朝宮夕の作品一覧

「朝宮夕」の「アフターブルー」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • アフターブルー
    4.0
    1巻2,134円 (税込)
    選考委員瞠目! 第19回小説現代長編新人賞受賞作  今村翔吾さん「執念の如き力を感じた」 塩田武士さん「朝宮さんの『業』に、私は期待している」 中島京子さん「チャレンジングな作品」 凪良ゆうさん「著者にしか書けない光と闇」 宮内悠介さん「シンプルに心を動かされた」 薬丸岳さん「一番に推した」 5人の納棺師たちは全力を尽くす。遺された人々が、最後に顔を見てお別れを言えるように。 「どんなに考えても、探しても、人が死んだ理由なんて絶対に見つからないんだよ」 納棺師、遺品整理士、生花装飾技能士……葬儀関係のプロ集団「株式会社C・F・C」。 とりわけ損傷の激しい遺体を専門に扱う「二課」は、無残な状態から生前の面影を復元するのがミッション。 事故、事件、自殺ーー二課には毎日のように遺体が運ばれてくる。入学式を明日に控え線路に正座していた少年、ゴミ屋敷で餓死した男性、幼い我が子を残して事故に遭った母親、飛び降りる瞬間を動画配信していた少女ーー 二課の納棺師たちはその手で、失われた生前のおもかげを復元していく。 愛する人が突然この世を去った時、どうすれば立ち上がれるのか。あの人はなぜ命を絶ったのか。遺された者はどう生きればいいのか。 それぞれに「喪失」を抱えた納棺師たちもまた、明日を生きる微かな光を見出していく。

ユーザーレビュー

  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師の中でも 損傷の激しい遺体を復元する「二課」に勤める5人

    章ごとに視点が変わり、あっという間に読み進めた

    有明さん、入相さん、朝未、八宵、東雲くん
    みんな大事なものを失い、もがいて、でも希望を捨てずに生きていて
    読みながら「こんな言葉をかけられる人間になりたいなぁ」と思わされるセリフが幾度となくあった

    「死」を感じさせる仕事だが、同時に「生き方」についても考えさせられる

    読み終わりは「二課」の一員になったかのようなきもちだった

    0
    2025年11月25日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    冠婚葬祭業に就いていた事があるので、その業界の世界観みたいなものは細かな描写で伝わればと思う。
    突然大切なものをなくした喪失感から、気持ちの移り変わりを優しく表現されている作品。

    0
    2025年11月24日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    ブク友の皆さんの本棚を眺めて、ずっと読みたかった本。
    以前、テレビで納棺師のお仕事密着番組を見たことがあって、登場した納棺師さんはご自身のお母さんの葬儀のメイクで感じた違和感や寂しさがきっかけでこの仕事に就かれたと話されていた。特殊な仕事だけに自分の体験から…という人が多い職種なんだろうか。
    この本の登場人物達も訳ありの人が多い。
    それぞれが寂しさや後悔、生きづらさを感じながら、仕事にはプロとして向き合う姿が格好いい。同じ気持ちで働く仲間、そして仕事を通して見えてきた景色、そこに希望が感じられて、読み終える頃にはこちらまで前向きな気持ちになっていた。
    遺体の描写がめちゃくちゃリアルだなと思った

    0
    2025年11月21日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    大切な人が突然亡くなってしまう…
    それは事故や事件、自殺かもしれない

    それでも私なら顔を見て、触れて、お別れしたいと思うが、その場合きれいな姿とは限らないだろう。

    この本には、損傷の激しいご遺体に復元処置や特殊メイクを施し、ご遺族が対面出来るようにする納棺師という職業が描かれている。

    登場する五人の納棺師たちはそれぞれ、心に大きな喪失感や痛みを抱えて生きている者たちだ。

    精神的にとてもハードな仕事だと想像するが、ご遺族がこれからを生きていくために必要で、大切な仕事なのだと思う。




    おびのりさんのレビューで、登場人物たちの名前が薄明かりの時間を表す言葉だと知り、早速目次を確認した。

    0
    2025年11月11日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    とても読みやすい文章、というのが第一印象。
    かなりヘビーで生々しい描写が多かったにもかかかわらず嫌悪感を抱くことなく物語に没頭した。損傷の激しいご遺体に携わるだけではなく納棺師さん自身をも掘り下げたところに醍醐味があった。2課のスタッフの皆さんが抱えながらもお仕事に邁進する姿勢に頭が下がる思いだった。
    個人的にはかなり上位にランクイン。今後の執筆にも注目していきたい。

    0
    2025年10月20日

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