作品一覧

  • シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選
    3.0
    1巻1,500円 (税込)
    人新世とは、「人間の活動が地球環境に影響を及ぼし、それが明確な地質年代を構成していると考えられる時代」、すなわちまさに現代のことである。パンデミック、世界的な経済格差、人権問題、資源問題、そして環境破壊や気候変動問題……未来が破滅的に思えるときこそ、サイエンス・フィクションというツールの出番だ。本書に収められた短編10編とインタビューで、不透明な未来を見通し、それが社会や家族や個人にどんな影響を与えるか、そして希望をもたらすにはどうしたらよいか、グレッグ・イーガンを始めとする気鋭の作家たちが探ってゆく。/【目次】序文――人新世におけるサイエンス・フィクション=ジョナサン・ストラーン/シリコンバレーのドローン海賊=メグ・エリソン/エグザイル・パークのどん底暮らし=テイド・トンプソン/未来のある日、西部で=ダリル・グレゴリイ/クライシス・アクターズ=グレッグ・イーガン/潮のさすとき=サラ・ゲイリー/お月さまをきみに=ジャスティナ・ロブソン/菌の歌=陳楸帆(チェン・チウファン)/〈軍団(レギオン)〉=マルカ・オールダー/渡し守=サード・Z・フセイン/嵐のあと=ジェイムズ・ブラッドレー/資本主義よりも科学――キム・スタンリー・ロビンスンは希望が必須と考えている=ジェイムズ・ブラッドレー/謝辞=ジョナサン・ストラーン/解説=渡邊利道/編者紹介/訳者紹介
  • 九段下駅 或いはナインス・ステップ・ステーション
    3.7
    1巻1,540円 (税込)
    2031年南海地震に襲われた日本に中国が侵攻、2033年の現在、東京は東西に分断され、東をアメリカ、西を中国が管理下に置いていた。 警視庁捜査一課の刑事コレダ・ミヤコは、アメリカの要請で、犯罪捜査の経験のない平和維持軍のヒガシ・エマ少尉と事件の捜査に当たることになる。 占領下の東京を舞台にした連作SFミステリ。
  • 九段下駅 或いはナインス・ステップ・ステーション

    Posted by ブクログ

     時は2033年。西側が中国、東側はアメリカが管轄するエリアとなっている<戦後>の東京が舞台。刑事・是枝都は、アメリカ平和維持軍から派遣されてきたエマ・ヒガシ中尉とコンビを組むよう上司に命じられる。渋々ながら承知した都は、幾つもの事件をエマとともに解決していくうち、仲間としての信頼をエマに寄せていくようになる。それはエマも同じことだったが、それを揺るがせかねない三国間の対立が起こり—。
     九段下駅と書名にあるのは、<戦後>の東京では警視庁本部が九段下駅近くのオフィスビルに移動しているからで、地下鉄はそれほど出てこない。近未来が舞台の連作ミステリーであり、SFでもある。なんか、テレビドラマのシリ

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    2023年09月05日
  • 九段下駅 或いはナインス・ステップ・ステーション

    Posted by ブクログ

    近未来の東京を描いた話。本格派ミステリーではないので謎解きはちょっと単純だけれども、ああこんな未来は起きうるなーと思わせる内容でした。最後のエピソードでそれまでの伏線を回収していて、かつ次のシリーズに繋がる終わりかただったのが良かったです。

    原作は英語で書かれた連作だけれども、翻訳が自然で読みやすかったです。

    あと読みながらこれはネトフリとかWOWOWで連続ドラマ化されそうとかドラマ化された光景を頭に思い描きながら読んでいました。

    ドラマ化されるとしたら自分のイメージではこんな面々です。
    都 木村文乃
    エマ 藤間爽子
    西村 北村有起哉
    賢介 岡田将生

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    2022年11月03日
  • シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選

    Posted by ブクログ

    2024-10-11
    グレッグ・イーガン目当てで読んだのだけど、他の作品も粒ぞろい。結末が明るいもの、暗いもの、どちらもあるけれど、明るいものはやや夢想的になっている気がする。まあ、そりゃそうか。

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    2024年10月11日
  • シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選

    Posted by ブクログ

    SF。短編集。
    環境問題や経済格差の問題など、社会問題をテーマにしたアンソロジー。
    とても好きなテーマだが、全体的にはまずまずくらいの満足度。
    このテーマだったら、長編でじっくり読んだ方がより楽しめるかも。
    特に好みだったのは以下2作品。

    サラ・ゲイリー「潮のさすとき」
    海底農場。身体改造。ジョン・ヴァーリイ的な世界観。海が舞台のSFは、個人的に好きな傾向があるように思う。

    陳楸帆「菌の歌」
    未開の村落へのネットワーク普及。この舞台設定も好き。もっと読みたいと思えた。個人的ベスト。

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    2024年06月07日
  • シリコンバレーのドローン海賊 人新世SF傑作選

    Posted by ブクログ

    人新世SFということで、当然、地球環境の危機的状況をテーマにした作が多い。けれども、ハード面よりもソフト面にスポットを当てた作がほとんどを占める。環境危機への対応策なんて分かりきってる、問題は社会がそれを実行しようとしないことなのだ、ということなのだろう。ただ、そのアイデアが案外とナイーブ。全体に理想化されたコミュニティの登場が目に付くのだが、その描写がまるでカウンターカルチャー全盛の頃のヒッピーコミューンなのだ。「菌の歌」なんかは、あの頃のSFそのまんまである。こんな感じの話、いっぱい読んだなあ。まあお話の中とは言え、この問題に簡単に答えなんかが出るわきゃないってことなんでしょう。

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    2024年05月27日

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