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私は勝つ。聴こえない世界で、戦い抜く。
宇都宮のろう学校に通う高校1年生の咲季。重度の難聴である咲季は、他者とのコミュニケーションを避けがちだ。ある日行われた交流会で、聴者だが手話を使いこなす女子高生に出会う。しかし彼女が発したある言葉に、咲季はショックを受ける。落ち込んだままの帰り道、見つけたのは「おひとりさま専用」と書かれたカフェ。店に入った咲季を迎えたのは百人一首の歌を冠したパフェメニューだった。
競技かるたの読手でもあるカフェのオーナー・陽子に誘われるまま競技かるたを体験した咲季は、持ち前の負けん気と抜群の記憶力を発揮。そこに現れたのは交流会で出合った女子高生、カナだった。なぜか咲季に対抗心を燃やすカナも競技かるたに挑み、やがて二人はライバルに。
咲季が大会で戦うためには、読手が読む句を手話通訳してもらう必要がある。ろう学校の担任で手話通訳士の資格も持つ映美の通訳は、正確でタイミングも完璧。しかし映美は初めての大会直後、通訳を降りると言い出した。それにはある過去が起因していて……。
四人が抱える葛藤は計り知れない。しかし、かるたを通じ心を繋ぐことでそれを乗り越えていく。緻密な取材をもとに描き出した、著者渾身の青春小説。
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Posted by ブクログ
ちょっと甘いなぁ…と思った。
咲季は耳が聞こえないが、常連の喫茶店のママンに誘われて競技百人一首を始める。耳が聞こえるカナと練習している。大会に出る時、聾学校の先生の白井先生が通訳についてくれた。
やってみて分かったのは、聞いてからの手話通訳だと時間差ができてしまって取れないので、通訳は次の札をみてもいいが、同時に開始というルールが設けられる。
カナは両親が聞こえないのでずっと通訳をやっていた。咲季は白田先生に手話通訳を断られていた。
ママンはカナの母の双子の姉だ。妹は聞こえないため、母の関心は常に妹にあったのが辛かった。百人一首にのめり込んだ。喫茶店でバイトをして、それはとても楽しかった。
白井先生が手話通訳を断ってきたのには理由があったのだ。雪の日に事故にあった。とくに怪我人はいなかったが、一緒にかるたをやっていた親友の耳が聞こえなくなった。友達は転校していき、白井先生は百人一首をやめた。
Posted by ブクログ
本書の題がオリオンとあるから星座の話しかな?と思い求めたがいやびっくり!聴覚不自由な方の百人一首の源平合戦や百人一首の和歌の話し等々多彩な話しだった。素晴らしい実に素晴らしい!若かりし頃を思い出じた。小生、小学生時代はいろはカルタで中高になって百人一首に、ムスメフサホセの決まり字や上の句の決まり字から下の句の決まり字を100首覚えた事やそれをノートに、そのノートは今も大事に持っている事を思い出した!今でも年賀状には毎年新年に相応しい和歌を永年書き込んでお送りしてきた。感無量の一冊大事に書架に飾って保存しよう❗️ 少し個人的な事を書き過ぎたかな!
Posted by ブクログ
百人一首、競技かるた、といえば大概の人はあの有名な漫画『ちはやふる』を頭に思い浮かべるのではないだろうか。
私の大好きな漫画のひとつだ。
綾瀬千早、新、太一達のかるたへの情熱、名人やクイーン達との手に汗握る試合を何度も読み返し魅了された作品だ。
本書も競技かるたに挑む青春物なのだけれど、ちょっと違うのは主人公の咲季が聴覚障害持っているという設定だ。
音が聞こえないのに競技かるたが出来るのだろうか?そんな疑問と『ちはやふる』のような競技かるたの熱い物語に興味を惹かれ手に取った作品。
興味深いのは、やはり聴覚障害を持つ咲季が競技かるたが出来るのか?そんなハンデを持っていて聴者と渡り合えるのか?という疑問だ。
咲季は挫折を味わいながらも「なるほど、そういうやり方もあるのか」聴くではなく「見る」「感じる」という方法で見事に克服する。(ちょっと出来過ぎ感はあるけれど)
『ちはやふる』のような大きな声は出ないが静かな熱く強い想いが伝わってくる。
印象に残ったのは「ろう者」と聴者の見えている世界の違いだ。
咲季は星がきらきらと音を奏でていると思っているエピソード。
私は咲季の「光の合唱~星の歌で満ちている」感覚の方が好きだ。
夢があってロマンチックで素敵だと思う。
同じ世界にいても見えている世界が変わってくる。その境界線を引いているのは案外聴者の方ではないかと感じた。
主要な登場人物4人の視点で描かれる聴覚障害に携わるエピソードはリアルで心に刺さる。
オリオン座の星のように輝いていた。
百人一首や手話、ろう者の困難やその家族、コーダの苦悩などいろいろ知ることが出来、ふんだんに学びのある一冊だった。
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小説・文芸
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