朝宮夕のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
先が気になってどんどん読んでしまったけど、ときどき胸が苦しくなって、休憩が必要だった。
昨夜は夢でうなされて3回ほど叫んでいたそうだ。
(主人は私の叫び声で起きたらしい)
ゴミを溜め込む側も依存する相手を常に探している母親も、なにかしら辛くて生きづらいからそうなっているのだろうけど、その人たちのもとに生まれた子はどうしようもなく辛いしやり場がない思いを抱えるんだろうなぁと感じた。けどその親たちもまた子どもの時親から同じような思いをさせられたのかもしれない。
読んでて辛い気持ちになったけど、なんとなく最後は折り合いをつけて生きていく方向に進んでいく感じで、辛いは辛いけど、まあそうだよねぇという納得のいく終わり方だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ遺品整理で過去(思い出)をいとも簡単に捨ててしまう遺族たちと、過去に囚われ続ける水生と鳴海。
そんな二人の物語だったと思う。
折り合いをつけるために、誰のものとも分からない遺品を保管し続ける鳴海も、母親の呪縛から逃れられず心に蓋をする水生も、生きることへの意味を見出したくて特殊清掃、遺品整理という仕事をしていたと思う。
特に水生が母親との一件で、何がゴミで何が思い出の品なのか分からなくなり、ゴミ袋に全て捨ててしまうシーンは、鳴海の過去に通ずるものがあり、読んでいて心が痛くなった。
二人とも救われた…とまでは言い切れないが、変えられない過去に囚われず、一歩ずつ前へ進んでいけるようになったのは良かった。
朝宮先生が描く、痛くて、それでも優しい生と死の物語。
読み終えたあと、心にあった重さが少しだけ軽くなり、ほんのりと温かいものが残るような読後感だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ納棺師たちのお話。ドラマ『アンナチュラル』を想起させるような作品で、アンナチュラルが大好きだった自分にはとても好みな作品だった。文体もとても読みやすく、読む手が止まらなかった。
どの章も印象的で、それぞれの登場人物の個性や関係性が愛おしくなってくる。
人の最期と向き合うことは、自分の人生とも向き合うということ。
ブルーアワー。薄明。自分の好きな空の景色が出てきてとても嬉しかった。
章を進めるごとに登場人物たちが愛おしくなり、もっと彼らの日常を見ていたい。読み終わることが寂しくなるような作品。そんなお話に出会えるのは久しぶりだった。
"死"は生きている人間は誰も経験したことがない。だから怖い。しかし生も死も地続きで、そこに特別な意味はないんだと思った。
最期の瞬間は自分では選べない。だからせめて1日1日を大切に、自分のやりたいことをやろうと思った。
大切な言葉やシーンがたくさん詰められた作品でした。素敵な読書経験をさせてもらった。 -
Posted by ブクログ
私は以前おじいちゃんの死で初めて納棺師という職業を知り、施行を初めて間近で拝見しました。初めての感覚でした。こんな職があるんだという驚き、綺麗になっているおじいちゃんを見ての感動、納棺師に対しての憧れ、この三つの気持ちが私の頭の中にぐるぐると浮かんでいました。葬儀の後「納棺師」について調べてみると小説「アフターブルー」が出てきました。私は早速購入して読みました。感激しました。こんなに心を揺さぶられる小説に出会ったのは初めてでした。納棺師の方々の素晴らしさや、命が一瞬で消えていく恐ろしさ、が痛いほど伝わってきました。私がこの職に出会え、この小説を読めたことは奇跡です。この奇跡の出会いに感謝し、これからも読み続け、「納棺師」を語り継いでいきたいです。
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購入済み
納棺師達を主人公とした小説です。
小説だけでなく、テレビドラマや映画等で、葬祭に関わる人達を主人公とした作品が多く出ていますので、どうしてもその中の一つで時代の流れに乗った作品の様に思えますが、主人公の納棺師達自身が色々と抱えている人達で、その心の襞が現れた作品です。
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Posted by ブクログ
亡くなった人の最後のお支度をしてくれるのが納棺師です。この本ではご遺体の損傷が激しい方たちの修復作業と、納棺師たち各々の事情が紡がれていました。
まず、登場人物たちの名前を目次に投影させていることに気づきました。
次に、思わず目を背けたくなるような修復作業の過酷さに向き合う読書になると思いました。
大切な人を失い、自分を生かしていくために作られたこの職場での逡巡する思いはとても重いものでしたが、いつか自分も味わう思いであるかもしれないと思い、目が離せませんでした。
空の移り変わりと同じく、人生も一度たりとも同じではないということ、長いようで、あっという間に終わる人生の瞬間を紡ぎながら生きているということを語り合う場面がとても印象的でした。
大丈夫だとそのまま受け止めてくれる人がそばにいることは、明日への道しるべになると思いました。
この本は第19回小説現代長編新人賞受賞作品「薄明の先に」を加筆修正し、タイトルを変更して発行されました。新人賞でこの作品を生み出した朝宮夕さんの、今後の小説がとても楽しみです。
読んでよかったと思える一冊でした。
〈目次〉
0 有明の月
1 朝未(あさまだ)き
2 入相(入相)の鐘
3 宵の明星
4 東雲の空