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物欲の権化のような父フョードル・カラマーゾフの血を、それぞれ相異なりながらも色濃く引いた三人の兄弟。放蕩無頼な情熱漢ドミートリイ、冷徹な知性人イワン、敬虔な修道者で物語の主人公であるアリョーシャ。そして、フョードルの私生児と噂されるスメルジャコフ。これらの人物の交錯が作り出す愛憎の地獄図絵の中に、神と人間という根本問題を据え置いた世界文学屈指の名作。
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Posted by ブクログ
最後の盛り上がりがすごい。 キリスト教の知識があるとすごい楽しめると思う! 私は少ししかないけど、結構楽しめました。
今まで、この新潮社文庫、光文社文庫、岩波文庫で読んできたが、今回はじめていい調子で読み進めて「大審問官」を突破できた。さすがに四回目だからか、人物もまぁまぁ頭に入っているし、このまま行けそう。しかし、よくこんなキャラクターを生み出し、描写できるなぁ、というのは感嘆。
人生でもっとも影響を受けただろう小説。再読は10年振りくらい。読む前は分量と文字の多さに読みきれるか不安になるが読み始めると面白くてどんどん進む。歳とったせいか若者たちよりフョードルやグリゴーリイの言動にひかれたのは自分でも意外。ドストエフスキーが描く恋愛って愛憎が表裏一体なところがある、とカテリー...続きを読むナの造形に思う。それにしても皆よく喋る。大審問官は何度読んでもよくわからない。
大審問官の章を何度も読んだ。 目からウロコ。 なぜ神はパンを与えなかったのか。 世の問題は本当にこれに尽きる
この訳で読んだから気付いたのか、3回以上読んだはずなので気付いたのかわからないけど、今回読み通して初めて、アリョーシャはそれほど気楽で浮世離れした青年ではなく、周りの人間に振り回され気味の苦労性な青年だとわかるようになった。
愛憎劇でもあり、唯神論or無神論でもあり サスペンス要素もあり... 色んなカラーの濁流に飲まれる感じです。 ぽやんと日々を過ごしている私のような日本人には イメージわかねぇえええええ!!! と絶叫したくなる場面も多々。 でもこれは私の教養の無さが故です。 育児の合間もあって読むのに5ヶ月かかり...続きを読むました。 これでも本当に頑張った...笑 農奴制の解放ってなに? 当時のロシアのキリスト教の立ち位置は? そもそも社会主義ってなんだ? ってところはザックリ予習してから読むべきだったな... 全てのキャラクターが色濃く 地獄のような相関図の中で 三男だけが物語の中心になって光を差し込んでくれる。 しかし、敬虔なキリスト教徒である三男の光だけで世の中は照らせず... 物語は救われない展開になり、誰も幸せにならない。 そう!まさに遠藤周作の「沈黙」のような後味。 愛憎の混沌、唯神論or無神論 どちらの側面もそれはそれは丁寧に描くことで 人間社会を立ち上がらせ そこに神はいるのか?いや、いない? いや、いる?いや、いない!いや、いる? を繰り返していく両面鏡のような構造。
大まかなストーリーは、さほど複雑ではないが、心理描写が重厚で、読みごたえ十分。段々クセになってきた。
噂に違わぬ大傑作。 ただ、、、、読むのにこれほど体力消耗した読書経験はない。もはや途中からモンブランかエベレスト登頂を目指すような感覚だった。 原因はドストエフスキーの文体!! ロシアどころか、人類そのもの、 人間社会と歴史総てを描こうと言うマクロ的な作品であるにも関わらず、 着ている服のボタ...続きを読むンの模様あたりから(これは例えです)ミクロ的顕微鏡を使って語り始めるもんだから、文章が長い長い長いながい!!!1人のセリフで軽く10ページ位喋ってる^_^ これは一体何の話ですか?と何度ドスト兄さんに問いただしたことか。 ロシアの広大な大地と、民族の血筋と、長い長いキリスト教信仰の歴史が、トルストイやドストエフスキーに共通する長〜い文体を創り出したんだろうな。 読んだ後は、毎日グッスリ眠りに落ちるほど、 脳味噌を酷使しました。 ドストエフスキーはこう言っている。 世界は汚く、堕落しきっていて、 もはや神も救いもへったくれもない状態だよねと。 だって民衆を救うべきキリスト者自身がもはや権力にひれ伏し完璧に嘘と欺瞞で堕落してるよねと。 神がいないとすれば、もう何しても良くないか?って言う無神論的ニヒリズムや、恋と性欲によって情熱だけに生きてやる!って言う刹那的京楽主義に対して、もう信仰なんて抱いてる人は時代おくれで、無能力集団で田舎の僧院で引きこもってるお花畑の人々でしかないよねって言う指摘なのだ。 ドストエフスキーが恐らく相当のクズ(すみません!)だから、クズ達の気持ちがリアル過ぎるほどリアルに描写されてて、結局人間はこんなもんだよ、僕を含めて(ドストエフスキー自身)って言ってる気がする。 しかし、そんな世界の中で、 絶対に信じられるものはないのか?美しい無償の愛は何処かにないのか?と言う強烈な渇望が生まれてくるのだ。 それを体現しているのが、 三男アリョーシャとそのメンターであるゾシマ長老。彼らこそ、まさに愛の人だった。 そしてアリョーシャは子供にだけは、 大きな希望を託している。 大人の世界はこんなだけど、君達は希望であると感じている。だからこそ、ゾシマ長老から受けた愛と正義の種をせっせせっせと子供の心に植えていく。 (たとえクソガキであっても、アリョーシャは大好きなのです!) 汚く、希望のない世界だからこそ、 アリョーシャの愛が美しく浮き彫りになり、そんなアリョーシャを子供達も信じ、大好きになっていく過程は本当に美しい。 この世界に存在するあらゆる困難な闘争。 善と悪、愛と憎しみ、信仰と堕落、宗教と俗世、 神と悪魔、唯神と唯物。 ただ、これらの闘争を貫いて勝利に向かう最終的な力は結局、愛そのものなんだよなぁと、ドストエフスキーは語っていたような気がする。 また、あらゆる要素を含んでいる作品だからこそ、どんな年代の人がいつ読んでも、それぞれの視点からの鑑賞が可能。重層的で密度が半端ではない。 再読する度に新しい発見がありそう。 とにかく、登山と同じで一歩一歩進んでいくと、 意味を感じなかった一言一言が組み合わさって、 やがて壮大なタペストリーとして眼前に現れてきます!人生で一度は読破したい作品であることは間違いなし!
自分はカラマーゾフの兄弟を読むのが2回目である。 最初は少し話題に上がった、光文社版である。 読みやすい新訳と評判だったのである。 非常に楽しめたはずなのだが、よく分からない部分も多々あった。 そこで、ネット上でこちらの新潮版の方が良いという評判が多々あったので、読む事にした。 上巻を読んだ限り確か...続きを読むに読み易いし、よくわからない部分もほとんど無かった。 大審問官も凄く読みやすかった。 これは中巻、下巻が非常に楽しみである。 素晴らしい翻訳と感じている
[ヨハネによる福音書の引用]よくよくあなた型に言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに身を結ぶようになる。 [始]作者の言葉 わが主人公、アレクセイ・フョードロヴィチ・カラマーゾフの伝記を書き起こすのにあたって、わたしはいささかとまど...続きを読むいを覚えている。 [終]「さ、行きましょう!今度は手をつないで行きましょうね」「いつまでもこうやって、一生、手をつないで行きましょう!カラマーゾフ万歳!」もう一度コーリャが感激して絶叫し、少年たち全員が、もう一度その叫びに和した。 とにかく長かった。ただ、その分の読み応えはかなりあったし、胸を打つ箇所もあった。 この超大作の最後が一人の少年の葬式で終わるというところが好き。 登場人物の関係がそこの繋がりあったの?こいつ誰だっけって感じになって混乱したのでまたいつかリベンジしたい。 あとほとんど全員クズで思考回路がわからなかった。やっぱり西洋思想がないと駄目なのかしら。
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カラマーゾフの兄弟
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ドストエフスキー
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