アラン・マバンクの作品一覧
「アラン・マバンク」の「もうすぐ二〇歳」「割れたグラス」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「アラン・マバンク」の「もうすぐ二〇歳」「割れたグラス」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
アフリカ文学が6冊邦訳され飛びついた。コンゴ(共和国の方)のマバンクの小説は、不思議な味わい。句点が1つもない文章は特徴的で、170冊以上あるという文学作品のタイトル等をちりばめたのは、知っていればニヤリとしてしまうが実験小説風ではない。登場人物が語る話は、割れたグラス(ノートの書き手)の手によって奇妙な語り口で記録され、いろんな小話に引き込まれる。なんか面白くて離れがたい雰囲気がある。後半では「ツケ払いお断り」という名前のバーに入り浸る割れたグラスがとうとう自らの人生を語り始めるという話。独特の味わいで気に入った。6回の配本、全部読み切りたい。
Posted by ブクログ
コンゴのマバンクによる小説。1970年代コンゴの地方を舞台に小学生の最終学年のミシェルの目で語られる日々の記録。母親は第2夫人で連子だったのでミシェルと父親とは血の繋がりはない。だが父親や第1夫人またその子どもたちとはとても良い関係なので、この辺りがコンゴの風習かあるいは父親の人柄か。
かなり政治情勢が日常会話の中で語られ、子どものミシェルがイランのシャーの亡命生活とその死を気にしていることなど新鮮だ。そして呪術師が当たり前のように存在し、母親に子供ができないのはミシェルが鍵を掛け隠したと告げられる。ミシェル以外が皆そのことに何の疑いも持たないのが怖かった。
とにかく知らないコンゴの生活を知り
Posted by ブクログ
20年前のコンゴ共和国(本作発表は2005年)
港町ポワントノワール(←実在する)のバー「ツケ払いお断り」が舞台。主人公《割れたグラス》はバーとその常連客たちとの日々をノートに書き留めていく。
本作は誰も本名ではなくバーの主人も仮の名前《頑固なカタツムリ》と呼ばれ、バーの客たち、《パンパース男》、《印刷屋》、《蛇口女》そして主人公《割れたグラス》の人生が綴られていく。
例えば、法がないの?というぐらい人が言ったことだけで牢屋行きになって人生詰んでしまうという現代日本からすると異界の出来事のような内容。
人口の多数がキリスト教だそうですが呪術も混じって土着的なものを感じました。紙面下の注