作品一覧

  • キャッチ=22〔新版〕 上
    4.4
    1~2巻1,298円 (税込)
    第二次世界大戦末期。中部イタリアのピアノーサ島にあるアメリカ空軍基地に所属するヨッサリアン大尉の願いはただ一つ、生き延びることだ。仮病を使って入院したり、狂気を装って戦闘任務の遂行不能を訴えたり、なんとかして出撃を免れようとする。しかしそのたびに巧妙な仕組みをもつ恐るべき軍規、キャッチ=22に阻まれるのだった。強烈なブラック・ユーモアで、戦争の狂気や現代社会の不条理を鋭く風刺する傑作小説。

ユーザーレビュー

  • キャッチ=22〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    <翻訳文学試食会>で名前が出ていたので読んでみた。かなりの難物でした(^_^;)


    第二次世界大戦中に、イタリアの近くのピアノーサ島に駐屯するアメリカ空軍部隊がある。
    主人公はアッシリア系アメリカ人で爆撃助手のヨッサリアン。彼は「生き残る」ことを第一としていた。そのためには手段を選ばない!そもそも空軍を希望したのだって、長い長い訓練期間のうちに戦争が終わるだろうと思ったから。だって神様は俺達の味方らしいし、戦争はすぐに終わるんだろ。
    でもヨッサリアンが前線に送られても戦争は続いている。

    どんな物語か掴めず苦労した…(+_+;)
    まず文章が回りくどい。
    「彼のことを知っているのは、彼のことを

    0
    2025年05月17日
  • キャッチ=22〔新版〕 下

    Posted by ブクログ

    上巻は問答するやり取りやキャラクターの突飛な行動が面白く、ときには吹き出すくらいに笑えた。
    下巻はどうなるのかと思ってたら、今度はとても怖い展開になっていく。
    上巻で登場していた、前の章(とは言っても時間軸のズレはあるが)で生きていた人間たちが、呆気なく、理不尽に死んでいく。
    戦場で死ぬのならまだ理解も追いつくが、なかには味方が自らの利益を生むために、その犠牲になって死んでしまう人間もいる。
    上巻以上にその理不尽さは高まる。
    ヨッサリアンは味方の死を伝えに行けば殴られ、蹴られ、殺されそうになったりしていて、ドタバタ感はあるものの常に死がついてくるような緊張感がある。
    だが、意外な人物が最後に一

    0
    2024年10月22日
  • キャッチ=22〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦中、地中海の小島にあるアメリカ軍の基地から爆撃に向かう航空兵士たち。
    主人公のヨッサリアンは規定の飛行回数を過ぎたにも関わらず、上官の気分で規定の飛行回数が増やされる。その状況に、このままではいつか死んでしまうと思い生き延びようと、狂ったフリをする。
    しかし、そのヨッサリアンの前に軍規であるキャッチ=22が立ちはだかる。
    キャッチ=22は、本当に狂った人間は狂ってることを証明しようとしないで出撃するはずである。出撃を拒否することはつまり正気である、という不条理で実態のない軍規であった。

    不条理な状況に晒されるヨッサリアンを可哀想だと思うのだが、多くの軍人たちとのやり取りもめちゃ

    0
    2024年10月16日
  • キャッチ=22〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いわゆるひとつの反戦小説。
    ただ、普通の反戦モノと違って湿っぽい雰囲気は全くなく、ほぼ全編にわたってブラックユーモアにあふれてる。
    にもかかわらず、戦争の悲惨とか矛盾をくっきりと浮かび上がらせてるのは見事だと思う。
    案外、これくらい吹っ切れた書き方をした方が、かえって人間には伝わりやすいのかもしれない。
    ちなみにタイトルの『キャッチ=22』は、どうしようもない状況、とか、どん詰まり、みたいな意味のスラングになっているらしい(Wkipedia曰く)。

    0
    2020年03月15日
  • キャッチ=22〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    何度か読み返した作品。スノードンのくだりは最初読んだとき衝撃だった。推しキャラはシャイスコプフ。戦地での、悪い冗談の連続みたいな細切れのエピソードが延々続いたあと、ひとつの結末に向かってギアが入る展開の仕方も好きだった。ラストはそんなに好きではないし色々粗があるとは思うが好きだな〜

    0
    2021年05月18日

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