ダロウェイ夫人

ダロウェイ夫人

748円 (税込)

3pt

6月のある朝、ダロウェイ夫人はその夜のパーティのために花を買いに出かける。陽光降り注ぐロンドンの町を歩くとき、そして突然訪ねてきた昔の恋人と話すとき、思いは現在と過去を行き来する――生の喜びとそれを見つめる主人公の意識が瑞々しい言葉となって流れる、20世紀文学の扉を開いた問題作を、流麗にして明晰な新訳で!

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ダロウェイ夫人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年07月06日

    のどかで平和なロンドンの一日。夫人は、パーティーの準備のための時間を気にしながらの買い物をする。そこにすがすがしさがある。ただ気がかりなのは、大物と結婚する前に交際していた人のこと。その頃のほうがどちらかといえば若い時期だし、のうてんきだった。それがよかったのだが、こういうことになり、今は兵士として...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年01月21日

    ヴァージニアウルフは『灯台へ』と本作しか読んでいないけれど、最も魅了される作家のひとり。

    意識の流れを繊細に描写した文体は、登場人物への深い共感を可能にし、内容は一見すると平凡だが作品は不思議な明るさに包まれている。

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    Posted by ブクログ 2016年02月20日

    存在するっておかしなこと。

    昔読んだ時は、クラリッサ=セプティマスなのがよくわからなかった。読み返してみて、本当に、ものすごいシンクロっぷりに驚いた。どうして前読んだ時、気づかなかったんだろう。

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    Posted by ブクログ 2010年08月02日

    6月のとある一日における、ダロウェイ夫人を初めとした登場人物たちの意識の流れを描いた小説。
    改段もなしに別の人物の意識に次々とすり変わっていくので、あまり真面目に読み込もうとすると大変だけど、さらさらと読み流していけば、様々な人々の様々な意識の流れの交差点が見えてきて面白い。
    生と死、若さと老い、美...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年04月26日

    印象派やマリー=ローランサンの絵画のような淡い色彩を思わせる作品。全体的に少々退屈で、主人公ダロウェイ夫人がお上品すぎるきらいはある。ただ、第一次大戦に従軍した青年セプティマスのPTSDに苦しむ心理描写や、ダロウェイ夫人の回想の中の女友達とのキスシーンなどは大変素晴らしい。

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    Posted by ブクログ 2023年03月31日

    感想が上手く書けないけれど、ゆっくり反芻してみている。そんな小説。
    ロンドンのストリートが交差し、全ては同じ空間ヘ、時間も空間も超えて、交差し、つながっていく。
    道行く人も人生を変えた人も、今というこの瞬間につながる感覚をふと覚える。

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    Posted by ブクログ 2023年02月15日

    イギリス貴族社会・中産階級社会の俗物性を描きつつ、それで世の中が成り立っている側面を認めながらも、それに対する違和感を拭えない人々の独白を重ねていく。「私」とは?人生とは?幸せとは?屋内のパーティーの俗物性と屋外に広がる暗闇の虚無。その境界にある窓際が象徴的。

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    Posted by ブクログ 2022年02月22日

    イギリスの女流作家。初期の“Jacobʼs Room”(1922)あたりから伝統小説のプロットや性格概念に対して実験的再検討を試み、”Mrs. Dalloway”(1925)や”To the Lighthouse”(1927)などで刻々と移り変わる人物の意識の流れを叙述していく方法を確立

    ウルフは...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年01月22日

    淡くて美しい、まさにロンドンの6月のような文章。ラベンダーやヒヤシンスの香りが漂ってくるよう。

    一方、権威への恐怖や自分の狂気への恐怖、同性愛に違い感情等も描かれているのが意外だった。

    細部を読む小説だと思う。

    ウルフは難しいと言われている通り、最初は、意識の流れや事実を流れるように織り交ぜて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年09月12日

    ドイツの音楽家マックスリヒターが、ウルフ原作のバレエ音楽の作曲をしていて、この作品を知った。
    世界的に有名な女流作家といえば他にブロンテ姉妹やオースティン、パールバックなどがいるけれど、ウルフの作品からは最も純度が高く痛々しいほどの女を感じる。
    ブロンテ姉妹やオースティンの作品は、物語として筋が通っ...続きを読む

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