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ネコの手を借ります。
孤独な人生が、ネコとの出会いで大転換! 志望する国立大学に進学するも、人間関係につまずき中退し、引きこもりになってしまった今津宗也。気がつけば10年の時が経ち、家族との仲もどんどん悪くなっていった。 そんなある日、宗也は側溝に閉じ込められ助けを求め鳴き続ける子ネコの声に気づく。大雨の中、その声をどうしても放っておくことができずに、宗也は子ネコを救出し、マリンと名づけ育てることを決意する。そしてこの決断が、孤独な彼の人生に大きな変化をもたらすことになり――。 マイナス続きの人生が、ネコとの出会いで大転換! 『ひかりの魔女』『迷犬マジック』の著者が贈る、小さな奇跡の物語。 -
変な地図
主人公はあの栗原さん!! 『変な家』『変な絵』に続く、雨穴「変な」シリーズの集大成! 2015年、大学生の栗原は、意外な事実を知る。 彼の祖母が、正体不明の古地図を握りしめて、不審死を遂げたという。 その古地図には、7体の妖怪が描かれていた。 これはいったい何なのか。なぜ、祖母は死に際にこんなものを持っていたのか。 謎を探るため、栗原は旅に出る。 そこに待ち受けていたのは、海沿いの廃集落、不可解な人身事故、潰れかけの民宿、因縁に満ちたトンネル、そして古地図に秘められた悲しい事実だった――。 祖母はなぜ死んだのか? 妖怪の正体は? ホラー、ミステリー、サスペンス、冒険、青春、恋愛…… 2024年書籍売り上げ1位! 雨穴が送る異形の王道小説。 あなたには、この「古地図」の謎が解けますか? ※イメージふくらむ「考察マップ」も収録。 ※著者・雨穴による『沖上喜見子の手記』朗読動画付き! -
とんこつQ&A
中華店とんこつの一員でいるため奇怪な努力を続けるわたし。 ナゾの読後感に唖然・鳥肌ッ!! へんてこ小説の金字塔! ***** 常識ってなんやったっけ?と、おかしな展開になっていく。面白不気味。 ――3時のヒロイン・福田麻貴 1/11放送「王様のブランチ」(TBS系毎週土曜日 あさ9時30分より生放送) 根拠の薄い不安定な強さが周囲を引きずりこみ、世界を歪ませる―― そんな危うい実体を「ほらほら」と容赦なく描きだす今村夏子、無敵。 ――平松洋子(解説より) ***** 大将とぼっちゃんが営む町中華とんこつ。「いらっしゃいませ」もろくに言えない従業員のわたしは、接客対応マニュアル「とんこつQ&A」を自作し居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは――。表題作をはじめ、予想しえない展開に鳥肌が止まらない、ほのぼのと不穏が奇妙に交わる全4編! 「とんこつQ&A」 大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。あの女が新たに雇われるまでは―― 「嘘の道」 姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが…… 「良夫婦」 いつもお腹を空かせている近所の少年・タム。彼の心を開くため、友加里は物で釣ることを考える。 「冷たい大根の煮物」 お金を借りて返さないことで有名な芝山さん。ずるずる仲良くなってしまった「わたし」は…… -
シャドウワーク
映画化! 2026年9月25日全国公開 吉岡里帆 奈緒 美保純 酒井若菜 ファーストサマーウイカ 佐月絵美 北村匠海 原嘉孝(timelesz) 風吹ジュン 監督 脚本 吉野竜平 繰り返される夫の暴力から命がけで逃れ、フラッシュバックに苦しみながらシェルターにたどり着いた紀子。 ある女性の死の謎を追う刑事の薫。 出会った二人の前にはさらに多くの死が待っていた。それぞれに迫られる究極の選択とは。 身近な者からの苛酷かつ執拗な暴力と支配、DV(ドメスティック・バイオレンス)の闇を描く戦慄のミステリー! <期間限定スペシャル表紙> 2026年12月25日まで期間限定特別表紙です。 2026年12月26日以降は順次、元の表紙に差し替えられます。 -
なんとかしなくちゃ。 青雲編
困ったことが起きたら、「なんとかしなくちゃ!」 日常に潜む「キモチワルイ」や「モッタイナイ」を見逃さない主人公・梯結子は商人の家系に生まれた四人きょうだいの末っ子。幼いころからその天才的なひらめきと観察力と調達力で、次々に難題に挑む。混み合う砂場、プライドが傷付くお友達が出るお誕生会、不利な生徒会長選挙でのアピール――誰もが諦めた課題を「なんとかしなくちゃ。」の一心で解決する、新感覚エンタテインメント!(幼少期~大学生編) 表紙がなぜお城のジオラマ? ↑読めばわかります! 世の中の「キモチワルイ」をスッキリ整理 痛快!問題解決エンタメ小説 ↓この難問、解けますか? Q. 学生新聞の広告効果を最大化するには? Q. 家族の夕食の予定がバラバラ。食材を無駄にせず家計の負担を減らすには? Q. 最も効果的に潜在顧客へ届けるポスティング戦略とは? (答えは本文に!) 単行本 2022年11月 文藝春秋刊 文庫版 2025年10月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
硝子の塔の殺人
最高到達点!!! 著者単行本売上第1位(弊社調べ) 本屋大賞ノミネート作品! 超話題沸騰!! ミステリ界が唖然、呆然、絶賛! 島田荘司「これを超える作が現れることはないだろう」 綾辻行人「ああびっくりした」 有栖川有栖「まるで本格ミステリのテーマパーク」 法月綸太郎「綱渡りのどんでん返し」 560ページ一気読み! ミステリファン必読の書!! 雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。 ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、 ゲストたちが招かれた。 この館で惨劇が起こる……。 館の主人が毒殺。 ダイニングでは血塗れの遺体。 血文字で記された十三年前の事件。名探偵・碧月夜と 医師・一条遊馬が謎を追う。 散りばめられた伏線、 読者への挑戦状、 驚愕のどんでん返し。 2022年本屋大賞ノミネート作であり、 知念実希人史上、最大ベストセラー作! 【目次】 プロローグ 一日目 二日目 三日目 最終日 エピローグ 『硝子の塔の殺人』刊行に寄せて 島田荘司 -
神に愛されていた
「忘れようとしていた痛みが「ここ!」と叫んでいる」 ――――作家・町田そのこ(「解説」より) 大ヒット作家・木爾チレンの「伝説の衝撃作」、ついに文庫化! 希望と絶望、羨望と嫉妬…… 愛憎渦巻く、狂気の物語。 若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。 しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った。 一体なぜ――。 やがて30年の時が経ち、冴理のもとへ、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。 すると冴理は語り始める。 心の闇に葬った、戦慄のその過去を……。 これは才能を信じて生きた女性作家ふたりの光と影、あるいは愛憎の極致。 魂が震える傑作! 著者渾身の「文庫版あとがき」、作家・町田そのこ氏による「解説」も特別収録! -
降りる人
〇「滑稽でもあり哀れでもある主人公が、実在の人物に思えるほど描写が自然で的確」(冲方丁/選評) 〇「名作が名作として読者の心に届く瞬間を目の当たりにできた思いで胸が熱くなった。」(辻村深月/選評) 〇「選評を書いているいまも、得がたい余韻がつづいている。」(道尾秀介/選評) 〇「淡々とした、ときにはユーモラスな語り口ながら、最後の一行まで緊張感が失われないのは、主人公の根源的な戦いを、緻密に、正確に、描いているからだ。感銘を受けた。」(森見登美彦/選評) 〇「こういう人の、こういう日々こそを、青春と呼びたい。いや、呼ばせてください。」(尾崎世界観) 心身ともに疲弊して仕事を辞めた30歳の宮田は、唯一の友人である浜野から、期間工は人と接することの少ない「人間だとは思われない、ほとんど透明」な仕事だと聞き、浜野と共に工場で働くことに。 絶え間なく人間性を削り取られるような境遇の中、気付けば人間らしい営みを求めるようになっていく宮田だったが、実はある秘密を抱えており――。 選考委員の胸を打った、第16回小説野性時代新人賞受賞作! -
池袋ウエストゲートパーク
累計475万部のレジェンドシリーズ最新刊 「おれたちはみんな自分を とことん安く売るようになったよな」 池袋で何件も強盗事件を起こしているトクリュウ(匿名・流動的犯罪グループ)の「池袋NO NAME」。 Gボーイズのメンバーが闇バイトの罠に嵌り、強盗の実行犯として逮捕された。 強盗の罪は重く、長期の懲役刑を受けることになりそうだ。 タカシは「池袋 NO NAME」の元締めを突き止めて罪を償わせることを決め、マコトを含めた4名を潜入捜査させることに。 しかし誰とも直接の接触を持たない元締めを見つけることは困難を極め……マコトが見つけた糸口とは? (表題作) その他「北口オーバードーズ」「池袋二丁目サウナセンター」「中板橋ルッキズム」の短編3作を収録。 時代の最先端のその先へ。 レジェンド人気シリーズ最新刊。 -
宮廷医女の推理譚
1758年、朝鮮王朝期。18歳のベクヒョンは、難関試験を突破し王族を診察する内医女(ネイニョ)になった。だがある夜、ベクヒョンが医術を学んだ恵民署(ヘミンソ)で、4人の女性が殺害される。3人は医女、最後のひとりは外出を禁じられている宮廷女官だった。事件を捜査する捕盗庁(ポドチョン)の役人は、怪しい供述をしたベクヒョンの師、ジョンスを殺人犯と断定した。彼女が犯人だと信じられないベクヒョンは、独自に事件を調べはじめ、捕盗庁の青年オジンの協力を得る。師の処刑を防ぐために、なんとしても真相を解明しなければ――。聡明な医女が謎解きに挑む爽快なミステリ。 -
マッドのイカれた青春
こんな顔、もううんざりなんだよ! 過剰に整ったルックスのせいで、 周囲の嫉妬と反感を一身に集める女子高生マッド。 いじめも炎上も停学も、美しすぎる代償―― なんてことが、あってたまるか! 十代の揺らぐ心と無意識のルッキズムを鮮烈に描き出す、会心作! 「これって全部、あたしが悪いの?」 県立第一高校に通う槙島朱里ダイアナは、名前の頭文字をとって「マッド(MAD)」と呼ばれている。圧倒的なその美貌は、周囲のあらゆる感情を刺激し、波乱を巻き起こしてきた。 敵視してくる女子グループ、媚びる男子勢、勝手に炎上するSNS、学園祭の入場制限……。 「これ、マッドのせいだよな」「調子乗ってんじゃねえよ!」心ない言葉を浴びせるクラスメイトたちだが、マッドが心のうちに抱え込む怒りと哀しみにふれたとき、自らの偏見とエゴに気づかされて――。 見た目から逃れられない若者たちの葛藤を描いた青春群像! -
タスキメシ
駅伝×料理、ベストセラー小説待望の文庫化。 陸上の名門高校で長距離選手として将来を期待されていた高3の眞家早馬(まいえそうま)は、右膝の骨折という大けがを負いリハビリ中。そんな折、調理実習部の都と出会い料理に没頭する。一学年下で同じ陸上部員の弟・春馬、陸上部部長で親友の助川、ライバル校の藤宮らは早馬が戻ってくることを切実に待っている。しかし、そんな彼らの気持ちを裏切って、心に傷を抱えた早馬は競技からの引退を宣言する。それぞれの熱い思いが交錯する駅伝大会がスタートする。 そのゴールの先に待っているものとは……。 高校駅伝、箱根駅伝の臨場感溢れる描写とともに、箱根駅伝を夢見て長距離走に青春を捧げる陸上青年それぞれの思いと生き様が熱く描かれる。青年達の挫折、友情、兄弟愛……。熱い涙、しょっぱい涙、苦い涙、甘い涙が読む者の心を満たします。 読後は爽快感と希望に溢れる熱血スポーツ小説です。 -
祈りのカルテ
諏訪野良太(すわのりょうた)は、純正会医科大学附属病院の研修医。初期臨床研修で、内科、外科、小児科など、様々な科を回っている。 ある夜、睡眠薬を大量にのんだ女性が救急搬送されてきた。その腕には、別れた夫の名前が火傷(やけど)で刻まれていた。 離婚して以来、睡眠薬の過剰摂取を繰り返しているというが、良太は女性の態度と行動に違和感を覚える。 彼女はなぜか、毎月5日に退院できるよう入院していたのだ――(「彼女が瞳を閉じる理由」)。 初期の胃がんの内視鏡手術を拒否する老人や、循環器内科に入院した我が儘な女優など、驚くほど個性に満ちた5人の患者たちの謎を、新米医師、良太はどう解き明かすのか。 「彼」は、人の心を聴ける医師。こころ震える連作医療ミステリ! -
大丈夫な人
欧米も注目する韓国の奇才による初の短篇小説集 日常生活で女性が襲われる理不尽と絶望を純文学に昇華し、韓国の女性を中心に絶大な支持を得ている女性作家、カン・ファギル。他者の行動の裏に潜む悪意を浮かび上がらせ、現代社会の“弱者”が感じる不安、絡み合い連鎖する不安の正体を自由自在に暴いてみせる。デビュー作「部屋」、若い作家賞受賞の「湖――別の人」、英国の翻訳家デボラ・スミスに注目され、英国で刊行された韓国文学の短篇集に収録されて大きな話題となった「手」など全9篇。 本書に描かれている世界と同様の閉塞的な社会を生きている日本の読者にも不安は迫ってくる。その背後に潜む差別意識や劣等感などに気づかされ、見えているものと見えていないもの、そして、何が真実なのかを突きつけられる。 「湖――別の人」:親友ミニョンの恋人で、周囲から「すごくいい人」と評判の男性イハンと湖に行くのがひどく憂鬱だった「私」。その湖は、ミニョンが暴行された現場だったから。イハンに何度も同行を求められ、彼を疑い続ける自分も信じられなくなってきた「私」は、ついに湖に一緒に行くことにするが……。 「ニコラ幼稚園――貴い人」:「ここに入れば出世する」と噂のニコラ幼稚園。下世話な噂も絶えないが、園児募集の時には毎年長蛇の列ができる。「私」は一人息子のために毎年並ぶ。読み書きを教えてもらえず惨めな思いをした自分の二の舞にならないように……。 「大丈夫な人」:婚約者の彼と車に乗っている「私」。彼は高収入の弁護士。「私」は母親が亡くなり質素な生活をしていたから、他人からはこの結婚が幸運に見えるだろう。だが今車内で「私」は不穏な何かを感じている……。 「手」:夫が海外赴任になり、小学校教諭の「私」は幼い娘を連れ、夫の実家の農村で姑と三人で暮らすことにする。農村の暮らしには違和感がつきまとう。田舎の小学校でもいじめがあり、手を打とうとするが、村人は耳を貸さない。村人が集まり、収穫した豆を町内会館で茹でる日。「それは『手のない日』でなければいけない」と言う姑に「手」の意味を尋ねると、村では悪鬼を「手」と呼ぶのだという。悪鬼とは、村に入ってきて、人に悪さをしたり邪魔したりする女のこと……。 -
エレガンス
東京大空襲×洋装女性連続不審死 実在した警視庁の写真室所属巡査と〝吉川線〟を考案した鑑識第一人者による傑作ミステリー! 戦争で、空襲でどうせ死ぬ。 それなのに、どうして殺人事件を追うのか? 空襲が激化する1945年1月、警視庁でただ一人、ライカのカメラを扱える石川光陽。写真室勤務である彼の任務は、戦禍の街並みや管内の事件現場をフィルムに収めること。 折しも世間では、女性四名の連続首吊り自殺が報じられていた。四人は全員、珍しい洋装姿で亡くなっており、花のように広がったスカートが印象的なため“釣鐘草の衝動”と呼ばれ話題となっていた。 ある日突然、警視庁上層部から連続する首吊り事件の再捜査命令が光陽にくだる。彼と組むのは内務省防犯課の吉川澄一。光陽が撮った現場写真を見た吉川は、頸部索溝や捜査記録の重要性を説く。自殺説に傾く光陽に対し、吉川は他殺を疑っていた。 捜査が進む中で、四人の女性にはある共通点が判明。激しさを増す空襲の中でも、光陽と吉川による必死の捜査が続き、吉川は決然と捜査の意義を語る――。 「犯罪を見逃すのは、罪を許容することと同義です。空から爆弾を落として罪なき人々を殺している行為を容認することと同じなんです。我々は、許されざる行為を糾弾する役目を担わなければならないんです」 さらに光陽と吉川の前に、戦時中でも洋装を貫く女性の協力者が現れる――。 本作は、統制下という世界によって自分が変えられないようにするため、美しくありたいと願う、気高い女性たちの物語。 戦後80年、次世代へつなげたい著者渾身の記念碑的小説! -
カレーの時間
ふたつの時代をカレーがつなぐ 心にしみる“からうま”な物語 偏屈な祖父と二人で暮らすことになってしまった孫息子・桐矢。 昭和の高度成長期にレトルトカレーの営業マンとして働き、カレーを囲む時間だけは打ち解ける祖父が、半世紀の間、抱えてきた秘密とは――。 生きることのままならなさと愛おしさを描く、スパイシーな味わいの傑作小説。 【感動の声、続々!】 「ひとの持つどうしようもなさ、そこから生まれる愛おしさ。味わい深く余韻ある作品!」 ――町田そのこさん 「あの時代を生きてきた祖父と、この時代を生きている僕。どうしようもない噛み合わなさと、どう向き合うか。 いま必要なテーマをじっくり煮込んだ、これぞテラチ風味の極うま長篇」 ――瀧井朝世さん 「時を追って進む回想は、それまでただの頑固ジジイだった義景の人物像を、立体的に生々しく浮き上がらせてみせる。 なぜ自分の考えを押しつけるのか、なぜカレーを食べている時だけは幸せそうなのか、なぜ強いことを無条件に善だと考えるのか。 理不尽にも見えた義景の言動が、一人の人間の生きた証として胸に迫ってくるのだ」 ――北大路公子さん(解説より) -
嫌いなら呼ぶなよ
妻の親友の家に招かれた僕。バーベキューを楽しんでいると急に離婚裁判が始まり……怖すぎるのに笑えてくる〈ブラック綿矢りさ〉全開! 心に潜む「明るすぎる闇」に迫る全4作収録。解説=ふかわりょう 悪いのは不倫した「僕」だってもちろんわかってます。でも……。胸の奥でざわつく本音がスパークする表題作「嫌いなら呼ぶなよ」。プチ整形を明かしたら職場で執拗にいじられた「私」。吹っ切れて一発逆転を狙ったら、まさかの大成功?(「眼帯のミニーマウス」)。いっそ開き直って人生のリミッターごと外せ! 心に潜む「明るすぎる闇」に迫る全4作収録。パンクな毒が炸裂する、綿矢りさの真骨頂。 -
一橋桐子(79)の相談日記
\保険証なし!/ \相続人なし!/ \お金なし! / 平均年齢60歳 “高齢化団地”は 問題山積み! 管理人になった 79歳の一橋桐子は 解決できる!? _____________ テレビドラマ 『一橋桐子の犯罪日記』原作 待望の続篇 _____________ 【著者からのコメント】 桐ちゃんはいったい、今どこに? 2020年に出版された 『一橋桐子(76)の犯罪日記』は、 2022年の文庫化を経て、NHKでドラマ化される、 という大変なご褒美をいただきました。 優しいけど特にこれといった取り柄もない 桐ちゃんを松坂慶子さんが演じてくださり、 スタッフさんのご尽力で たくさんの人に愛していただきました。 ただその喧騒が終わった時、 ふっと、私は思ったのです。 今、桐ちゃんはどこにいるの? ドラマでは、山奥の大木に佇み、 可愛らしい子どもたちに囲まれた、 素敵な大団円を迎えました。 でも、私の桐ちゃんは今どこに? 『一橋桐子(79)の相談日記』は 私の桐ちゃん探しに付き合っていただきつつ、 テレビドラマで楽しんでくださった方にも、 ご理解いただける内容にしたつもりです。 あなたの桐ちゃんは今、どこにいますか? また、一緒に桐ちゃんや雪菜ちゃんの幸せを 考えていただきたいのです! 【あらすじ】 老朽化した猿山団地には、管理人がおらず、 誰が住んでいるのか、 何人住んでいるのかもわからない始末。 そんな団地の管理人として 白羽の矢が立ったのが、クドオ・ワークスの 清掃部チーフとなった一橋桐子。 名簿づくりから始めてみると、 次々と“住人の闇”が見えてきた。 -
眠りの航路
父子二代の記憶へ漕ぎ出す 鮮烈な長篇デビュー作 台湾を代表する作家であり、世界的に注目を集める作家・呉明益の長篇デビュー作の待望の邦訳。のちに『自転車泥棒』や『歩道橋の魔術師』にもつながる原初の物語である。 台北で暮らすフリーライターの「ぼく」は、数十年に一度と言われる竹の開花を見るために陽明山に登るが、その日から睡眠のリズムに異常が起きていることに気づく。睡眠の異常に悩む「ぼく」の意識は、やがて太平洋戦争末期に神奈川県の高座海軍工廠に少年工として十三歳で渡り、日本軍の戦闘機製造に従事した父・三郎の人生を追憶していく。戦後の三郎は、海軍工廠で働いた影響から難聴を患いながらも、台北に建設された中華商場で修理工として寡黙に生活を送っていた。中華商場での思い出やそこでの父の姿を振り返りながら「ぼく」は睡眠の異常の原因を探るために日本へ行くことを決意し、沈黙の下に埋もれた三郎の過去を掘り起こしていく。三郎が暮らした海軍工廠の宿舎には、勤労動員された平岡君(三島由紀夫)もいて、三郎たちにギリシア神話や自作の物語を話して聞かせるなど兄のように慕われていたが、やがて彼らは玉音放送を聴くことになるのだった――。 -
天使と歌う
才能のカムバック―― 自分の才能にすら気づいていなかった高校生の大夢(ひろむ)が、真のチェリストになるために、世界に挑戦する! 『あの日の風を描く』で、第16回角川春樹小説賞を選考委員満場一致で受賞。 忽ち重版し、多くのメディアで取り上げられた期待の大型新人、受賞後第一作 心の琴線にふれる感動&スリリングな音楽小説、ここに誕生 高校三年生の雨宮大夢は、介護福祉士になる進路を考えていた。近所に住むクロアチア出身の元世界的なチェリスト、ルカ・デリッチ先生を支えるためだ。身体が不自由なデリッチは、妻の故国日本に隠棲しており、大夢は小学生の頃から、先生の『無伴奏チェロ組曲』に憧れてチェロを習っていた。そんなある日、クロアチアから「ルカ・デリッチ国際コンクール」を新設したいという話が届く―― 異例の音楽コンクールに訳ありの“敗北者”たちが集い、それぞれの想いを懸けて熾烈な戦いを繰り広げる -
アフターブルー
選考委員瞠目! 第19回小説現代長編新人賞受賞作 今村翔吾さん「執念の如き力を感じた」 塩田武士さん「朝宮さんの『業』に、私は期待している」 中島京子さん「チャレンジングな作品」 凪良ゆうさん「著者にしか書けない光と闇」 宮内悠介さん「シンプルに心を動かされた」 薬丸岳さん「一番に推した」 5人の納棺師たちは全力を尽くす。遺された人々が、最後に顔を見てお別れを言えるように。 「どんなに考えても、探しても、人が死んだ理由なんて絶対に見つからないんだよ」 納棺師、遺品整理士、生花装飾技能士……葬儀関係のプロ集団「株式会社C・F・C」。 とりわけ損傷の激しい遺体を専門に扱う「二課」は、無残な状態から生前の面影を復元するのがミッション。 事故、事件、自殺ーー二課には毎日のように遺体が運ばれてくる。入学式を明日に控え線路に正座していた少年、ゴミ屋敷で餓死した男性、幼い我が子を残して事故に遭った母親、飛び降りる瞬間を動画配信していた少女ーー 二課の納棺師たちはその手で、失われた生前のおもかげを復元していく。 愛する人が突然この世を去った時、どうすれば立ち上がれるのか。あの人はなぜ命を絶ったのか。遺された者はどう生きればいいのか。 それぞれに「喪失」を抱えた納棺師たちもまた、明日を生きる微かな光を見出していく。 -
寿ぐ嫁首 怪民研に於ける記録と推理
大学生の瞳星愛は、友人の皿来唄子に誘われ、彼女の実家で行われる婚礼に参加することになる。「山神様のお告げ」で決まったというこの婚姻は、「嫁首様」なる皿来家の屋敷神の祟りを避けるため、その結婚相手から儀礼に至るまで、何もかもが風変りな趣向が施されていた。婚礼の夜、花嫁行列に加わった愛は、行列の後ろをついてくる花嫁姿のような怪しい人影を目撃する。そして披露宴を迎えようというその矢先、嫁首様を祀る巨大迷路の如き「迷宮社」の中で、奇怪な死体が発見された――。作家であり民俗学研究者、そして名探偵としても知られる刀城言耶の怪異民俗学研究室、通称「怪民研」に出入りし、言耶の助手にして素人探偵の天弓馬人と共に数々の怪異譚の謎に挑んできた愛は、皿来家分家の四郎と共に事件の謎解きに挑むことになるのだが……。 -
チョコレート・ピース
anan人気連載12編+書き下ろし12編、待望の書籍化 5年連続本屋大賞ノミネートの最注目作家・青山美智子が贈る優しさ成分120%の物語 その一瞬に、 祝福の一粒を。 チョコバナナ、キューブチョコ、マカダミアナッツチョコ、 チョコチップクッキー、アソートチョコ…… 人生の小さな曲がり角にちりばめられた 彩りさまざまなチョコレートが 主人公の背中をそっと押す―― チョコバナナ×恋の予感 キューブチョコ×推し活 マカダミアナッツチョコ×結婚 チョコチップクッキー×友情 シガーチョコ×大人 ハイカカオ×失恋 チョコレートアソート×決意 ……etc. 受け取って、差し出してーー 祝福の連鎖が動きはじめる -
ラブカは静かに弓を持つ
少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘樹は、ある日、勤務先の全日本音楽著作権連盟の上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉桜太郎のもとに通い始める。師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り・・・・・・。第6回未来屋小説大賞、第25回大藪春彦賞受賞、第20回本屋大賞第2位。大反響を巻き起こした、心に響く“スパイ×音楽”長編。文庫版特典スピンオフ短編も収録! -
インド象の背中に乗って
インドという未知の世界を旅する。 「インド! 絶対いっしょに行く」と宣言した姉の横で、 「わたしは行かない」とあっさりと答えた三葉。 父が赴任するというインドに、全く興味が無かった三葉だが、偶然知ったある人のインドの小説に夢中になり、気持ちはどんどんインドの魅力に引き込まれていく。 小説の中の主人公は語る。 都会から都会へ、飛行機でヒューンと飛んでいって、適当に観光をして、お土産を買って「ああ、楽しかった」と、自己満足をして戻ってくる。そんな旅ではない旅がしたかった。まさに地をはうような、手探りの旅。そういう旅からしか見えてこない、インドを見たかった。手探りで何かを、この手でつかみたかった――。 どんな冒険が始まるのだろうか? 三葉の心の中でも化学変化が起こりだした。 -
割れたグラス
現代アフリカ文学の最前線を紹介する、新海外文学シリーズ《アフリカ文学の愉楽》創刊! 小社の海外文学路線を切り拓いた《世界幻想文学大系》、のちのブームを決定づけた《ラテンアメリカ文学叢書》の刊行開始から約半世紀。 これまで日本で語られることの少なかった20世紀後半から現代までの芳醇なアフリカ文学の世界を本格的に紹介すべく、そして遠く離れた日本の読者が抱くアフリカへの印象をより豊かなものとすべく、《アフリカ文学の愉楽》が刊行開始! 第1回配本は、現代アフリカ文学随一のヒップスター、コンゴ共和国出身のアラン・マバンクによる代表作! コンゴ共和国の港湾都市ポワント=ノワールの下町にあるバー"ツケ払いお断り"。 バーの主人《頑固なカタツムリ》からの依頼で、《割れたグラス》はバーとその常連客たちとの日々を思いのまま1冊のノートに書き留めていくことになる。 何枚ものオムツを穿いた《パンパース男》、フランスかぶれの寝取られ《印刷屋》、誰よりも長く放尿できると豪語する《蛇口女》など、いずれ劣らぬ酔客たちの奇怪な逸話が次々とノートに綴られていく。 やがて、《割れたグラス》は自身についても書きはじめるのだが……。 作家としてはじめてコレージュ・ド・フランスの招聘教授に着任、また国際ブッカー賞の選考委員を務めるなど、現代アフリカ文学の最重要作家のひとりとして活躍の場を世界的なものへと広げている、アラン・マバンクが放つ驚異の傑作がいまここに! フランコフォニー五大陸賞をはじめ数々の文学賞を受賞、ルノドー賞最終候補作にして、英国ガーディアン紙が選ぶ「21世紀の100冊」にも選出された、酔いどれたちのめくるめく狂想曲! -
数学の女王 道警 沢村依理子
江戸川乱歩賞受賞作『北緯43度のコールドケース』シリーズ! 爆弾魔の真のターゲットは? 博士号を持つ異色の警察官が札幌で発生した爆破事件に挑む。 「伏尾美紀は日本の警察小説を変える作家になるのかもしれない」杉江松恋(解説より) 圧倒的ストーリーテリング。骨太の警察ミステリー。 札幌の新設大学で発生した爆破事件。 博士号を持つ警察官・沢村依理子が捜査に加わる。 公安との駆け引きの中で進む捜査は行き詰まり、沢村に特命捜査の命が下される。 爆弾魔の真の目的は? かつて研究者として大事な人を失った過去を持つ沢村は、事件の真相に迫る。 乱歩賞受賞作家による骨太警察ミステリー。 -
世界99
小説というものの輪郭が、いわば地球を覗く窓の形が、本書によりまた大きく更新されました。 それはつまり、この本の中で初めて寛げる人がいるということです。 救済と爆弾は同じ姿で在れるのだと気付かされました。 朝井リョウさん(作家) 本当は貴方もわかっていたんだろう? と迫る声が脳内に鳴り響く。 熱に浮かされるようにページを捲る手が止まらない。 これは本型ワクチン。 世界99に誘われ、もう元いた場所へは戻れない。 宇垣美里さん(フリーアナウンサー・俳優) 足元の地面がふいになくなり、 正常と異常の境目が消え失せ、目眩がする。 人間という生き物の滑稽さ、グロテスクさ、美しさ、不思議さが、 この本の中にすべて詰まっている。 岸本佐知子さん(翻訳家) 空子がこの世界で体に蓄積する小さな暴力の音とか、風とか、どれも僕の心に刻まれていきました。 物語で一緒に過ごせた時間は、僕の宝です。 ロバート キャンベルさん(日本文学研究者) この世はすべて、世界に媚びるための祭り。 性格のない人間・如月空子。 彼女の特技は、〈呼応〉と〈トレース〉を駆使し、コミュニティごとにふさわしい人格を作りあげること。「安全」と「楽ちん」だけを指標にキャラクターを使い分け、日々を生き延びてきた。 空子の生きる世界には、ピョコルンがいる。 ふわふわの白い毛、つぶらな黒い目、甘い鳴き声、どこをとってもかわいい生き物。 当初はペットに過ぎない存在だったが、やがて技術が進み、ピョコルンがとある能力を備えたことで、世の中は様相を変え始める。 3年以上にわたる著者初の長期連載がついに書籍化。 村田沙耶香の現時点の全てが詰め込まれた、全世界待望のディストピア大長編! 【著者略歴】 村田沙耶香 (むらた・さやか) 1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。2009年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、2013年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島賞、2016年「コンビニ人間」で芥川賞受賞。著書に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『生命式』『変半身』『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『信仰』などがある。 -
明日もいっしょに帰りたい
「“特別” になりたい。貴女の。」 ベストセラー『記憶屋』『花束は毒』著者が直球で挑む新境地! 百合界隈で話題をさらったアンソロジー『彼女。』『貴女。』収録作2編に書き下ろし新作を加え、待望の書籍化。傑作青春×百合小説集! カバーイラスト/ふぃふ ブックデザイン/円と球 やめてよ。恋なんかしないでよ。塩野の気持ちに気づいたときから、私はずっとそう思っていた。言えるわけがないけれど。 誰かのために卵焼きを作りたいなんて、そんなこと考えないでほしい。 料理なんてできなくたっていい。私がなんでも作ってあげるから。 誰かのために可愛くなんて、ならなくていい。塩野はそのままでいい。デートだって私とすればいい。どこにでも行くのに。 置いて行かないで。 (本文より) -
エステルの手紙教室
《みなさんの感情や意見には一切口出ししません。手紙の書き方、つまり文章の書き方を教えるのがわたしの役割です》北フランスのリールで書店を営むエステルは、亡くなった父を偲んで手紙教室を開くことにした。参加者を募る新聞広告を出すと、5人から応募があった。孤独な老婦人、重度の産後うつに苦しむ夫婦、仕事にやりがいを見いだせないビジネスマン、そして進路に悩む青年。性別も年齢も異なる参加者とエステルは、手紙のやりとりを通して新しい言葉との出会いに飛び込んでゆく。言葉の力を賛美した小説。"Le Prix Du Roman Qui Fait Du Bien"(癒やしの小説賞)を受賞。 -
赤い部屋(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第47弾は、文豪・江戸川乱歩×イラストレーター・寿なし子のコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 ああ、何という恐しくも楽しい遊戯だったのでしょう。 赤い部屋には、異常な興奮を求めて集った男たちがいた。そのなかの1人が、彼らが欲しているような奇妙な身の上話をはじめる。 江戸川乱歩の名作が、想像力を掻き立て物語を深く考えてしまうような作品で話題のイラストレーター・寿なし子によって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
相続人TOMOKO
夫を殺され、さらに国籍を失い、日本に入国した謎の美女・トモコ。CIAに在籍していたが、あることがきっかけで日米複合の秘密組織に命を狙われていた。そんなトモコが同じ名前ということで目を付けたのが自分とは対照的な風俗嬢の智子だった。米軍、CIA、日本の警察、そしてヤクザと次々に襲いかかる敵に二人のTOMOKOが立ち向かう。巨大な敵に勝つ方法はあるのか? 女性コンビが巨悪と戦いを繰り広げる、大沢在昌「伝説のハードボイルド小説」、ついに復刊! 本書は1993年に講談社文庫として刊行された作品の新装版です。また、新装版刊行にあたり加筆・修正をしています。 -
偽葬家の一族
幼い頃に家族バラバラになり、親代わりの祖母とも死に別れた天涯孤独の青年・出淵恭二は、生活に困窮し、山で穴を掘るだけで日当十万円というバイトに参加する。 だが、突風と共に現れた「ナニカ」によって、土中に生き埋めにされてしまう。 酸欠で意識も朦朧とし、死を意識したそのとき――穴の上から恭二を覗く、喪服姿の奇妙な若い男女に助けられる。 全く似ていないが兄妹らしき2人は、なぜか初対面のはずの恭二を「弟」と呼び、強引に彼ら“平阪家”の一族が住まう家へと連れていく。 そこには、恭二の「祖父母」と「父母」だという、全く見知らぬ怪しげな人々が待ち受けていた。 彼らは疑似家族の形をとり、由縁不明の怪異に、偽の由来や物語をつけて葬ることを生業とする集団――偽葬家だった。 恭二は生きるために仕方なく、平阪家の一員、次男として怪異に対峙し、偽葬を行っていくことに。 謎めいた平阪家の人々が抱える過去、そしてラストで明かされる驚愕の秘密とは。 大好評ホラーエンタメ「領怪神犯」シリーズの著者が満を持して贈る、新たな家族と兄弟の物語! -
YABUNONAKAーヤブノナカー
文芸業界の性、権力、暴力、愛。戦慄の長篇 性加害の告発が開けたパンドラの箱―― MeToo運動、マッチングアプリ、SNS……世界の急激な変化の中で溺れもがく人間たち。対立の果てに救いは訪れるのか? 「わかりあえないこと」のその先を描く、日本文学の最高到達点。 「変わりゆく世界を、共にサバイブしよう。」――金原ひとみ 文芸誌「叢雲(むらくも)」元編集長の木戸悠介、その息子で高校生の越山恵斗、編集部員の五松、五松が担当する小説家の長岡友梨奈、その恋人、別居中の夫、引きこもりの娘。ある女性がかつて木戸から性的搾取をされていたとネットで告発したことをきっかけに、加害者、被害者、その家族や周囲の日常が絡みあい、うねり、予想もつかないクライマックスへ――。 性、権力、暴力、愛が渦巻く現代社会を描ききる、著者史上最長、圧巻の1000枚。 『蛇にピアス』から22年、金原ひとみの集大成にして最高傑作! -
ロンドン・アイの謎
12歳の少年テッドは、姉のカットといとこのサリムとともに、巨大な観覧車ロンドン・アイに乗りに出かけた。チケット売り場の長い行列に並んでいたところ、見知らぬ男がチケットを1枚だけくれたので、サリムだけがたくさんの乗客に交じって、観覧車のカプセルに乗りこんだ。だが一周して降りてきたカプセルにサリムの姿はなかった。閉ざされた場所からなぜ、どうやって消えてしまったのか?──「ほかの人とはちがう」頭脳で大人顔負けの推理を駆使する少年テッドが謎解きに挑む! カーネギー賞受賞作家が贈る、清々しく胸を打つ長編ミステリ。/解説=千街晶之 -
シスター・レイ
東京墨田区の外国人たちの相談役的存在で、「シスター」と慕われる、予備校の英語講師、能條玲。フィリピン出身の友人女性からの頼みで彼女の息子を探すことになった玲は、彼を探すうちに、ひょんなことから暴力団と外国人半グレ集団とのトラブルに巻き込まれてしまう。普段はただの一般人としてふるまう彼女だが、元フランス特殊部隊のエースという隠された経歴があった。前職の技術を活かし、暴力団と半グレたちを制圧して事件を解決に導く玲。その後も相次ぐトラブルに巻き込まれた外国人たちを助けていくうちに、玲は下町に隠された国際的な陰謀に巻き込まれていく。 -
別れを告げない
ノーベル文学賞受賞作家の最新長篇! 作家のキョンハは、虐殺に関する小説を執筆中に、何かを暗示するような悪夢を見るようになる。ドキュメンタリー映画作家だった友人のインソンに相談し、短編映画の制作を約束した。 済州島出身のインソンは10代の頃、毎晩悪夢にうなされる母の姿に憎しみを募らせたが、済州島4・3事件を生き延びた事実を母から聞き、憎しみは消えていった。後にインソンは島を出て働くが、認知症が進む母の介護のため島に戻り、看病の末に看取った。キョンハと映画制作の約束をしたのは葬儀の時だ。それから4年が過ぎても制作は進まず、私生活では家族や職を失い、遺書も書いていたキョンハのもとへ、インソンから「すぐ来て」とメールが届く。病院で激痛に耐えて治療を受けていたインソンはキョンハに、済州島の家に行って鳥を助けてと頼む。大雪の中、辿りついた家に幻のように現れたインソン。キョンハは彼女が4年間ここで何をしていたかを知る。インソンの母が命ある限り追い求めた真実への情熱も…… いま生きる力を取り戻そうとする女性同士が、歴史に埋もれた人々の激烈な記憶と痛みを受け止め、未来へつなぐ再生の物語。フランスのメディシス賞、エミール・ギメ アジア文学賞受賞作。 -
月とアマリリス
本屋大賞作家の新境地となるサスペンス巨編! 声なき声が届くなら、今度こそ記者を諦めない。 『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞後、『星を掬う』『宙ごはん』で同賞に3年連続ノミネート。人間ドラマを中心に執筆してきた町田そのこさん、初のサスペンス巨編! 北九州市の高蔵山で一部が白骨化した遺体が発見された。地元のタウン誌でライターとして働く飯塚みちるは、元上司で週刊誌編集者の堂本宗次郎の連絡でそのニュースを知る。 遺体と一緒に花束らしきものが埋めれられており、死因は不明だが大きな外傷はなかった。警察は、遺体を埋葬するお金のない者が埋めたのではないかと考えているという。 遺体の着衣のポケットの中には、メモが入っていた。部分的に読めるその紙には『ありがとう、ごめんね。みちる』と書かれていた。 遺体の背景を追って記事にできないかという宗次郎の依頼を、みちるは断る。みちるには、ある事件の記事を書いたことがきっかけで、週刊誌の記者を辞めた過去があった。 自分と同じ「みちる」という名前、中学生のころから憧れ、頑張り続けた記者の仕事。すべてから逃げたままの自分でいいのか。みちるは、この事件を追うことを決めた──。 -
名探偵倶楽部
本に秘された謎、倶楽部が明かします。 「誰かを不幸にする 名探偵なんていりません!」 圧巻推理に絶賛続出! 人が死なないミステリー ーーー 大学の一角を占有する謎の団体〈名探偵倶楽部〉。 一員である白兎と後輩の志希は、 路上で倒れた女性にある奇書の謎を解いてほしいと依頼される。 不可解な密室、消えた寄木細工の秘密箱、突如炎上する館。 不可能犯罪の数々が記された書籍「神薙虚無最後の事件」は残酷な真相を指し示すが――。 「誰かを不幸にする名探偵なんていりません!」 緻密で荘厳な、人が死なないミステリ。 【本格ミステリ界激震!】 活殺自在に読者を手玉にとるミステリセンス ーー辻 真先 多重推理の果てに現れる新たな景色 ーー麻耶雄嵩 虚構であろうと虚無ではなく。虚無ではなく。ただ、万雷の喝采を ーー奈須きのこ 読み進めるうち、この謎に本気で挑戦せずにはいられなかった ーー今村昌弘 論理遊戯【パズラー】生まれ、戯言拳闘【メフィスト】育ち。擦り切れ方を忘れかけた、ぼくらのための物語 ーー青崎有吾 名探偵の信念と贅沢な趣向。これは、懐かしくも幸福な玩具【おもちゃ】箱だ ーー阿津川辰海 何と技巧と細工に満ちたデラックスな探偵小説世界か ーー城平京 粗削りながら燦然と輝きを放つ才能の原石。瑞々しく魅力的な多重解決ミステリをご堪能あれ ――知念実希人 ※電子版には限定特典として、次巻の「試し読み増量版」を収録しています。 -
好井まさおの怪談を浴びる会
怪談YouTubeチャンネル界でトップクラスの再生数を誇る「好井まさおの怪談を浴びる会」。その仕掛け人・好井まさおが贈る初の実話ホラー短編集! ◆好井まさおの最恐傑作怪談を厳選収録! 好井まさおが人生で一番恐怖を感じた体験や親族にまつわる不思議体験、年間数千本届く視聴者投稿から選び抜いた至極の怪談など、これまでのベスト版ともいえる実話怪談を厳選収録。ゲスト回からはピース又吉の不思議な実体験を収録しています。 ◆書籍でしか読めない特別コンテンツも多数収録! ・YouTube未公開の新作怪談 ・YouTubeで合計350万回以上再生された「ガンバレルーヤら元住民が語る大阪の幽霊マンション体験談」に、新たな取材内容を加えた完全版 ◆本編より そこには異様な光景が広がっていました。トンネルの天井は約3メートル。その天井に近い、いや天井に付いてる……そんな高さまで大量の花が手向けられていました。(絶対に行ってはいけなかったトンネル) 黄色い男。黄色い、シャカシャカしたナイロン素材のランニングウェアのようなものを着た若い男でした。その男がキョロキョロ、キョロキョロとあたりを見回しています。(黄色いパーカーの男) 実家へ向かおうと駅を歩いている時でした。サヤカちゃんに似ている人とすれ違ったのです。 (不思議な友達) ◆好井まさおの怪談を浴びる会とは 好井まさおが実際にあった怪談を話したり、ゲストを招いて怪談を聞いたりするYouTubeチャンネル。2023年の開設直後からチャンネル登録者が急増し、2024年には怪談YouTube界でトップクラスの再生数に。チャンネル登録者40万人超、総再生回数1.3億回超(2024年12月時点)。 -
トリカゴ
蒲田署刑事課強行犯捜査係の森垣里穂子は、殺人未遂事件の捜査中に無戸籍者が隠れ住むコミュニティ“ユートピア”を発見する。容疑者のハナはコミュニティのリーダーであるリョウの妹だった。捜査によって彼らが唯一安心して暮らせる場所を壊してしまうのではないか──里穂子は苦悩しながら調べを進めるうち、かつて日本中を震撼させた未解決の“鳥籠事件”との共通点に気づく。特命捜査対策室で同事件を担当する専従捜査員・羽山圭司とともに執念の捜査の果てに辿りついた衝撃の真実とは。社会問題への真摯なまなざしとミステリの企みが見事に融合した、第24回大藪春彦賞受賞作。/解説=千街晶之 -
ものごころ
子供の世界へダイブする、カラフルな短篇集 植物や花、虫やさまざまな生き物が乱舞する、色鮮やかで心躍る「子供の世界」へ! 二人の少年が川原で拾った、怪我をした犬の命運は。(「心臓」) 子供が飲み込んでしまったスモモの種はいつ出てくるのか。(「種」) 「穴」で芥川賞を受賞して以来、独自の小説世界を築いてきた小山田浩子さん。近年では海外に招かれる機会も多く、「日本発のマジックリアリズム」の旗手として注目を集める著者が、言葉の奔流のような文体と、顕微鏡をのぞきこむような高精細な描写で「子供の世界」に挑む9篇。 子供の世界へ身体ごとダイブし、子供が見るように世界を見る、唯一無二のカラフルな小説集。 -
捜索者の血
世界的人気作家が贈る脱獄/逃亡スリラー! 3歳の息子マシュウを殺した罪で5年前から終身刑に服するデイヴィッド。彼にとっては身に覚えのない罪だったが、喪失感と愛する者を守れなかった後悔から無実を訴えることなく刑に服していた。しかし元妻の妹が面会に現れ、1枚の写真を彼に見せる。そこには、成長したマシュウの姿が写っていた。デイヴィッドは真実を突き止めてマシュウを取り戻すため、脱獄を決意するが……。 ニューヨークタイムズベストセラーリスト1位、Netflixでドラマ化決定。 『偽りの銃弾』(Netflix)、『シェルター』(Amazon Prime)など数々の自著を映像化し大成功を収め続ける、世界的ベストセラー作家ハーラン・コーベン。絶好調のエンタテイナーが贈る、脱獄/逃亡スリラーの傑作! (底本 2025年2月発売作品) -
路地裏の二・二六
昭和10年(1935)8月12日、陸軍省にて相沢三郎歩兵中佐が軍務局長・永田鉄山少将を惨殺する事件が起きる。そのとき、部屋にはもう一人の人物がいた――。憲兵大尉・浪越破六【なみこし・ばろく】は、この事件には、語られていない「真実」があると確信する。そんな折、浪越は渡辺錠太郎陸軍大将から、密命を受ける。そして運命の日に向けてのカウントダウンが始まった。気鋭のミステリ作家が、2.26事件と同時進行していた「ある事件」を大胆に描き出した本格長編。昭和史を揺るがす重大事件の謎をめぐる圧巻の歴史ミステリ。伊吹亜門氏デビュー10周年を飾る勝負作! -
街に躍ねる
小学生五年生の晶と高校生の達は、仲良しな兄弟。物知りで絵が上手く、面白いことを沢山教えてくれる達は、晶にとって誰よりも尊敬できる最高の兄ちゃんだ。でもそんな兄ちゃんは、他の人から見ると普通じゃないらしい。晶以外の人とのコミュニケーションが苦手で不登校だし、集中すると全力で走り出してしまう癖があるから。第11回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。温かさと切なさが胸を打つ、人と人との関わりの物語。 -
一次元の挿し木
2025年第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作 「謎の牽引力、ストーリーの面白さは、今回これがダントツ」大森 望(翻訳家・書評家) 「古人骨のDNA鑑定が暴く驚くべき真相!」香山二三郎(コラムニスト) 「謎の散らばせ方、話の運び方も上手く、最後までぐいぐい読ませました。文章も上手い」瀧井朝世(ライター) 「文章力が圧倒的だし、魅力的な謎の提示、読者を惑わす情報を入れてくるタイミングなど、とにかく舌を巻く巧さだ」千街晶之(書評家) 「遺伝人類学を専攻する主人公の専門家らしさもきちんと書けているし、一方で“ちゃぽん”という擬音の活かし方も巧みだ」村上貴史(書評家) 「スケールが大きい陰謀劇であり、成長小説としての面白さも備えた作品。広げた風呂敷をきちんと畳み、物語の幕を閉じる技量に、自信を持って推す」川出正樹(書評家) 二百年前の人骨のDNAが 四年前に失踪した妹のものと一致!? ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。大学院で遺伝学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。不可解な鑑定結果から担当教授の石見崎に相談しようとするも、石見崎は何者かに殺害される。古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは古人骨が盗まれた。悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出し、予測もつかない大きな企みに巻き込まれていく——。 -
大鞠家殺人事件
大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場――戦下の昭和18年、婦人化粧品の製造・販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍少将の娘、中久世美禰子。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残された。戦局が悪化の一途をたどる中、大鞠家ではある晩“流血の大惨事”が発生する。真夜中に闊歩する赤毛の小鬼の出現、酒樽の死体と、怪異は続く。正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ。第75回日本推理作家協会賞および第22回本格ミステリ大賞受賞作。/解説=杉江松恋 -
オリオンは静かに詠う
私は勝つ。聴こえない世界で、戦い抜く。 宇都宮のろう学校に通う高校1年生の咲季。重度の難聴である咲季は、他者とのコミュニケーションを避けがちだ。ある日行われた交流会で、聴者だが手話を使いこなす女子高生に出会う。しかし彼女が発したある言葉に、咲季はショックを受ける。落ち込んだままの帰り道、見つけたのは「おひとりさま専用」と書かれたカフェ。店に入った咲季を迎えたのは百人一首の歌を冠したパフェメニューだった。 競技かるたの読手でもあるカフェのオーナー・陽子に誘われるまま競技かるたを体験した咲季は、持ち前の負けん気と抜群の記憶力を発揮。そこに現れたのは交流会で出合った女子高生、カナだった。なぜか咲季に対抗心を燃やすカナも競技かるたに挑み、やがて二人はライバルに。 咲季が大会で戦うためには、読手が読む句を手話通訳してもらう必要がある。ろう学校の担任で手話通訳士の資格も持つ映美の通訳は、正確でタイミングも完璧。しかし映美は初めての大会直後、通訳を降りると言い出した。それにはある過去が起因していて……。 四人が抱える葛藤は計り知れない。しかし、かるたを通じ心を繋ぐことでそれを乗り越えていく。緻密な取材をもとに描き出した、著者渾身の青春小説。 -
愛の人 やなせたかし
朝ドラ主人公のモデル、やなせたかし アンパンマンを生み、「詩とメルヘン」編集長として多くの才能を育てた愛と献身の人生を、数々の名作詩とともに愛弟子が描く。 文庫化に際し『優しいライオン やなせたかし先生からの贈り物』を改題、書下ろし掌篇小説「シークレット・ラブ」を収録。解説:永田萠 「君はなんのために生まれたか」 「ぼくは『誌とメルヘン』を 編集するために この世に生まれました これが僕の仕事です」 1987年12月臨時増刊号「詩とメルヘンの15年」より 先生は、笑顔で人にパンを分け与えながら、胸の奥に、まるで海のような悲しみを抱きつづけた詩人だった。――やなせたかしが思いを込めて編集を続けた「詩とメルヘン」の”卒業生”が、恩師の作品と人生を貫く「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」という思想を名作詩の数々とともにひも解く感動作。 【内容】 プロローグ----やなせ先生、ありがとう 第一章 あこがれよ なかよくしよう----裏町ぐらしの下積み時代 第二章 さびしいひとをなぐさめたい----「詩とメルヘン」の創刊 第三章 死んでもひとをよろこばせたい-----絵本『やさしいライオン』 第四章 愛がなければ生きられない----アンパンマンの奇跡の始まり 第五章 しあわせよ カタツムリにのって----アンパンマンワールドの魅力 第六章 戦場にも花は咲いていた----『おとうとものがたり』 第七章 今日はすぐに思い出になる-----最愛の人、暢さんの死 第八章 書いては消し、消しては書く----「いい子いい子」 第九章 かわりのメダカはいないんだ----なにが君のしあわせ 第十章 夢の中にも夢はある----『詩とメルヘン』の三十年と幻の生前葬 あとがきにかえて----この人生が好き 解説 永田 萠 シークレット・ラブ----文庫版のための書き下ろし掌篇小説 ※電子版では、イラスト・写真の一部をカラーで収録しています。
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