした読書がマイブーム...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年09月02日
ヘッセの晩年のエッセイとも言える短編集。
老後に我が人生や人生観を語る内容で、素直な気持ちが打ち明けられている。人生における様々なエピソード、親しい人との死別、時間により熟成された経験と対比など多くの部分で同感できる。自己の人生観と対比させながら読んだ。
詩人の文章であるからか、すっと受け入れにくい...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年02月24日
-幸福を体験するためには、何よりも、時間に支配されないこと、同時に恐怖や希望に支配されないこと-
ノーベル文学賞受賞者、ヘルマン・ヘッセの晩年の随想・小品をヘッセと親交のあった訳者、高橋健二氏が「人生の意味をふかく具体性ゆたかにとらえているものを選んで訳出」した名冊。引用は本書タイトルにもなった「...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年02月11日
幸福とは相対化する対象があって初めて機能する感覚なのだろうか。
今、幸福だと感じている人はそれそのものに対して幸福を感じているのか、それとも誰かとあるいは過去の自分と比較して幸福であると感じているのだろうか。
幸福を定義づけられるほどの哲学も持ち合わせていないので、そんなものは場合によるし人それぞれ...続きを読む