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Posted by ブクログ
南杏子さんの『いのちの停車場』シリーズ2作目。
医師国家試験に合格した野呂は、金沢のまほろば診療所に戻ってきた。
娘の手を借りず一人で人生を全うしたい老母。母の介護と仕事 の両立に苦しむ一人息子。妻の認知症を受け入れられない夫。体が不自由な母の世話をする中二女子。……それぞれの家庭の事情に寄 り添おうと奮闘する野呂は、実はヤングケアラーという辛い過去を封印していた。
家族が介護しなければならない、という責任感のもとで産まれてしまうヤングケアラー。
その人は自身の人生を犠牲にして介護をしなければならない。公共サービスも、要介護度の低い患者は受けづらい。
介護の現実を知って、自分にも起こるかもしれないことなので
自分だったらどうするだろうと考えながら読みました。
息子が養護施設に入った母に会いにいった時、自宅で介護を受けていた時より楽しそうにしていたのが印象的でした。
自宅で、時に身内に疎まれながら介護を受けるより、プロにきめ細やかなサービスを施してもらう方が幸せなこともあるんだなと思いました。
また、介護の5つ目の権利『介護を休む権利』も印象に残りました。
フランスでは、介護者が毎年10日程度のバカンスを取るのは一般的とのこと。
"介護を休むための"介護休暇が、日本でも浸透すればいいと思いました。
最終話『いのちの波止場』も既に刊行されているので、近いうちに読みたいと思います。
Posted by ブクログ
『いのちの停車場』の続編。自分の感想を読み直して、微かに思い出せる。
続編の方は、当時、アルバイトであった野呂が医師の試験に合格して、金沢のまほろば診療所に戻ってきたもの。野呂自身が祖母の介護で医師試験に2度落ちたことこともあり、介護をする立場側の内容が多い。ヤングケアラーや老老介護など。
病人側も介護する側も、それが当たり前すぎて、外部に助けを求める発想にならないことが悲劇を呼ぶ。
この中では5つの権利が提唱されている。
・介護を受ける権利
・介護を行う権利
・介護を行う権利
・介護を受けるのを強制されない権利
・介護を行うのを強制されない権利
・介護を休む権利
介護保険では病人の食事や病人の諸々のお手伝いはできるが、家族の分はやってはいけないとか。知らなかったが、良く考えれば正しいのだろうが、何か杓子定規なような気がする。母子家庭では母が病気の場合、母の食事は作るが子供は自分で用意するそう。ヤングケアラーの過酷さを改めて知った。
Posted by ブクログ
現代のさまざまな介護問題があふれている。特に中2のヤングケアラーの子の問題が心に残る。
介護サービスを利用しているのに、介護負担は重くこの子にのしかかっている。本人も「家の手伝い」との認識で、がんばりすぎるくらいがんばっているのに、母親からはやって当たり前の態度をとられる。病気の後遺症のせいもあるが、こんな状況の子はどうすればいいのか。どこへ助けを求めればいいのか。野呂先生は家族会エルへ助けを求めていたが、地域にそんな会がなければ?
そもそも家族会だけですべてを網羅できるはずもなく。
こういうことが問題なんだな、とヤングケアラーの問題の一端を見た。
自分の介護体験にも後悔を抱えていた野呂先生。おばあちゃんが幸せな気持ちで最期を迎えていてよかった。にしても、自分の母親の介護を妻と子に押しつけている父親って、いったい何?感謝こそすれ、介護疲れで休んでいる息子に寝ているのかと怒鳴りつけるってどうなの?と怒りが湧いた。
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