モアメド・ムブガル・サールの作品一覧 「モアメド・ムブガル・サール」の新着作品・人気作品や、最新のユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローするとこの作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
ユーザーレビュー 人類の深奥に秘められた記憶 モアメド・ムブガル・サール / 野崎歓 ポストコロニアル文学というのでしょうか。アフリカ・セネガル出身の作家たちが、かつての宗主国であるフランスで評価されて称賛され、あるいは嫉妬を受け、顰蹙を買い、自分の居場所、自らのアイデンティティを求めて世界をさすらう物語。・・・と、ひと言では言い表せないほど濃密な構成の作品。 芸術としての剽窃(パク...続きを読むリ)行為がどこまで許されるのか、という問題提起がいろいろな立場から考察されていて、大変考えさせられもしました。 本好きにはたまらない傑作。一方で、作家のスキャンダルとか、文学論とか、文壇の楽屋話的な話には興味がないという人には、あまり刺さらないかも。 Posted by ブクログ 人類の深奥に秘められた記憶 モアメド・ムブガル・サール / 野崎歓 若い作家が、昔夢中になった本がある。その本は賛否両論にさらされて、盗作疑惑の中で作家は消息不明、本は回収の上絶版となって読むことができない。 が、ある晩、自分の母くらいの年齢の才能ある女性作家に遭遇し、その女性作家から問題の本を受け取る。 本とその作者には何があったのか。 アフリカをルーツとする作家...続きを読むがヨーロッパでさらされる偏見。エキゾチックな何かばかり期待される。それが苦痛だと書きながらも、本にまつわるエピソードはマジックリアリズムのようになる。矛盾していると思いつつ、主人公と共に作者の所在を追いかけ続けるが、行き着いたは答えは、当たり前の終わりだった。 主人公と共に幻惑されて目が覚めるまでの感じが、すごく面白い。ウンベルトエーコの、昨日島を思い出した。 Posted by ブクログ 人類の深奥に秘められた記憶 モアメド・ムブガル・サール / 野崎歓 これはすごい本。5つ星でも足りない。 人類の奥底にある物語を紡ぐ心を抉り出す小説。 文学として小説を、物語を書くことをベースにしたヨーロッパ風の教養主義的な小説という基盤を持ちながらもエンターテイメントのような側面も保ち読み出したら止まらない。 現代から第一次世界大戦までの広い時間軸を跨いで、地理的...続きを読むにもセネガルだけにとどまらないアフリカ、アムステルダム、パリをはじめとするヨーロッパの各地、さらにはブエノス・アイレスを中心としたラテンアメリカ世界に物語の場面は広がる。手紙や日記、記事の引用、過去の思い出の語り、曖昧になる語り手と聞き手の境界線。小説的テクニックをこれでもかと使いながら無駄に流れない。特に女性たちの語りは緊張感をはらんでまるでその場で自分がそのモノローグを聴いているような没入感を生み出す。そしてアフリカをルーツとしていながらアフリカの地域性に限定されることは全くない世界文学性。2021年ゴンクール賞は伊達じゃない。野崎歓さんの翻訳も解説も良い。 ミステリアスな著者を追うところ(とヨーロッパ風の教養重視的なところ)はサフォンの風の影にも通じるところを感じ、メタファーではない井戸に籠るところは「なぜ小説を書き始めたのか」という会話の中で現れる村上春樹との繋がりもあるのかもしれない。 Posted by ブクログ 人類の深奥に秘められた記憶 モアメド・ムブガル・サール / 野崎歓 こてんぱるぱあに、なにくそ?へ?っていいぬれる、かげかるちよ?ぱるてもんもし?!、ははらちくそと、ぱぱらちぶさどろんと、ひじゆうへんじんやけいや?かながわのさけくさいひとのなやみじすいがへたくそなありと、いはらぴるしよおこんや、こんぱすや、こんだてにはとけなくしなんとほっすればかわざんよう、すとれっ...続きを読むちへああさついかまいだあとかまいどくむしどぎもをぬぎんしぎんやはれつぎんなんをつかえばぼろぼろ、ほっちほたつくかなあかがいよりほてつくいまをかわごおがんはんざいけいじいがわらがんをけいおうくれぱすあたまはんざい Posted by ブクログ 人類の深奥に秘められた記憶 モアメド・ムブガル・サール / 野崎歓 鴻巣由紀子さんが絶賛していたのとタイトルに惹かれ、さらに(覚えたばかりの)ゴンクール賞受賞作だというので読んでみることに。本書の面白さは語り手が変わる度に視点を覆される驚きとともに充分伝わってくるのだが、私にフランスとセネガルの関係や南米文学の基礎知識がもう少し有ればもっといろいろな仕掛けが楽しめた...続きを読むはず‥。不勉強だった自分が情けない!解説を読んで、著者の他作品にも興味が湧いた。 Posted by ブクログ モアメド・ムブガル・サールのレビューをもっと見る