神

神

78歳の元建築家ゲルトナーは、医師に薬剤を用いた自死の幇助を求めている。彼は肉体的にも精神的にも健康な状態だ。ただ、愛する妻を亡くし、これ以上生きる意味はないと考えている。ドイツ倫理委員会主催の討論会が開催され、法学、医学、神学の各分野から参考人を招いて、彼の主張について議論することになった。「死にたい」という彼の意志を尊重し、致死薬を与えるべきか? ゲルトナーのホームドクターや顧問弁護士も意見を述べ、活発な議論が展開される。だが、最終的な結論をくだすのは――観客の「あなた」だ。本屋大賞「翻訳小説部門」第1位『犯罪』の著者が放つ、医師による自死の幇助の是非について観客が投票する緊迫の戯曲!/【目次】第一幕/第二幕/付録「実存的、宗教的および文化的観点から見た自死とその介助」ハルトムート・クレス/「自死の介助――倫理的論争の観点」ベッティーナ・シェーネ=ザイフェルト/「法における自死」ヘニング・ローゼナウ/解説=宮下洋一

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • タイトル
    :
    神
  • タイトルID
    :
    1408043
  • ページ数
    :
    167ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年09月11日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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神 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    非常に考えさせられる議題の戯曲だった。安楽死について、つまり医師が死を介助、幇助する見解についての議論。ある一定の制約なり規定は必要だと思うが、ルールだけで決められる訳では無い。宗教や思想により、そもそも受け入れられない行為でもあると。
    ただ中絶の見解などのように時を経て、この件も一定の答えが出るだろうと思われる。非常に奥深いテーマの戯曲。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    だれかの人生はわたしのものではないし国のものでも法制度のためにあるものでもない 一般化できない異なる事情を全員が抱えているし、その事情がどういうものか、その人の状況とまったく同じに再現することも理解することも不可能だし実際の気持ちはその本人にしかわからない 罰は類型化できても罪はできないのと同じように、人生は類型化できても死は個別案件すぎるのにな

    0
    2024年10月19日

    Posted by ブクログ

    自殺を考えたことがある人間としては安楽死が制度化されることは反対という立場で本作を読んでいた。
    問題を提起したおじいさんの弁護士の言葉には一理あると思いつつもとてもイライラさせられた。
    というのも、私は手段も場所も選んで実行しようとしたことがある。ただし、実行することはできなかった。自殺を考えるまでとそこからでは必要な精神力がまるで違った。死にたいけれども、実際に死んでしまった際に悲しむだろう人たちの顔が浮かんでくるものだ。だからこそ、実際に死ぬ部分のハードルを他人に託すことはとても恐ろしいことに思える。それに、人を殺すという業の深いことを他人にやらせるというのも罪深いことに思える。

    解説に書かれていた日本と西洋での安楽死への考え方という部分で個人の権利に対する考え方が違うという話をされていたが、こちらには作中で書かれていたキリスト教としての考え方よりすんなりと受け入れられた。

    0
    2024年07月27日

    Posted by ブクログ

    戯曲の作りで、自死の幇助についての討論会という内容。
    戯曲と言えばファウストのようかと思ったら、とても読みやすくすぐに内容に入り込んで行けました。

    死にたいと考える人の気持ち。そしてそれを手助けするのはどうか。手助けした後のこと。自死の方法やその周囲への影響。
    とても考えさせられるものでした。

    小説とは違う角度からとても読みやすく問題提起され、私の深い部分に波紋を残しました。
    きっと皆さんの心にも、何か考えさせられるものが残るのではと思う作品でした。

    0
    2023年10月29日

    Posted by ブクログ

    自殺幇助は許されるのか。
    憲法は自己決定権を尊重しているが、自分を殺すことは許されるのか。そして、死にたい人の自己決定を十分に尊重し、その手助けをするべきなのか。そして、その判断は誰がするのだろうか。神やコミュニティがそれを許すのだろうか。

    難しい。個人的には、自殺は許容できても、それを手助けすることまでは許容できない。自殺の意思を改めさせようと手を差し伸べるのが社会の役割であることには変わりがないようには思う。そして、コミュニティがそれを許してしまったら、やはり不寛容な社会が到来するようにも思われる。

    魂は神ものなのか?幸福こそが生きる意味なのか?難しい議題ではあった。

    0
    2025年07月31日

    Posted by ブクログ

    最近気づいたシーラッハの新作。
    タイトルから別の話を想像していたのですが、主題は「臨死介助の是非」でした。「自死選択の是非」ではなく。

    法学、神学、医学の観点からそれぞれ意見を求め、戯曲なので、観客に最終判断を委ねる…「テロ」の時と同じ手法。

    個人的には、なしであってほしいです。
    倫理観は、時代で変わっていくものかもしれないですが、ナチの事例をシーラッハが持ち出していることが、警鐘だと思いたいからです。

    この本を読む寸前にジャン=リュック・ゴダールがいわゆる安楽死を選択していた、という記事を読んだこと、また、やはりこの本を読む寸前に読んだアチェベの「崩れゆく絆」の主人公の最期のシーン、など、時折脳裏をかすめなました。

    シーラッハ、好きです。
    ドラマチックなタイプの書き方ではないのですが、作品のひとつひとつに心が揺さぶられます。
    短編と戯曲が特に良いと思います。
    酒寄さんの翻訳もすばらしいです。これからもよろしくお願いします。

    マイナス一つ星は、やはり書き手として、結論はどうか、が見えないので。でも、それはそれで良いんですけどね(笑)読み手もアマノジャク(笑)

    0
    2024年03月03日

    Posted by ブクログ

    欧米の近代的な自由の理念や自己決定権とキリスト教のせめぎ合いが、安楽死の問題を舞台に、抜き差しならない形で展開する。これは、思考実験とかではなく、まさに今、ドイツで起きていることと言っていい。ドイツ連邦議会が2015年に自死の介助を罰する法を制定したのに対して、ドイツ連邦憲法裁判所は2020年にそれを違憲としたのだ。西欧でここまで法的に安楽死を認める流れになっているとは知らなかった。

    0
    2024年02月04日

    Posted by ブクログ

     個人的に大好きなドイツの作家フェルディナント・フォン・シーラッハ。いつもながらに難しいテーマを今回も取り扱っている。そのテーマは「神との関係性における安楽死」。キリスト教信者のみならず、他の宗教信者に対しても、安楽死の本質とは何かを問いかけている。われわれ日本人が「神」から推察できる事は何か。西欧諸国がとらえる「死ぬ権利」について、日本人が同じ土俵で語る事は難しいという現実を読んでいて感じざるを得なかった。それにしてもシーラッハ作品を扱う酒寄氏の翻訳はいつ読んでも爽快である。

    0
    2024年01月27日

    Posted by ブクログ

    安楽死は、これからの社会では切実かつ避けては通れない問題です。
    自分はどちらか、と言えば…賛成側です。
    作中にて、最近、世間を騒がせているアノ問題にニアミスしています。
    日本では、ここ半年前から騒がれ始めましたが、作者の地元·ドイツを含む欧米では、発覚した当時は大騒ぎだったようです。以前聞いた話では、「修道院では就寝時、両手は毛布から出す」のが決まりだとか…
    本筋からズレてしまい、すみません

    0
    2023年10月10日

    Posted by ブクログ

    戯曲形式で自死の問題を議論する書籍。高齢化が進むなか、自分も100歳を超えて自力でご飯が食べれなくなったらどう考えるかなと思っていた。本作品は78歳で妻に先立たれた人が医師による自死を求めて訴えるという内容。自分が思っていた対象とは少し異なるが、一度認められるとどんどん拡大解釈され、優性思想が蔓延りかねない。また、本書は著者がドイツ人のため、自死してはいけないという意見は宗教的な面から議論されていてそれも日本とは異なる状況だった。あとがきに記されていたがまずは日本独自の死生観を議論することが大事だと思う。

    0
    2024年01月07日

神 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    東京創元社
  • タイトル
    :
    神
  • タイトルID
    :
    1408043
  • ページ数
    :
    167ページ
  • 電子版発売日
    :
    2023年09月11日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
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    1MB

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