作品一覧
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4.1●週刊ダイヤモンド(2023年6月10・17合併特大号)書評掲載(評者:昼間匠[リブロプラス商品部]) ●読売新聞(2023年6月13日付)書評掲載(評者:川村律文[読売新聞文化部]) ●日経新聞(2023年6月15日付)書評掲載(評者:縄田一男[書評家]) ●週刊現代(2023年7月1日・8日号)書評掲載(評者:東えりか[書評家]) 口が回らず誰にも言葉が届かない、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、 その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)と呼ばれ馬鹿にされた君主。 第九代将軍・徳川家重。 しかし、幕府の財政状況改善のため宝暦治水工事を命じ、田沼意次を抜擢した男は、本当に暗愚だったのか――? 廃嫡を噂される若君と後ろ盾のない小姓、二人の孤独な戦いが始まった。
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
「まいまいつぶろ」の完結編。
九代将軍・徳川家重と彼の言葉を唯一聞き取ることができた側近の忠光。
この二人の特に近しい者たちの熱い秘話が5編の連作となっている。
○将軍の母〜吉宗の母・浄円院の孫家重に対する廃嫡の真意。
○背信の士〜老中首座を追われた松平乗邑が向かった先。
○次の将軍〜家治が父・家重の言葉を聞き取れなくなった理由。
○寵臣の妻〜折り紙一枚も受け取るなと厳命された忠光の妻・志乃の胸の内。
○勝手隠密〜万里が最後に会いに行った人物は。
特に寵臣の妻の章が心に残った。
妻の思いも身に染みたが、忠光の子・忠喜が家重の格別の計らいで、拝謁を賜ったときの思いに涙なしではいられ