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Posted by ブクログ 2019年07月28日
2回目。いつも素晴らしい小説をありがとう。
初めて日の名残りを読んだ時はたまげたけど、テーマほんとうにそっくり。
日の名残りの方が華やかさと鮮やかな色彩感があって好きだけど、地味で淡々としていて暗いこちらも良い小説。
主人公のやるせなさや辛さも、周囲の気まずさや不満も、どちらも手に取るようにわかる...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月14日
戦後を舞台に、戦前、戦中に画家として活躍した小野が自身の過去を語る回顧録形式の小説。
日本を破滅へと導いた軍国主義を是とし、その信念をもって数々の絵画を発表。
当時大いに受け入れられ賞賛された価値観は、敗戦後には唾棄すべきものとして扱われる。
新しい価値観を理解し、それを認め、受容すること。
それ...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月01日
あなたのやったことは間違いだ、と言われるのは腹が立ちます。間違いか間違いではないかの前に、自分以外の誰かに言われることに、まず腹が立つだろうと思います。なぜなら、間違いかどうかを決めるには「これが正解」という基準が必要ですが、その正解はどこから来るのかが人によって違うはずだからです。私が行った「何か...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月06日
戦争前後の人間関係を回想を交えて語る一人称小説です。これまで築き上げた自分と時代や価値観の変化にどう折り合いをつけていくか苦悩する様子が本人目線で綴られています。
主人公の記憶や印象に基づいた真実が事実であるとは限らない曖昧さに翻弄されました。過去の出来事が徐々に明らかになるにつれて、「自分が捉え...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月09日
第二次大戦前から画家として活躍してきた小野が、うまくいかない娘の縁談や周囲の態度から過去を回想していく。師匠の耽美主義を離れて精神主義に傾き、戦時のプロパガンダに加担し評価され、自信を深めるが、価値観が一変した戦後の日本社会で、そのアイデンティティをどう扱ったらいいか迷い悩む。
語りの中で、小野が自...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月19日
これを30歳そこそこで書いたのか!とまずそこに驚く。たしかに日本人ぽくない言い回しや思考回路、やりとりはあちこちに見られる。特に、一郎。理路整然と喋りすぎ。けれど、主人公である小野は明治生まれの鼻もちならないじいさん。そんな作者自身からかけ離れた人間の自分語りを、その年齢でこのレベルの作品に仕上げる...続きを読む
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