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Posted by ブクログ
49歳、元高級娼婦レアの色香漂う熟女の魅力が、余すところなく伝わってきます。美しい描写です。まとっている香水の香りまで漂ってきそうです。
彼女と恋人関係にあるのが、25歳のシェリ。本書のタイトルになっています。年の差恋愛というだけでも、ドキドキがとまりません。2人の6年間の馴れ合い生活の後、シェリは19歳のエドメと結婚。
シェリとエドメの新婚生活のぶつかり合いも読みどころですが、レアとシェリが別れた後の、それぞれの激しい心情の揺れの表現も、これまたスゴイ!
寄せては返す波のようにバシバシ打ち寄せてきて、夢中になって読んでしまいます。老いと若さの対比については、遠慮なしです。(レアについて、シワや白髪とか)シェリは、レアの肉体の衰えに失望しつつも、結婚後も心は彼女に引き寄せられていく。本物の恋です。
レアとシェリが対峙する最終場面は、最強にして最高の筆致でした。レアの潔さは素晴らしかった。男前ならぬ女前に、拍手です。
少し前にサラッと読んだ『ミス・サンシャイン』(吉田修一)も、年の差男女の恋で、「あらっ」と思ったのですが、1920年にこのような小説が発表されていること、衝撃です。
内容的にインパクトありですが、この小説全体が一つの絵画のようでした。文章表現から溢れ出る美しさに、最後までうっとり。
Posted by ブクログ
シェリもレアも痛々しくて見てられないと言うのが1番の感想
子犬系小悪魔男子のシェリが無邪気に甘えまくるのも、ラスト本人に面と向かって残酷な言葉を投げるのも、15歳くらいの設定ならまだ分かるけど、25歳となると一気に危険人物っぽさが増すように思う。
レアも若く華やかな自分とか、若い男の子を手玉に取る自分というアイデンティティにしがみついて、自らの老いを受け入れることができないのが気の毒。
作者の感情表現が巧いのだろうけど、それが故にリアルな世界で彼らとは接したくないと思ってしまいました。
奔放な恋愛観も理解が難しく、読んでいてずっとお好きにどうぞみたいな気持ちでした…
Posted by ブクログ
最初の数ページ、美しく若い少年のような愛人シェリが、50歳直前の高級娼婦レアの真珠のネックレスを弄びながら、僕にくれよ、僕の方が似合うよ、としゃべっているその場面に、思ったのはよくある大人の女向けのコミックスや安い小説類との、ものすごい類似性だった。
つまり最初に軽蔑し、それでも興味からずるずる読んでしまったというわけだ。
シェリの恋煩いとか、レアの才知ある言動とかそんなものは、それほど魅力を感じないが
レアがついに受け入れざるを得ない老いというものと完全に向き合わされるラスト近くは、ああこれが書きたかったのかと納得した。
評価が全て美と社交界におけるしゃれた知性のみから成る生き方は、さぞや苦しいことだろう。
互いの見てくれよりも中身を尊ぶ思考を持とうとして、それが出来ない美的感覚の強さは、悲劇かもしれない
Posted by ブクログ
時は19C末~20C初頭のフランス、49歳の元高級娼婦(ココット)が、24コ下の恋人と別れなくちゃいけなくなって色々悩んじゃう話。
正直なところ、何もかも自分の境遇と違い過ぎており、感情移入は難しかった。同じ娼婦を取り扱った小説でも、ゾラ『ナナ』とかデュマ・フィス『椿姫』なんかの方が、ド直球で分かりやすかった。
まぁ、もちろんこの小説はこの小説で面白かった。特徴的なのはやはり主人公のレアが持つ気高さだろう。
現代日本の娼婦(売春婦)ってのがどういう生活をしているのか全く知らないけど、ここで描かれる高級娼婦というのは、フランスの裏社交界の花形で、美人で頭も良い才色兼備な女性で、彼女たちに熱を上げすぎて破滅する富豪もたくさんいたのだとか。ゾラ『ナナ』はそういう話だったはず。
最近はAV女優の人がエッセイか何か本を出して話題になっていたし、恋愛って観点から考えたらただ体をかさねるより、ちゃんと文化人たる知性があった方が良いんだろうな。
で、そんな彼女だから、高級娼婦としての引退後も、そうやって生きてきた自分自身に誇りを持っている。でも、好きになっちゃった25歳の青年は、そんな自分でも気が付けばのめり込み振り回されちゃって、もう大変。彼の気持ちがわからないの。外国人と話してるみたい。そんな不安も抱いちゃう。49歳の、恋愛の達人とでも呼ぶべき人生を歩んできたのに。
それが辛い道であろうとも、自分の生き様を貫き、相手にとっても自分にとっても最後まで素敵な人であり続けた、そんな人間の物語なのかなと思った。
円熟した大人の恋愛など私が理解できるはずもないのだが、これからまた素敵な人と巡り会って、そしてこの小説を再度紐解いたら、沢山のものが見えてくるんだろうな。
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小説・文芸
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