朝宮夕のレビュー一覧

  • アフターブルー

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    納棺師、それも損壊が激しい遺体の修復を手掛けるだなんて凄いなと頭が下がる思いだった。
    自分自身は人の死とは今のところは縁遠いが、保護猫活動で猫の死に触れる機会はこれまで多くあった。遺体というのは生きて眠っている状態とは明らかに様子が違っていて、遺体というそれだけでも強烈な物悲しさを発揮し、例えよく知らない子でも涙を誘う。死因や年齢も様々で、幼く理不尽な非業の死ともなると悲しみに胸を鷲掴みにされる。簡単に慣れてしまえるものではない。激しい感情の波は心身を容易く疲弊させてしまう。
    だから長く納棺師の仕事を続けられるというのは本当に凄いことだと思う。そして死が常に傍にあるからだろうか。登場人物達はお

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    2026年04月17日
  • アフターブルー

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    ネタバレ

    良かった。
    重さやテーマは違うけれど、佐藤正午さん『熟柿』に似た印象を思わせる作品だった。
    しかし、これがデビュー作とは恐ろしい。
    次回作以降にも、とても期待。

    p.196-197
    「時間によって、色も明るさも、名前も変わる。同じようで、同じではない。人生もすごく果てしない時間を過ごしているようで、本当は一瞬の出来事なんです。辛く暗い日々も、幸福に溢れた時間も、全て含めてほんの僅かな時間です。(中略)一度たりとも、同じ空はありません。ましてや薄明なんて、毎日訪れるけど、見ようとしなければ見られない景色です。そういう、だった一瞬の出来事を紡いでいくことで、ひとつの人生になる。今しか見られないも

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    2026年04月12日
  • アフターブルー

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    納棺師の中でも特殊なご遺体を担当する彼らの仕事ぶり、ご遺体への向き合い方、全てがかっこよく、尊敬する。
    命の儚さや重さ、メメントモリを感じ、これからの生き方、使者との向き合い方も考えさせられました。

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    2026年04月03日
  • アフターブルー

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    ネタバレ

    様々なきっかけで心を痛めた納棺師の人たちの立ち直りまでのストーリーと言っていい。この近くにあるのにまるで知らない業界のリアル、いや、人の死のリアルを感じることができて良かった。私たちは自分たちが死ぬことは漠然と理解はしている。ただ、それは理想の死であって、この作中のご遺体のような、いわゆる理想や一般的な死に方から外れた形をほぼ想像しない。綺麗な形でみんなに見送られるなり、病院で死ぬ。そんなふうに自然に思っていた。そういった一般的な理想の死に方から、溢れ落ちてしまったご遺体がある。それを救ってご遺族に対面させてあげる仕事が納棺師なんだと知った。なんて、優しい職業なんだろうと思った。当然その仕事を

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    2026年03月31日
  • アフターブルー

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    納棺師たちの仕事と、彼らが抱える闇についての物語。
    これが著者初めての小説だって。本当すごすぎる!

    描写が細かくてエグいのはそうなんだけれども、それはそれと置いておけるほど、何より二課の人たちが温かすぎて、もうみんな好きすぎる。
    過酷な職種ではあるけど、一方で、こんな人たちと一緒に働けるのは幸せだな。

    朝未と八宵の阿吽の呼吸による連携。有明さんと入相さんの絶妙なサポート。東雲くんの優しさ。
    傷を抱えながらも、それぞれが折り合いをつけて、穏やかに生きていけるといいな。

    語彙力がなくて、この感動をうまく残せないのが残念。
    とてもいい小説に出会えた。著者の他の作品を読むのが楽しみだな。

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    2026年03月26日
  • アフターブルー

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    損傷の激しい遺体を生前の面影に復元する「二課」で働く5人の納棺師たちの物語

    思わず目を背けたくなるような生々しい描写もあるが、読後に残るのはそれぞれの登場人物たちの心情の変化や情景の美しさ
    心情が丁寧に描かれているので、物語にも深く入り込めた

    登場人物の名前と各章のタイトルのセンスが好き

    何度も涙腺が緩んだ
    じんわりと心に染み入る作品
    この作品に出会えてよかった

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    2026年03月26日
  • アフターブルー

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     小説家としては初執筆、初応募の作品となる朝宮夕さんの『アフターブルー』。
     初めてとは思えないほどの、リアルさと深みのある作品でした。
     
     私自身、葬儀の仕事をしていて同じ現場に立つこともありますが、納棺師という職の重さを改めて感じることができました。

     作中の登場人物の名前には、それぞれ“空の時”が刻まれていて、生きていく上で切り離すことのできない、時間の残酷さを彷彿とさせました。

     私の仕事場でも、この物語でもそうですが、葬儀の場など日常とはかけ離れていて、存在すらしないで欲しい出来事が、自分の身に降りかかった時の人間は、やはり本性がでやすいです。

     良くも悪くも、葬儀の場はその

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    2026年03月18日
  • アフターブルー

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    めちゃくちゃ良かった!!!
    ストーリーもとても深みがあって良いのだけど、何より文章そのものが美しい。
    言葉選びがとても美しく心を打つ…
    日本語って美しいよなぁ、としみじみ思う作品。
    これ、デビュー作なんだ!!
    続編でも違う小説でも良いので、早く他の作品が読みたい!!

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    2026年03月13日
  • アフターブルー

    H

    購入済み

    納棺師達を主人公とした小説です。
    小説だけでなく、テレビドラマや映画等で、葬祭に関わる人達を主人公とした作品が多く出ていますので、どうしてもその中の一つで時代の流れに乗った作品の様に思えますが、主人公の納棺師達自身が色々と抱えている人達で、その心の襞が現れた作品です。

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    2026年02月15日
  • アフターブルー

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    納棺師さんたちのお話なんて初めて読みました。5人それぞれの人生と、施術が必要なご遺体の様子がリアルに描かれていました。

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    2026年04月16日
  • アフターブルー

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    ネタバレ

    5人の納棺師たちは全力を尽くす。
    遺された人々が、最後に顔を見てお別れを言えるように。
    「どんなに考えても、探しても、人が死んだ理由なんて絶対に見つからないんだよ」
    納棺師、遺品整理士、生花装飾技能士……葬儀関係のプロ集団「株式会社C・F・C」。
    とりわけ損傷の激しい遺体を専門に扱う「二課」は、無残な状態から生前の面影を復元するのがミッション。
    事故、事件、自殺ーー二課には毎日のように遺体が運ばれてくる。
    入学式を明後日に控え線路に正座していた少年、ゴミ屋敷で餓死した男性、幼い我が子を残して事故に遭った母親、飛び降りる瞬間を動画配信していた少女ーー
    二課の納棺師たちはその手で、失われた生前のお

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    2026年04月11日
  • アフターブルー

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    納棺師、それもかなり酷い遺体の修復を手がける人達の物語。5人の人達のそれぞれの視点で語られ、それぞれが抱える問題と納棺師としての仕事が重なり合って、心に響いてくる。

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    2026年04月11日
  • アフターブルー

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    淡々とした綺麗な文章でご遺体の壮絶な状態を語る。実際の世界本当にそのようなご遺体がたくさん運ばれてくるのだろうか…。生前とできるだけ同じ姿にする、残された遺族にとっても大変意義のある仕事。

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    2026年04月08日
  • アフターブルー

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    鈴木保奈美さんのあの本読みましたで紹介されていた。
    なぎらゆう、塩田武士、薬丸岳推薦

    納棺師の話。
    登場人物がやけに凝った苗字だなと読み始めに気になった。それぞれにドラマがあった。

    息子を不慮の事故で亡くした有明。人に恋愛感情を抱いたことがなく、化粧をすることの楽しさを祖母から教わり、性的マイノリティを疑った両親から祖母を引き離されたまま、祖母を孤独に死なせてしまった朝未。行方不明者の妻を探し続けている、また、八宵の夫の遺体を担当していた入相。

    ちょうど一年前、知人が亡くなった。去年はまだ桜が咲いていなかった。一年たって桜を見るとその人を思い出して胸が苦しくなる。きっと毎年少しずつ苦しさ

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    2026年04月03日
  • アフターブルー

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    納棺師さんのお話しで興味はあったけど重い内容だったらどうしようかと少し読むことを躊躇していた作品でしたが、読んでよかったと思いました。

    生きていると人生ってあっという間というけれどまだまだ先は長いなぁと感じることが多かったですがやっぱりあっという間なのかなと思います。華やかな仕事ではないかもしれないけどそれに救われてる人がいるのも事実。どの仕事も尊いと思います。


    続編があったら嬉しいなと思っていたら続編が決まっているとの噂があったので、楽しみに待とうと思います。

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    2026年03月24日
  • アフターブルー

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    納棺師、と言ってもこの作品がスポットを当てるのは、状態が良くないご遺体を復元する「特殊復元処置衛生課」。
    登場する納棺師たちは皆、空に関する名前を持ち、作中でも空の描写が多いのが印象的。
    損傷の激しい遺体の描写は読んでいて辛いものだが、現実の世界でも残された遺族のためにこのような仕事をされている方がいるのだということは、この作品を読まなければ意識することさえなかっただろう。そういった意味では、自分にとって意義深い作品だったと思う。

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    2026年03月23日
  • アフターブルー

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    著者が納棺師だったと。ものすごく納得。見てやってきた人でないと、ここまでのリアルは描けないよね…次作ネタだいじょうぶ?ってくらい、惜しみなくがっつり出してるカンジ。
    死んだりいなくなった人には理由も聞けないし、事故にあった理由とかない。誰かに責任をなすりつけたり、何か原因を見つけ出したいけど。残された人はどうにか折り合いつけて、いくしかない。辛いしやるせないけど。
    …そうだよね、って改めて思う。
    どうしても死んだ理由とか考えちゃうし、何か答えがほしくなるけど。それは死んだ相手のことだけではなく、自分の気持ち、どう生きるか、の葛藤とも似てる。
    結局自分で受け入れたり踏ん切りつけていくしかない。自

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    2026年03月21日
  • アフターブルー

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    あまりに初めて知ることだらけで、壮絶だけれど、ある種映画を見ているみたいな読後感だった。従業員の彼らが胸に抱えている傷について、匂わせたまま消化不良で残っている。これは続きで描かれるのかな?

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    2026年03月20日
  • アフターブルー

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    納棺師のお話でした。暗くなりすぎずに描かれている納棺師の世界、各お話ごとで主人公の心情の機微が伺えました。続編が決まっているそうで楽しみです。

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    2026年03月19日
  • アフターブルー

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    ストーリーは良かった。
    でも全体を通して心情の説明が多すぎる気がする。読者が察知している登場人物の靄のような心情を綺麗に言語化されてしまっている感じ。

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    2026年03月19日