惜別(新潮文庫)

惜別(新潮文庫)

693円 (税込)

3pt

仙台留学時代の若き日の魯迅と日本人学生とのこころ暖まる交遊の描写を通して、日中戦争という暗く不幸な時代に日中相互理解を訴えた表題作。“アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ”敗戦へとひた走る時代風潮に対する芸術家としての自己の魂を、若き頃からの理想像、源実朝に託して謳う『右大臣実朝』。太宰文学の中期を代表する2編を収める。(解説・奥野健男)

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惜別(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    魯迅「藤野先生」をベースに書かれています
    「惜別」は、魯迅との別れに渡した写真の裏に書かれた言葉です
    魯迅と太宰治がモデルと思われる二人を中心として話が展開されます
    太宰の方言に対する劣等感が素直に書かれ、魯迅との関係性で伸び伸びとして太宰の持つ明るさや人間性が伝わってくる秀作だと思います
    魯迅「藤

    0
    2024年02月20日

    Posted by ブクログ

    太宰が書く実朝と魯迅。間接的に、言葉少なに語られる実朝と、なまなましく描写される公暁の対比が強烈な『右大臣実朝』。若者の熱気、自意識、めまぐるしく移り変わる内面の機微を太宰らしくみずみずしく描いた『惜別』。どちらの作品も登場人物たちが目の前にありありと浮かび飲み込まれます。

    0
    2024年01月10日

    Posted by ブクログ

    ふるさと文学全集の宮城編で読んだ。魯迅の藤野先生の日本語版である。魯迅のオリジナルよりもはるかに丁寧に書いている。どこまで取材したのかがよくわからないが、より詳細により分量も多く書いているので、読みごたえがある。魯迅のオリジナルと一緒に東北大学に行く前に読むとよい。高橋源一郎の紹介である。

    0
    2023年09月14日

    Posted by ブクログ

    吾妻鏡における鎌倉第三代将軍実朝の生涯を太宰なりに解釈し、近習に語らせる形で詳述した『右大臣実朝』は、尊敬語、謙譲語、丁寧語の文が格調高く。
    武家ながら雅な性質を帯びた実朝の行状に、やがて公暁に暗殺されるといった、危うさ、滅びを仄めかせる文章が巧み。
    魯迅の仙台留学時代を、その友人であった同窓生の回

    0
    2021年09月14日

    Posted by ブクログ

    「右大臣実朝」
    源実朝は、鎌倉幕府三代目の将軍である
    まつりごとに対しては常にあざやかな采配をふるい
    風流人にして、その短い生涯のうちに「金槐和歌集」を編んだ才人でもある
    鷹揚な性格で、多くの人に愛されたが
    海外に旅立つ夢だけはかなえられず
    最後は甥の公暁に暗殺された
    実朝は、幕府と朝廷の結びつきを

    0
    2014年05月28日

    Posted by ブクログ

    「右大臣実朝」を読みたくて求めた一冊だけど、表題作の「惜別」も実朝に勝るとも劣らぬ充実感、540円でこれだけのものが読める幸せ。

    どちらも第二次大戦末期の言論統制下で書かれただけあって、いかにもそれらしい表現にしばしば出会う。そこはそれとして、両作に共通するのは、太宰の実朝・魯迅への思い入れの深さ

    0
    2011年10月24日

    Posted by ブクログ

    『阿Q正伝』『狂人日記』を書いた魯迅が、なぜ医学から文学へと転向するに至ったか、を書いた作品。

    とりあえず阿Q正伝の読後にこれを読むことをお勧めする。理解度が全く違ってくる。

    愛国と文学について考えさせられる作品である。

    阿Q正伝を読んだ後、果たして魯迅の望んだ「文学による精神の変革」は叶った

    0
    2010年10月15日

    Posted by ブクログ

    「右大臣実朝」と留学時代の魯迅を主人公にした「惜別」がカップリングされた文庫。
    太宰の中期の中編とのことだ。

    自分にとって何が感慨深いかというと、「右大臣実朝」を初めて最後まで読み切ったということ。
    「吾妻鑑」やら「増鏡」、「承久軍物語」がちりばめられたこの作品、読みづらいのは当たり前だが…。

    0
    2025年09月16日

    Posted by ブクログ

    両作品とも読み切るのきつかった。これは時間に余裕のある時でなければ読めない。
    右大臣実朝の物語が頭になかなか入ってこなかったのは登場人物の数が多いのと登場人物の呼称が一貫してないためだった。wikiであらすじ、登場人物表見ながら読んだ。ここで古典の苦手意識が再起されるとは。ただたまにはこういう文章も

    0
    2025年07月10日

    Posted by ブクログ

    右大臣実朝、惜別の2篇。右大臣実朝はあまりハマらず。鎌倉幕府3代将軍源実朝が公暁に殺されるまでの話を実朝に心酔する第三者目線で語る。惜別は良かった。学生時代の魯迅。文学に転身するまで。日露戦争頃のシナ人に対する意識、露人の葛藤など。時代の雰囲気を感じられる。

    0
    2024年10月12日

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