カズオ・イシグロの作品一覧
「カズオ・イシグロ」の「わたしを離さないで」「遠い山なみの光〔新版〕」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「カズオ・イシグロ」の「わたしを離さないで」「遠い山なみの光〔新版〕」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
品格とは何かを問う素晴らしい小説であった。
主人公のスティーブンスは偉大なる執事として、感情を排した献身こそが品格であると信じ生きてきた。
しかし、幾つかの出来事が示す様に、その信念によって自らの人生を縛り、結果として取り返しのつかない後悔を生んでいった。
彼は沈んでいく夕日と共にその事実を静かに受け入れていった。
では彼は自らの心に誠実でなかったから、品格がなかったのか?
私はそうは思えない。
もしここで彼が過去を否定し、失敗を他人のせいにし、感情を受け入れていなければ品格のない人間に成り下がっていたのかもしれない。
しかし、彼は旅の中で、自らの後悔を受け入れ、人生を投げ出さず、執事と
Posted by ブクログ
キャシー、ルース、トミーの微妙な距離感は何なんだろう。ただの三角関係だろうか。トミーからキャシーまたはルースにアプローチする場面は印象に残っていない。であれば、トミーの魅力はどこにあったのだろう。目立つ子供ではあったが癇癪持ちで扱いにくく、ヘールシャムの生徒同士で尊敬を受けるバロメータである「どれだけいい作品を作れるか」という点ではからきしである。しかし、キャシーもルースも他の男性とも関係を持ちながら、最終的に大事に思っていたのはトミー。この点に限らず、本作は色々な問いを立てることができるように思う。
読書中の予想として「作品」は何かの犠牲者である生徒それぞれの記念品ではないかと考えていたが
Posted by ブクログ
前情報が「信用できない語り手」しか無く、この言葉を理解できていなかったため、変に期待して読み進めてしまったためあっさりとした読後感になった。
この本は、というかカズオイシグロというかキャシーは(トミー〜ヘームシャル含め)記憶をテーマにしていて、p426に一度だけ「これをお読みの方も」と出てくる。これは、私が途中から感じていたこの回想は誰に向けてと語りだろうというものの終着点であると感じた。つまりキャシーに、ヘームシャルのことを、読者である私たちが教えてもらう体験型小説のような感覚のため、没入して読めたのかもしれない。
回想形式で進められて行くためたった1人の語り手であることに気付いてからそ