朝宮夕のレビュー一覧

  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師の中でも事故、事件、自殺など損傷の激しい遺体を専門に扱う二課で働く人たちは正にプロの技術と意識で復元していく。二課のみんなもそれぞれ辛く深い哀しみを背負っていたり、何かを捨ててきたりと複雑な生き方をしていて、だからこそ遺族や遺体に向き合う姿が真摯で胸が痛く切なくなる。壮絶である納棺師の仕事を通して生きること、遺される人の痛みをとても考えた。むごい描写や受け止めきれない衝撃もあるけど、重みがある内容には覚悟を感じ、この作品が新人賞だなんて驚きしかない。各界から大絶賛なのがわかる。薄明、とてもいい。

    0
    2026年01月09日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    死と向き合うことは自分の生と向き合うこと。
    残された者はどう生きればいいの。その答えはどこにもない。なぜあなたは死んでしまったのか、死人に口なしとはよく言ったもので、そんなものは死者がまとめて持って行ってしまう。この後わたしがどう生きていけばいいのかも教えて欲しいのに。だれもがそう迷いながら生きている。

    0
    2026年01月03日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師として働く人達のお話し。
    損傷具合の激しいご遺体を最期に対面できるように施行します。
    最期に顔を見れるかどうかって大きいですよね。亡くなった実感がないんですよね。

    各章ごとに視点が変わりそれぞれが抱える背景も描かれています。
    本作がデビュー作なんて、すごい!!
    今年最後の出会えて良かった。

    0
    2025年12月31日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    映画「おくりびと」で知られるようになった納棺師
    という仕事。本書はその納棺を営む会社が舞台で
    す。

    とはいえ、取り扱う「ご遺体」が、飛び降り自殺、
    轢死、事故死など「損傷が激しい」状態のご遺体を
    取り扱うのです。

    そのような状態から、ご遺族が対面できる状況に
    復元処理を施す部署で働く納棺師たち。彼ら彼女ら
    もまた、悲しい過去を抱えて仕事に向き合って
    います。

    各章が彼ら彼女ら納棺師のそれぞれが語り手と
    なり、仕事を通じて自らの過去に向き合います。

    「死」という最も縁遠いと思われがちの事象を
    通して、「生」を描ききった傑作です。

    0
    2025年12月14日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    無意識に頭の使うミステリ続きだったから、繊細な物語が読みたくて積読してたこちらを!
    とても読みやすくて、章タイトルの付け方にも惹かれた。

    損傷の激しい遺体の描写が生々しく想像すると辛くなるけれど、喪失を抱えた納棺師それぞれの過去、喪失への向き合い方、納棺師の仕事を通じて不器用ながら生きていく姿に、ふと「この物語とても綺麗」と感じた。最後は過去の自分と重なる部分があって涙堪えながら読んでた。

    読み終えてカバー外してタイトル見て、買ってよかった!ってついニコッとしちゃった!

    0
    2025年12月05日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師という職業がテーマの小説。
    率直な感想は心を動かされたということ。納棺師という職業は特殊で、さまざまな職業と距離を置いて見られることもあるかと思います。
    しかし、本作を通じて人の為に尽くす尊敬すべき職業というイメージを抱きました。
    ご遺体の施工は故人のためだけでなく、遺族のためでもある。故人の最期を納得した形にすることで大切な人を失った遺族の方々が少しでも早く日常に戻れるように後押しをする役割でもある。
    僕が読んできた中で一番死というテーマに向き合っている作品でした。

    0
    2025年12月02日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師の中でも 損傷の激しい遺体を復元する「二課」に勤める5人

    章ごとに視点が変わり、あっという間に読み進めた

    有明さん、入相さん、朝未、八宵、東雲くん
    みんな大事なものを失い、もがいて、でも希望を捨てずに生きていて
    読みながら「こんな言葉をかけられる人間になりたいなぁ」と思わされるセリフが幾度となくあった

    「死」を感じさせる仕事だが、同時に「生き方」についても考えさせられる

    読み終わりは「二課」の一員になったかのようなきもちだった

    0
    2025年11月25日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    冠婚葬祭業に就いていた事があるので、その業界の世界観みたいなものは細かな描写で伝わればと思う。
    突然大切なものをなくした喪失感から、気持ちの移り変わりを優しく表現されている作品。

    0
    2025年11月24日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    ブク友の皆さんの本棚を眺めて、ずっと読みたかった本。
    以前、テレビで納棺師のお仕事密着番組を見たことがあって、登場した納棺師さんはご自身のお母さんの葬儀のメイクで感じた違和感や寂しさがきっかけでこの仕事に就かれたと話されていた。特殊な仕事だけに自分の体験から…という人が多い職種なんだろうか。
    この本の登場人物達も訳ありの人が多い。
    それぞれが寂しさや後悔、生きづらさを感じながら、仕事にはプロとして向き合う姿が格好いい。同じ気持ちで働く仲間、そして仕事を通して見えてきた景色、そこに希望が感じられて、読み終える頃にはこちらまで前向きな気持ちになっていた。
    遺体の描写がめちゃくちゃリアルだなと思った

    0
    2025年11月21日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    人生の最後を考えるとき、家族に看取られながらとか、病院や介護施設で、とかを大抵想像する。突然の最後を迎える可能性もあるのだけど、想像するときにはその可能性を見ないようにしているかもしれない。
    あんまり考えたくないから。

    この物語は、特殊な状況で亡くなられた方を専門に扱う納棺師のお話である。
    顔が欠けていたり、損傷が激しかったり、体が棺に納められないような形になっている方を、棺に納めて見せられるようなきれいな状態にしてご遺族にお渡しする。
    納棺師といえば『おくりびと』という映画のイメージだったけど、亡くなり方も多種多様であればこういう処置が必要なのは当然。それなのに、そういうことを想像したこと

    0
    2025年10月20日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    損傷の激しいご遺体に真摯に向かう納棺師たちの仕事ぶりが、リアルな描写と共に描かれていたのが印象的
    でもそれだけではなくて
    読み進めていくにつれ明らかになる
    彼らの抱える喪失感を知るたびに
    私の心は緊張するのだけど、
    仕事を通して彼らの思いが優しく変化しているのをみとどけられるのがよかった。

    0
    2026年01月10日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師という仕事は知っていたが、破損されたご遺体を修復するというのは想像していなかった。確かに静かに亡くなる方ばかりではない。
    中々に痛々しい表現になっていたが不思議と嫌悪感はなかった。
    やはり死に方、自分がどんな最期を迎えるのかというのを考えさせられた。もう半分以上生きているのだがまだ死に際というものを想像できていない。
    当然の様に明日がくる、来週、来年があると思っている。予定も入れている。
    事故に遭ったり、外的要因であっさり逝ってしまうのかもしれない。考えたくなかったのかお気楽に考えていたのか分からないが、死を近くに感じるきっかけにはなった。

    各話毎にメンバーに照明があてられるが皆闇を抱

    0
    2026年01月09日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    五人の納棺師たちが主人公。ご遺体を復元するという納棺士の仕事自体がすでに重いのに、五人それぞれに重い過去があり読んでいて苦しくなる場面もありました。
    いやー、でも読んで良かったです。

    0
    2026年01月08日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師という仕事の中でもご遺体の修復を施行する職場に新入社員の東雲が配属され、ご遺体と向き合う中で、職場の人の過去やその関係性がみえてくる。
    人生の最期を紡ぐその仕事は、当事者への処置だけでなく、残された人へのお別れにも繋がる。

    納棺師としての仕事だけでなく、人を愛することや語りかけてくれる物語。

    記録に残したい一文
    誰が誰を愛そうが、他人が関わる余地などないのに、人は他人の愛に敏感だ。

    0
    2026年01月05日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    産婦人科のように、生を扱う仕事があるならば、この本のように、死を扱う仕事もある。

    表の反対は裏、光の反対は影。
    そんな当たり前に気づき、世界が2倍に広がって感じられた本。

    人は必ず誰かとつながりをもっているので、誰かの死を扱うことは誰かの生きるを扱うということでもある。
    全ては生きている人のための物語

    0
    2026年01月04日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師の登場人物それぞれの境遇と遺体と向き合う場面が複数あり、朝未と八宵と東雲の関わりが温かかった。
    職場の人、友達、仲間などの名前がつかない関係性から登場人物の心境の変化が描かれていた。
    葬儀業界かなり大変そうだな…

    0
    2026年01月03日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    最初は、舌打ちとか素行の悪い登場人物に読みにくさを感じていたが、内容の方でどんどんに引き込まれていった。
    なんとなくそういうお仕事があることを知ってはいたけれど、ここまで詳しくは知らなかった。

    「果肉を取り出したぶどうの皮」とか
    「枝豆を食べた後のさや」とか
    描写がわかりやすくて、想像しやすいったらない。

    『いい子』についても詳しいと思った。
    親の求める人間像に必死で擦り合わせながら生きてきたら、「自分に対して無知」になってしまうとか。

    もっと先の物語も読んでみたい。
    続編出ないかな〜。

    0
    2025年12月25日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    いわゆるお仕事小説と言って良いのでしょうが、それにしても最初の遺体の損傷状態や復元していく過程の描写で、文章なのにとてもリアルで重く読むのを止めようと思いましたが、とりあえず最後まで読み切りました。

    私は祖母、両親と看取ってきて、(特殊な亡くなり方ではなかったですが)遺体(人の死)と向き合うというのはただ近しい人が亡くなって悲しいとか寂しいだけではない生きる意味や死とは何かを考えさせられました。

    一課(一般処置衛生課)であっても死の裏側にあるものに揺さぶられるものがあると思うが、二課(特殊復元処置衛生課)ともなると同じ死を扱うにしても相当精神が追い込まれていくのがヒシヒシと伝わる。奇麗に復

    0
    2026年01月06日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    納棺師のお話で、映画「おくりびと」のような穏やかなものじゃなく、損傷のあるご遺体を処置して整形する立場にある人たちの話。
    そこで働く人たちにも心に様々な傷を持っている。
    彼らもお互いを支えながら懸命に生きていて、もがきながらも前に進もうとしている姿に心が揺れた。

    ある程度の年齢になって、故人をおくったことのある自分にとってはこういった納棺師さんたちの話は貴重で、ありがたくて、尊敬する。でもこういった仕事に良い顔をしない人たちも少なくないんだなという現実も悲しい。
    誰もが最後にお世話になるんだよ

    0
    2025年12月13日
  • アフターブルー

    Posted by ブクログ

    また装丁だけで手にとった作品です。

    オイラは救命救急センターの夜間受付を長くやっていました。
    それも三次救急といって、最も重篤な患者さんの救命を試みるセンターでした。

    いわゆる「力及ばず」という医師の言葉を何度も聞き、患者さんのご家族の号泣を何度も聞いてきました。
    死亡診断書(死亡検案書)に何回公印を押し、ご家族にお渡ししたか…。

    そして圧倒的に女性陣が多い職場で、エンゼルケアを終えたご遺体を冷凍庫に運び入れるお手伝いも、男性職員として何回したことか…。

    この作品はそのことを思い出させる(忘れたことはないですが)内容でした。
    なのでオイラの星5つの時の締めセリフは使うのは好ましくないと

    0
    2025年11月30日