朝宮夕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ブク友の皆さんの本棚を眺めて、ずっと読みたかった本。
以前、テレビで納棺師のお仕事密着番組を見たことがあって、登場した納棺師さんはご自身のお母さんの葬儀のメイクで感じた違和感や寂しさがきっかけでこの仕事に就かれたと話されていた。特殊な仕事だけに自分の体験から…という人が多い職種なんだろうか。
この本の登場人物達も訳ありの人が多い。
それぞれが寂しさや後悔、生きづらさを感じながら、仕事にはプロとして向き合う姿が格好いい。同じ気持ちで働く仲間、そして仕事を通して見えてきた景色、そこに希望が感じられて、読み終える頃にはこちらまで前向きな気持ちになっていた。
遺体の描写がめちゃくちゃリアルだなと思った -
Posted by ブクログ
人生の最後を考えるとき、家族に看取られながらとか、病院や介護施設で、とかを大抵想像する。突然の最後を迎える可能性もあるのだけど、想像するときにはその可能性を見ないようにしているかもしれない。
あんまり考えたくないから。
この物語は、特殊な状況で亡くなられた方を専門に扱う納棺師のお話である。
顔が欠けていたり、損傷が激しかったり、体が棺に納められないような形になっている方を、棺に納めて見せられるようなきれいな状態にしてご遺族にお渡しする。
納棺師といえば『おくりびと』という映画のイメージだったけど、亡くなり方も多種多様であればこういう処置が必要なのは当然。それなのに、そういうことを想像したこと -
Posted by ブクログ
納棺師という仕事は知っていたが、破損されたご遺体を修復するというのは想像していなかった。確かに静かに亡くなる方ばかりではない。
中々に痛々しい表現になっていたが不思議と嫌悪感はなかった。
やはり死に方、自分がどんな最期を迎えるのかというのを考えさせられた。もう半分以上生きているのだがまだ死に際というものを想像できていない。
当然の様に明日がくる、来週、来年があると思っている。予定も入れている。
事故に遭ったり、外的要因であっさり逝ってしまうのかもしれない。考えたくなかったのかお気楽に考えていたのか分からないが、死を近くに感じるきっかけにはなった。
各話毎にメンバーに照明があてられるが皆闇を抱 -
Posted by ブクログ
いわゆるお仕事小説と言って良いのでしょうが、それにしても最初の遺体の損傷状態や復元していく過程の描写で、文章なのにとてもリアルで重く読むのを止めようと思いましたが、とりあえず最後まで読み切りました。
私は祖母、両親と看取ってきて、(特殊な亡くなり方ではなかったですが)遺体(人の死)と向き合うというのはただ近しい人が亡くなって悲しいとか寂しいだけではない生きる意味や死とは何かを考えさせられました。
一課(一般処置衛生課)であっても死の裏側にあるものに揺さぶられるものがあると思うが、二課(特殊復元処置衛生課)ともなると同じ死を扱うにしても相当精神が追い込まれていくのがヒシヒシと伝わる。奇麗に復 -
Posted by ブクログ
また装丁だけで手にとった作品です。
オイラは救命救急センターの夜間受付を長くやっていました。
それも三次救急といって、最も重篤な患者さんの救命を試みるセンターでした。
いわゆる「力及ばず」という医師の言葉を何度も聞き、患者さんのご家族の号泣を何度も聞いてきました。
死亡診断書(死亡検案書)に何回公印を押し、ご家族にお渡ししたか…。
そして圧倒的に女性陣が多い職場で、エンゼルケアを終えたご遺体を冷凍庫に運び入れるお手伝いも、男性職員として何回したことか…。
この作品はそのことを思い出させる(忘れたことはないですが)内容でした。
なのでオイラの星5つの時の締めセリフは使うのは好ましくないと