作品一覧

  • 人類の深奥に秘められた記憶
    4.7
    1巻3,630円 (税込)
    【ゴンクール賞受賞作】 なぜ人間は、作家は、“書く”のか。根源ともいえる欲望の迷宮を恐ろしいほどの気迫で綴る、衝撃の傑作小説! セネガル出身、パリに暮らす駆け出しの作家ジェガーヌには、気になる同郷の作家がいた。 1938年、デビュー作『人でなしの迷宮』でセンセーションを巻き起こし、「黒いランボー」とまで呼ばれた作家T・C・エリマン。しかしその直後、作品は回収騒ぎとなり、版元の出版社も廃業、ほぼ忘れ去られた存在となっていた。 そんなある日『人でなしの迷宮』を奇跡的に手に入れ、内容に感銘を受けたジェガーヌは、エリマン自身について調べはじめる。 様々な人の口から導き出されるエリマンの姿とは。時代の潮流に翻弄される黒人作家の懊悩、そして作家にとって “書く”という宿命は一体何なのか。 フランスで60万部を突破、40か国で版権が取得された、2021年ゴンクール賞受賞の傑作。

ユーザーレビュー

  • 人類の深奥に秘められた記憶

    Posted by ブクログ

    2021年ゴングール受賞作で野崎歓さんの訳なので間違いないと思って読みましたが、期待以上の名作でした。
    黒人による小説ですが、作品中でもアフリカ出身の黒人作家が受ける運命について書かれていて、その入れ子構造を通して、文学を、書くこと、文学を読むこと、そして社会を生きることなどについて著者と一緒に旅するような作品です。
     内容は幻の黒人作家エリマンの幻の作品「ろくでなしの迷宮」に若い黒人作家が出会い、その作品に惹かれ、またその作品がなぜまぼろしとならざるえなかったのかを探究しながら、自身も文学について深く探究していくというもの。
    色々と舞台や人物が用意され、読者も主人公と共にシークアンドファイド

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    2024年06月20日
  • 人類の深奥に秘められた記憶

    Posted by ブクログ

    若い作家が、昔夢中になった本がある。その本は賛否両論にさらされて、盗作疑惑の中で作家は消息不明、本は回収の上絶版となって読むことができない。
    が、ある晩、自分の母くらいの年齢の才能ある女性作家に遭遇し、その女性作家から問題の本を受け取る。
    本とその作者には何があったのか。
    アフリカをルーツとする作家がヨーロッパでさらされる偏見。エキゾチックな何かばかり期待される。それが苦痛だと書きながらも、本にまつわるエピソードはマジックリアリズムのようになる。矛盾していると思いつつ、主人公と共に作者の所在を追いかけ続けるが、行き着いたは答えは、当たり前の終わりだった。
    主人公と共に幻惑されて目が覚めるまでの

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    2024年03月31日
  • 人類の深奥に秘められた記憶

    Posted by ブクログ

    これはすごい本。5つ星でも足りない。
    人類の奥底にある物語を紡ぐ心を抉り出す小説。
    文学として小説を、物語を書くことをベースにしたヨーロッパ風の教養主義的な小説という基盤を持ちながらもエンターテイメントのような側面も保ち読み出したら止まらない。
    現代から第一次世界大戦までの広い時間軸を跨いで、地理的にもセネガルだけにとどまらないアフリカ、アムステルダム、パリをはじめとするヨーロッパの各地、さらにはブエノス・アイレスを中心としたラテンアメリカ世界に物語の場面は広がる。手紙や日記、記事の引用、過去の思い出の語り、曖昧になる語り手と聞き手の境界線。小説的テクニックをこれでもかと使いながら無駄に流れな

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    2024年03月02日
  • 人類の深奥に秘められた記憶

    Posted by ブクログ

    こてんぱるぱあに、なにくそ?へ?っていいぬれる、かげかるちよ?ぱるてもんもし?!、ははらちくそと、ぱぱらちぶさどろんと、ひじゆうへんじんやけいや?かながわのさけくさいひとのなやみじすいがへたくそなありと、いはらぴるしよおこんや、こんぱすや、こんだてにはとけなくしなんとほっすればかわざんよう、すとれっちへああさついかまいだあとかまいどくむしどぎもをぬぎんしぎんやはれつぎんなんをつかえばぼろぼろ、ほっちほたつくかなあかがいよりほてつくいまをかわごおがんはんざいけいじいがわらがんをけいおうくれぱすあたまはんざい

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    2023年11月30日
  • 人類の深奥に秘められた記憶

    Posted by ブクログ

    鴻巣由紀子さんが絶賛していたのとタイトルに惹かれ、さらに(覚えたばかりの)ゴンクール賞受賞作だというので読んでみることに。本書の面白さは語り手が変わる度に視点を覆される驚きとともに充分伝わってくるのだが、私にフランスとセネガルの関係や南米文学の基礎知識がもう少し有ればもっといろいろな仕掛けが楽しめたはず‥。不勉強だった自分が情けない!解説を読んで、著者の他作品にも興味が湧いた。

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    2023年11月26日

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