実吉捷郎の作品一覧

「実吉捷郎」の「車輪の下」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 車輪の下
    4.1
    1巻935円 (税込)
    誇りと喜びにあふれて首都の神学校に入学したハンスがそこで見いだしたものは、詰めこみ主義の教育と規則ずくめの寄宿舎生活であり、多感で反抗的な友人の放校であった。疲れ果てて父の家に戻った彼は機械工として再び人生を始めようとするが……。重い「車輪の下」にあえなく傷つく少年の魂を描くヘッセの永遠の青春小説。

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ユーザーレビュー

  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    ハンスが希望を持って神学校に入学したのに、その後の挫折は現実社会でありがちなこと。優秀な人間は、いくらだっていて、その中で挫折せずに成長できるのはほんのわずか。挫折を糧にして前へ進んで欲しいのは願望。
    私にはハンスも父親の気持ちもよく分かった気持ちになった。

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    2025年12月02日
  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    青春期の心のなかのあれやこれが、あまりにも高い解像度で描かれていた。この本を読んでいるとまるで禁忌を犯しているような、甘美な背徳感を感じた。なんというか「エロ本」を読んでいるのに近い感覚なのかもしれない。

    僕はハンスであり、ハイルナアである。自分とちがったものの見方をする人に惹かれるし、独自の思想と言葉を持っている人に惹かれる。そして、いわれのないすこしきどったようなゆううつの発作になやんでいる。ハンスの、ハイルナアへの甘い耽溺。(これがブロマンスってやつですか?)ふと私があの時期に感じていた友人への「好意」を思い返した。今となれば恥ずかしいことだが、あのときは真剣だった。「ふつうの恋愛なん

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    2025年04月25日
  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    あらすじ
    秀才のハンスは周囲の期待に応えようと、ひたすら勉強に打ち込み、難解な試験に合格して神学校に入学するが次第に押しつぶさていく…。

    休暇も勉強に費され、大好きなものまで取り上げられてしまう。
    ハンスは真面目で良い子過ぎるがゆえに、嫌なことも言えず、好きなことをやりたいとも言えず、周りの期待に応えようと頑張ってしまう。
    大人達はハンスのために「良かれ」と思ってやっている。

    ・得意で好きだった勉強が、どのようにして辛くなっていったのか。
    ・大人達のどのような言動がハンスの心を潰していったのか。
    その時々のハンスの心理描写がとても詳細にわかりやすく書かれている。

    私は親なので、自分がハン

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    2024年09月08日
  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    自然や風景の描写や心情表現がとても美しくて、魅力的だった。車輪はギリシア神話(?)の、運命を象徴するもののことで、心身ともに健康で美しい思い出に溢れた時代と、知識。おとなからの押し付けでからだも心も壊していく神学校時代のことを車輪の下にしているのかなと思ったが違った。
    何度か読み返したくなる本。

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    2022年04月27日
  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    教育とは敷かれたレールの上を歩かせるだけのものなのか。一人の貴重な人間の将来が奪われてしまったことに悲しみを覚えた。
    最後の酔っぱらった中での溺死は事故なのか、故意なのか描かれていなかったが私は自ら川に入ったのだと思う。
    救われない少年の話

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    2021年09月25日

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