日の名残り

日の名残り

1,012円 (税込)

5pt

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短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々……。遠い思い出は輝きながら胸のなかで生き続ける。失われゆく伝統的英国を描く英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。

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日の名残り のユーザーレビュー

旅は、人生を思い返すきっかけになったりします。
この物語は、執事であるスティーブンスが、旅の最中に自身の人生を思い返す物語です。
どこまでも完璧な執事であり、どこまでも完璧な執事であろうとするスティーブンス。そんな彼の働き方や生き方を、自分の働き方や生き方と比べて読み進めると面白いと思います。
登場人物が多く、すべての登場人物の名前がカタカナのため、最初は混乱しやすいですが、主要な登場人物は複数回出てきてだんだん人柄をつかめるようになってくるので、とにかく読み進めることをお勧めします。
また、スティーブンスの語りで進んでいくため、文章が丁寧で読みにくく感じるかもしれません。こちらについても、とにかく読み進めてみていくと、次第に慣れて心地よくなっていくと思います。

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感情タグBEST3

    購入済み

    面白くてすんなり読めました

    2024年04月16日

    サー・カズオイシグロの作品を読むのはこれが初めてでしたが、冒頭からすんなり読めて良かったです。
    大好きなドラマ「ダウントンアビー」の世界を楽しめました。主人公のドライブ中の描写も以前旅行した時のイギリスの田園風景が目に浮かぶようでした。
    どちらかというと主人公より元女中頭のミス・ケントンに感情移入し...続きを読む

    #深い

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    Posted by ブクログ 2024年01月17日

    今現在就活中ということもあって、複雑な気持ちになった。あたたかくも痛く苦しくなる。スティーブンスの生き方は後悔するものではないと思うしらしくて好きだが、本人が涙を流すのもわからんでもない。
    最後のところ、何度でも読み返したいと思う。
    というか全体的に何度でも読み返したい。

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    Posted by ブクログ 2024年02月19日

    友人から勧められた作品。
    土屋政雄氏の見事な訳も手伝って、素晴らしい読書体験を味わうことができた。

    常に『品格』を追い求めた執事・スティーブンズは、現在の雇主・ファラディに進められて休暇をもらい、英国南西部への旅に出る。
    息を吞む田園風景や暖かい人々との交流、そして過去共に同じ雇主に仕えたミス・ケ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年12月03日

    貴族の屋敷での執事としての人生を振り返る主人公の語りは、飽くまでも丁寧な口調と柔らかな物腰で、読んでいると、とても癒される。悲しみを描いても陰鬱さはなく、静謐という言葉が浮かぶ。何度でも繰り返し読みたくなる名作だと思う。

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    Posted by ブクログ 2023年05月18日

    カズオ・イシグロ初邂逅。
    名家に仕える執事、スティーブンスが、久々に与えられた余暇に英国をドライブ。
    既に辞めてしまった女中頭のミス・ケントンに会うことを目的の一つに。

    その道すがらに起こる出来事をきっかけに、お仕えしている家で発生した様々な出来事を思い出しながら滔々と語り、そこから執事としての品...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年05月09日

    特に大きな事件もなく、淡々と進む文章なので好き嫌いが分かれそう。
    読み終えたあと、なんだか朝日を見たあとのような不思議な爽快感と暖かさがある。

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    Posted by ブクログ 2023年05月07日

    大学の合格祝いとして担当の歯科医師の方に頂いた本なのですが、まるで1本の映画を観ているような時がゆっくりと流れる気品溢れる物語でした。

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    Posted by ブクログ 2024年04月04日

    カズオイシグロの中でも特におすすめ。主人公の執事が以前の主人との日々を旅しながら回想していく。品格を求める仕事人間の主人公。最後には何も残らず…

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    Posted by ブクログ 2024年02月21日

    スティーブンスが途中で「もしかしてダーリントン卿のもとでかつて働いていた執事かい?」と聞かれ、「いいえ。一度も。フィラディという方にお仕えしております。」と答えるシーンがある。

    これは決してダーリントン卿に仕えていたことを恥じて昔の関係を秘密にしているのではなく、イギリスでは執事と主人の関係は離婚...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月08日

    よく「旅行に持って行きたい本」という特集があったりするけど、
    これもそんな小説のような気がする。
    オレもこれを金沢を旅しながら読んだのでなおさらね。



    主人公も旅をしていて、イギリスの各地を巡る。
    けど、旅自体が主題ではなく、人生の回想が中心となっている。
    旅しながらいろいろ考えるってよくあるじ...続きを読む

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