作品一覧

  • 浮世の画家〔新版〕
    3.9
    1巻990円 (税込)
    戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野。多くの弟子に囲まれ、大いに尊敬を集める地位にあったが、終戦を迎えたとたん周囲の目は冷たくなった。弟子や義理の息子からはそしりを受け、末娘の縁談は進まない。小野は引退し、屋敷に籠りがちに……。著者による序文を収録した新版。
  • キャッチ=22〔新版〕 上
    4.4
    1~2巻1,298円 (税込)
    第二次世界大戦末期。中部イタリアのピアノーサ島にあるアメリカ空軍基地に所属するヨッサリアン大尉の願いはただ一つ、生き延びることだ。仮病を使って入院したり、狂気を装って戦闘任務の遂行不能を訴えたり、なんとかして出撃を免れようとする。しかしそのたびに巧妙な仕組みをもつ恐るべき軍規、キャッチ=22に阻まれるのだった。強烈なブラック・ユーモアで、戦争の狂気や現代社会の不条理を鋭く風刺する傑作小説。
  • 神話の力
    4.1
    世界中の民族がもつ独自の神話体系には共通の主題や題材も多く、私たちの社会の見えない基盤となっている。神話はなんのために生まれ、私たちに何を語ろうというのか? ジョン・レノン暗殺からスター・ウォーズまでを例に現代人の精神の奥底に潜む神話の影響を明らかにし、綿々たる精神の旅の果てに私たちがどのように生きるべきか、という答えも探っていく。神話学の巨匠の遺作となった驚異と感動の名著。/掲出の書影は底本のものです
  • 母なる夜
    4.5
    1巻660円 (税込)
    第二次大戦中、ヒトラーの対米宣伝に携わった劇作家ハワード・キャンベルの真意とはなにか?   第二次大戦中、ヒトラーの擁護者として対米宣伝に携わった劇作家ハワード・W・キャンベル・ジュニア--はたして彼は、本当にアメリカの裏切り者だったのか? 鬼才ヴォネガットがたくまざるユーモアとシニカルなアイロニーに満ちたまなざしで、自伝の名を借りて描く、時代の趨勢に弄ばれた一人の知識人の内なる肖像。
  • パームサンデー―自伝的コラージュ―
    3.5
    1巻1,078円 (税込)
    スピーチ原稿、短篇、自作の成績表、書評、自分の質問に自分で答える自己インタビューなどを著者自身が編纂し、全体に自伝的な息吹をあたえるために“つなぎのおしゃべり”を書きくわえた。文学、宗教、核問題など、さまざまなテーマについて、ユーモアと皮肉に満ちた筆致でつづった作品集。
  • ヴォネガット、大いに語る
    値引きあり
    4.0
    1巻495円 (税込)
    幼少時からのSFとのかかわりを語るインタビューやエッセー、怪実験をおこなうニューヨークのフランケンシュタイン博士を描いた脚本、『猫のゆりかご』創作秘話と科学者の道徳観について述べた講演録などを収録。どんなに悲惨な状況でも、けっして笑いを忘れない著者の多彩な魅力を伝える作品集。

ユーザーレビュー

  • キャッチ=22〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    <翻訳文学試食会>で名前が出ていたので読んでみた。かなりの難物でした(^_^;)


    第二次世界大戦中に、イタリアの近くのピアノーサ島に駐屯するアメリカ空軍部隊がある。
    主人公はアッシリア系アメリカ人で爆撃助手のヨッサリアン。彼は「生き残る」ことを第一としていた。そのためには手段を選ばない!そもそも空軍を希望したのだって、長い長い訓練期間のうちに戦争が終わるだろうと思ったから。だって神様は俺達の味方らしいし、戦争はすぐに終わるんだろ。
    でもヨッサリアンが前線に送られても戦争は続いている。

    どんな物語か掴めず苦労した…(+_+;)
    まず文章が回りくどい。
    「彼のことを知っているのは、彼のことを

    0
    2025年05月17日
  • 浮世の画家〔新版〕

    Posted by ブクログ

     時代の空気感がよくわかる。戦中の正義は戦後の悪となり、個人が信じたものも否定されてしまう。それでも家族を思う気持ちは大切だと思った

    0
    2025年03月29日
  • キャッチ=22〔新版〕 下

    Posted by ブクログ

    上巻は問答するやり取りやキャラクターの突飛な行動が面白く、ときには吹き出すくらいに笑えた。
    下巻はどうなるのかと思ってたら、今度はとても怖い展開になっていく。
    上巻で登場していた、前の章(とは言っても時間軸のズレはあるが)で生きていた人間たちが、呆気なく、理不尽に死んでいく。
    戦場で死ぬのならまだ理解も追いつくが、なかには味方が自らの利益を生むために、その犠牲になって死んでしまう人間もいる。
    上巻以上にその理不尽さは高まる。
    ヨッサリアンは味方の死を伝えに行けば殴られ、蹴られ、殺されそうになったりしていて、ドタバタ感はあるものの常に死がついてくるような緊張感がある。
    だが、意外な人物が最後に一

    0
    2024年10月22日
  • キャッチ=22〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    第二次世界大戦中、地中海の小島にあるアメリカ軍の基地から爆撃に向かう航空兵士たち。
    主人公のヨッサリアンは規定の飛行回数を過ぎたにも関わらず、上官の気分で規定の飛行回数が増やされる。その状況に、このままではいつか死んでしまうと思い生き延びようと、狂ったフリをする。
    しかし、そのヨッサリアンの前に軍規であるキャッチ=22が立ちはだかる。
    キャッチ=22は、本当に狂った人間は狂ってることを証明しようとしないで出撃するはずである。出撃を拒否することはつまり正気である、という不条理で実態のない軍規であった。

    不条理な状況に晒されるヨッサリアンを可哀想だと思うのだが、多くの軍人たちとのやり取りもめちゃ

    0
    2024年10月16日
  • 神話の力

    Posted by ブクログ

    神話それ自体の話が多いのかなと思っていたが、私たちがいまこの人生をより良く生きるためにどうすればいいのかみたいな内容が結構あってよかった。「あなたの至福を追求しなさい」ということを忘れずにいたいと思う。

    0
    2024年08月15日

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