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全豪50万部突破
オーストラリアABIA 年間大賞受賞作
壊れた家族。ろくでもない毎日。
それでも少年は、
濁った日常のなかに色彩を探しつづける――
危うさと眩さが織りまざる少年期を色彩豊かに描いた、
34カ国展開のベストセラー小説。
1980年代ブリスベン郊外。少年イーライは犯罪と暴力はびこる小さな町に暮らしている。母親は薬に溺れ、母に薬を教えた麻薬の売人が父親代わり。本当の父の顔はもう覚えていない。兄はある時から言葉を発しなくなり、時おり予言めいた言葉をその人差し指で宙に綴る。唯一の“まともな大人”は元脱獄犯として悪名高いスリムで、親友であるこの老人に人生の真髄を教わりながら、イーライはいつしか“世界を変えることのできる”ジャーナリストになりたいと夢見るように。だがある日、町を牛耳る悪の手が、彼から大事な人を奪っていき――。
世界34カ国展開。「2019年オーストラリアで一番売れた小説」がついに日本上陸。
*ABIA賞 大賞ほか4部門制覇
*インディ・ブック・アワーズ2019ブック・オブ・ザ・イヤー受賞
*MUD Literary Prize 2019金賞受賞
*New South Wales Premier's Literary Awards読者投票部門・新人部門受賞
Posted by ブクログ 2021年11月08日
読み始め,圧倒的に高度な文章構成で,自分も付いていくことができるか心配であったが,家族の物語でありながら,冒険の物語であり,少年の成長の物語であり,要所要所にそれらの活劇感が挿入され,当初の心配は杞憂であった.
日常とは言っても,平和な日常では無く,びっくりするようなことも起こり,少しづつ読み進める...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月08日
圧倒的な量と質!細かなディテールにこだわるイーライ少年のように、たくさんのエピソード、感じた事、ちょっとした会話、言われなかった言葉などがこれでもかというくらい書かれていて、魔術のようにそれがどんどん繋がっていく。エンターテイメントとしても面白いし、家族愛や兄オーガストへの信頼、ベビーシッターだった...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年08月14日
ディテールと色彩が、破滅的な世界を照らす珠玉の小説。愚かで勇敢な少年の冒険譚。どこかファンタジックな雰囲気も醸し出しつつ、ドキュメンタリー的に細部にこだわった作品で、とてもワクワクさせられた。
子ども思いだけど麻薬の密売人をやっている母、その母の恋人で同じく密売人をやっている男性的な魅力ある男、話...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月05日
スケールの大きなタイトルだ。何せオーストラリア発のベストセラー作品、満を持して、華やかに登場! ページを開くと、すぐさま感じられるのは、高密度な文章による作風。物語力の高度さ。少し取っつきにくいくらいの言葉の奔流。それに何と言ってもイメージの横溢。これこそ少年の感性そのものかもしれない。それを大人...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月29日
「少年は世界をのみこむ Boy Swallows Universe」
日本語訳で600ページ近くあるにもかかわらず、三語で表された各章はスムーズでリズムがある。しかも描写は細かく比喩も豊かで、流して読むには少々もったいないほど。
物語は12歳の男の子イーライの目線で描かれる。
犯罪の匂いのする親を...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月31日
少年イーライとそれを取り囲む人達とのヒューマン物語。
事実に基づいた話だけに、キャラクターの個性とさり気無い言葉に人間性をとても感じる。
少年イーライは周りの噂や言葉に惑わされることなく、自分が接している人達を信じ突き進む。
たとえ過酷な経験だろうと、立ち止まらない性格は危なかしくもあり、破天荒であ...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月22日
たくさんの賞を受賞し、
たくさんの国で翻訳され読まれている本。
とても波乱にとんだ内容だった。
イーライは、おしゃべりで、
お話を作るのが得意で、ちょっと泣き虫。
オーガストは、ひと言も話さない。空中に指で書く文字は、予言めいたものもあれば、意味不明な文字列のこともあるが、賢い兄で頼れるアドバイザー...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年03月22日
海外作品を訳されたものを読み慣れてない(私みたいな人)だと、海外ならでは?の風景描写や言い回しとかが上手く飲み込めなくて読むのすっごい時間かかると思う。
でも訳された文章は本当に至高!わかんないけど、多分原文の良さがまんまか、それ以上に加わって高められたものになってると思った!原文の良さをひとつも損...続きを読む
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